閏月は一年の内ではあるが、一月から十二月までの本来の12か月からは外れた存在であり、また同じ月がたとえば「八月」「閏八月」と2か月連続することになる。このことから、閏月を異端になぞらえ、或る程度の期間並立した複数の王朝のうちで、どれが正統でどれが異端であるかを論じる議論を「正閏論」(せいじゅんろん)と呼ぶようになった。
「天に二日なく、地に二王なし」との『礼記』の記述から中国及びその影響を受けた諸国では、「本来皇帝はただ一人であるから、過去の複数の皇帝が居た時代においてもどれか一つの皇帝を正統として歴史書を記すべきである」という思想が支配的であった。中国では三国時代の魏と蜀の正閏論、日本では南北朝正閏論が有名である。
脚注
参考文献
広瀬秀雄 『暦』〈『日本史小百科』〉 東京堂出版、1978年
内藤湖南 『支那史学史 1』〈『東洋文庫』557〉 平凡社、1992年
岡田芳朗 『アジアの暦』〈『あじあブックス』〉 大修館書店、2002年
関連項目
太陰太陽暦
二十四節気
閏
閏年
閏日
閏秒
13月
Undecimber - プログラミング言語のJavaに用意された、「13番目」の月。