情報戦や心理戦、情報戦における浸透戦術も間接侵略に該当する。 直接侵略は大規模な軍事力を以って敵の領域に陸路・海路・空路を用いて進攻し、攻撃することであるが、一方で間接侵略では小規模な軍事力を以ってゲリラ・コマンド方式の陸路を用いた隠密性の高い攻撃が行われる。これは侵略対象の国家が有する作戦部隊、軍事施設などの軍事目標に対して実行されるものであるが、一撃離脱を戦闘教義とする小規模かつ一時的な攻撃に限られる。 内部侵略とは自主的な反政府勢力による武力行使を言う。これは外国の間接侵略として利用する軍事的な価値が非常に高い。まず間接侵略ということが秘匿することができる利点がある。間接侵略の事実が判明することが政治的な不利益になる場合は、限定的な援助や支援に留めておけば国内外からの非難を回避することも可能である。 ただし内部侵略と間接侵略は異なる概念ながらも非常に定義が類似しており、その区別はしばしば難しい。一般的に、限定的な政治的・経済的・軍事的援助に留まっており、その侵略行為の主体が内敵にある場合は、内部侵略であると考えられるが、侵略行為の計画指導という主体性の強い支援を行う場合は、事実上それは間接侵略であると考えられる[5]。 間接侵略は直接侵略と様々な方式で併用される場合がある。これは間接侵略が軽度の財務的負担で実行可能な侵略行為であるものの、成功するかどうかについては不確実性が高いためである。間接侵略・直接侵略の併用方式としては、直接侵略先行・間接侵略先行・直間同行の三種類に大別される。 直接侵略先行の方式は、直接侵略を実行する過程で間接侵略も開始する複合方式と直接侵略から間接侵略に転換する転換方式があり、具体的には国共内戦の中共やキューバ革命のカストロ派などが実践した。 間接侵略先行の方式にも、間接侵略を実行する過程で直接侵略を開始する複合方式と間接侵略から直接侵略に転換する転換方式があり、具体的にはベトナム戦争の北ベトナムなどが実践した。 直間同行の方式には直接侵略と間接侵略を同時期に開始して同時進行する複合方式と、同時期に直接侵略と間接侵略を開始するが、途中で間接侵略から直接侵略の単独方式に切り替える、または直接侵略から間接侵略の単独方式に切り替える転換方式の合計三種類の方式があり、第三次印パ戦争のインドやアフガニスタン侵攻のソ連などが実践した[6]。
方式
ゲリラ・コマンド
内部侵略の支援
直接侵略との併用「諜報活動」、「シャープパワー」、「ハイブリッド戦争」、および「サイバー戦争」も参照
参考文献
服部実『防衛学概論』(原書房、1980年)
西内雅『間接侵略』(立花書房、1965年)
脚注[脚注の使い方]^ 服部、41―42頁
^ 服部、43頁
^ 服部、61頁
^ 服部、61―62頁
^ 服部、62―63頁
^ 服部、67―68頁
関連項目
軍事力
侵攻
侵略 - 直接侵略 - ハイブリッド戦争 - サイバー戦争
諜報活動 - スパイ - シャープパワー
覇権主義 - 民族紛争 - 領土問題
外患誘致 - クーデター
色の革命
革命的祖国敗北主義
サイレント・インベージョン - パンダの爪
歴
政府に関する情報漏洩・内部告発
事件
ゾルゲ事件 - レフチェンコ事件 - ミトロヒン文書 - 日経新聞記者北朝鮮拘束事件 - 李春光事件 - 海軍乙事件 - 海軍丙事件 - 西山事件 - 警視庁国際テロ捜査情報流出事件 - 尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件 - ローゼンバーグ事件 - ヴェノナ文書 - ペンタゴン・ペーパーズ - ウォーターゲート事件(ディープ・スロート) - アメリカ外交公電ウィキリークス流出事件 - PRISM(エドワード・スノーデン)
技術
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権利・義務
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