日本画家・川合玉堂による1916年(大正5年)の作。紙本著色、六曲一双屏風。国の重要文化財。東京国立近代美術館所蔵。[3] 描かれている船車(ふなぐるま。船水車ともいう)は小麦を挽く水車を備えた船で、この地では江戸時代から稼働しており、玉堂が訪れた当時はまだ存続していた。この絵のように崖と向かい合った画角での実際の川は右側が上流で左側が下流であるが、絵では流れが逆になっている。画面では上流ほど日陰になっており、その暗さが手前で咲き誇る満開の桜を美しく浮かび上がらせている。流れを下るほどに光が差し込み、右端まで来ると奥の岩肌が眩いほど光を浴びている。切り立った崖は実際より険しく描かれている。絶景の中に老人がひとり、縄を編んでいる(左隻右下)。 上記の宮沢賢治の歌碑ほか、1930年(昭和5年)に秩父鉄道の招きで長瀞を遊覧した高浜虚子の俳句を刻んだ句碑も建つ[1]。
付近の名所
埼玉県立自然の博物館
宝登山
宝登山神社
旧新井家住宅
西浦採銅坑跡
交通
鉄道 - 秩父鉄道秩父本線 長瀞駅から徒歩5分。
車 - 関越自動車道 花園インターチェンジから約20分。国道140号沿い。
その他
嵐山渓谷(比企郡嵐山町)
かつて嵐山渓谷(武蔵嵐山)は、その地形的な特徴から、長瀞岩畳に喩えて「武蔵長瀞」と呼ばれていたことがある。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 南は九州東部から長瀞まで約800kmに及ぶ世界的に見ても連続性の良い変成帯として盛んに研究が行なわれている岩石層で、四国では景勝大歩危・小歩危として知られている。
^ 「stilpnomelane schist」という結晶片岩は、緑色片岩(緑泥石片岩や緑簾石片岩)に近いが、通常よりも高い圧力と温度のもとで生成されたために緑色ではなく褐色を呈したものであると考えられている。
出典^ a b c d 『読売新聞』よみほっと(日曜別刷り)2020年11月15日1-2面【ニッポン探景】地球の窓(埼玉県長瀞町)「月の石」満月に輝く
^ 本間岳史「 ⇒長瀞地質探訪(1)──虎岩のひみつ──」『埼玉県立自然史博物館 自然史だより』第43号、2000年。
^ 行く春
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外部リンク
長瀞町観光協会公式ホームページ
⇒長瀞 荒川ライン下りホームページ