門松
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近年はインターネット経由でのダウンロードや印刷を推奨している地方自治体もある[16]

門松用紙を貼った店舗

設置期間
松迎え

12月13日(もしくはその後)に、山から松の木(枝)を取ってくる「松迎え」を行なう[18]。上り松、花迎、花伐、松ばやし、などともいう[1]。この「松」により、山から歳神様(歳徳神)を迎え入れることとなる。なお、門松を建てることを「松迎え」と言うのは誤りである[19]
設置に関する信仰

門松の設置は12月13日以降にすべきとされる[20]。ただし、12月29日に飾るのは「二重苦」、さらに9の末日でもあるので「苦待つ」に通じるとされ、「苦松」といって忌む[21]。また、旧暦大晦日にあたる12月30日12月31日に飾るのは「一夜飾り」「一日飾り」といって神を疎かにするということから、それぞれ避けるという風習もある[20]
松の内

門松がある期間のことを松の内といい、伝統的には元日から1月15日までを指し、関西などでは依然15日までのままであるが、近年では関東を中心として7日までとするのが多くなっている[1]。松の内を1月7日までとする場合には、6日の夕方や翌7日に片づける場合が多い。左義長が行われる地域は、左義長で門松を焼くので、それに合わせて仕舞う。左義長は1月15日の小正月が多いが、地域や神社によって異なる。

門松を片付けることを「松下ろし」「松あがり」「松払い」「松引き」「松送り」「松納め」などという[1]。門松を飾ったあとの穴にその松の梢を立てる風習もあり、鳥総松(とぶさまつ)や留守居松と呼ばれる[1]

正月の門松を片付けた後を「松過ぎ」と呼ぶ。
門松に関する作品

和歌・俳句・
狂歌

「門松をいとなみたてるそのほどに春明がたに夜や成ぬらん」 - 平安時代後期の歌人藤原顕季の和歌。『堀河百首』収録[6]

「門松は冥途の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」 - 室町時代の僧一休宗純狂歌とされる[22]。一方、一休と智蘊(蜷川親当)の道歌問答での「門松は冥途の旅の一里塚馬駕籠もなく泊まりやもなし」という歌が後に変容したものともされる[23]。門松を飾る新年を迎えることはめでたいが、に向かっていく一里塚のようでもあるという意味。

「春立つやにほんめでたき門の松」 - 安土桃山時代?江戸時代初期の美濃国出身の武将俳人である斎藤徳元の代表句。


浄瑠璃

『寿門松』(ねびきのかどまつ) - 近松門左衛門の世話物浄瑠璃[1]

『染模様妹背門松』(そめもよういもせのかどまつ) - 菅専助作の世話物浄瑠璃[1]


随筆

『門松のはなし』 - 折口信夫の随筆[24]


脚注[脚注の使い方]
注釈^ 深川江戸資料館にて、再現したものを正月に見ることができる。店先に飾られている大きな門松 (深川江戸資料館)。
^ 瑞鳳殿仙台市戦災復興記念館、仙台市縄文の森広場、仙台市博物館仙台市歴史民俗資料館仙台文学館地底の森ミュージアムでは正月に再現したものを展示している[11]

出典^ a b c d e f g広辞苑 第5版』
^ a b フリーダ・フィッシャー、安藤勉 『明治日本美術紀行―ドイツ人女性美術史家の日記』(講談社 2002年7月)p.164
^ 火田, 博文 ([2019]). ⇒本当は怖い日本のしきたり オーディオブック. Pan roringu (Hatsubai). .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-4-7759-8631-8. OCLC 1108314699. ⇒http://worldcat.org/oclc/1108314699 


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