2003年5月18日から2005年2月16日まで、行政院衛生署(衛生福利部の前身)で署長を務め、重症急性呼吸器症候群 (SARS) 流行の際にはトップダウン方式の明確な対応と強いリーダーシップで感染拡大防止に尽力した[11]。「2003年台湾におけるSARSの流行」も参照
2006年1月25日から2008年5月19日まで、行政院国家科学委員会主任委員(委員会は科技部の前身、主任委員はその長)を務め、2011年10月19日から2015年11月23日まで、中央研究院副院長を務めた[12]。
2015年11月16日、2016年中華民国総統選挙候補者の蔡英文(民主進歩党)から副総統候補に指名された[13]。
2016年1月16日、総統選の結果、蔡英文とペアで当選した[14]。
2019年11月17日、蔡英文が2020年中華民国総統選挙の副総統候補に頼清徳を選んだため、中華民国副総統の退任が決まる[16]。
退任を控えた2020年5月18日、蔡英文から史上4人目となる中山勲章を授与された[17]。規定上は副総統退任後も恩給の受給や送迎車などの待遇が得られることになっているが、本人はこうした待遇を辞退し、引き続き中央研究院での研究に従事することを公表した。副総統待遇を辞退した例は過去になく、陳が初となる[18]。
2020年6月6日の誕生日には国立中山大学から名誉博士号を授与された[6]。
長らく無所属だったが、2021年末に蔡英文が推薦人となって民進党への入党手続を行い、2022年2月に党台北支部での入党審査を通過している[19]。
2023年1月25日、行政院長の辞任を表明した蘇貞昌の後任に就任することが総統府より発表された[20]。同月31日に就任した[21]。
2024年1月13日に総統選挙と立法委員選挙が執行され、新規の立法院招集を前に1月18日に内閣総辞職を決定したが、蔡英文総統より慰留された[22]。
副総統時代。千葉県知事・森田健作と(2016年8月)
英国・BBCとのテレビ電話インタビューに応じる(2020年4月8日)
中山勲章受章(2020年5月18日)
新型コロナウイルス「台湾における2019年コロナウイルス感染症の流行状況#政府内の役割分担」も参照
副総統任期末期に発生した新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) での防疫対応では、政権内での多数のSARS対応経験者の一人として、また専門家の立場から医学的知見での助言や発信を積極的に行い[23][24]、中央流行疫情指揮中心の指揮官陳時中(衛生福利部部長)を後方支援した[25]。
高端疫苗生物製剤(中国語版)(高端、メディジェン)による国産ワクチン「MVC-COV1901(中国語版、英語版)」開発段階でも臨床試験に参加している[26]。 父の陳新安
人物
大聖グレゴリウス勲章とエルサレム聖墳墓騎士団(英語版)の「騎士」の称号を持っている[28]。熱心なカトリック信者であるとされるが、2015年10月24日にカトリック教会が世界代表司教会議で同性婚は認めないと強調した[29]翌月の11月18日にインタビューで同性婚の問題を問われ、「個人はそれぞれ幸福な生活を追求する権利があり、同性愛者も例外ではない。彼等も私たちと同じ様で、同じでない性的傾向があるだけ」、「同性愛者も生命の理念、生活の自由を追求する権利があるが、同性婚について語るならば社会的なコンセンサスが必要かもしれない」と語った[30]。
教授時代の教え子だった陳其邁(台大で公衆衛生修士)とは、SARS時に衛生署署長と立法委員という間柄で、防疫政策での予算や法案審議で立法院と行政院間の協調を図ったが[31]、2020年の新型コロナウイルスでも副総統と行政院副院長という立場で再度師弟が共闘することになった[32][33]。
温厚な性格から国民からは「大仁哥(ターレングァ、仁兄さんの意。)[注 1]」と呼ばれて親しまれている[35]。蔡英文もこの愛称を用いるが、教え子の陳其邁は建仁の副総統退任時に寄せたコメントでも「老師(先生)」と呼び続けていた[36]。 年国家名称
受章
学術
1983-1985行政院国家科学委員会甲種研究奨[7]
1986-1994行政院国家科学委員会傑出研究奨[7]
1989アメリカ国立衛生研究所 フォガーティ国際センター国外フェローシップ[8][5][37][7]
1989米国疫学会(American College of Epidemiology
1991青杏医学研究奨[7]
1992聯合医学論文奨[7]