グレゴリオ暦(新暦)になった現在、松の内が1月15日の地方では、16日以降に鏡開きが行われ、通常1月20日(二十日正月)に行われる。
京都府や近隣の一部では、1月4日に行う[10]が、その理由は明確とはなっていないと言われている。
西日本では、陰暦の2月15日に行われる涅槃会に合わせて、鏡餅を割って花供曽と呼ばれるあられを作って食べ、一年間の無病息災を願う風習もある。鼻くそと同音であることから「お釈迦さまの鼻くそ」とも呼ばれる。
文学
俳句
俳句の季語となっている。
和歌
女性が鏡台に供えた鏡餅を開くことを「初顔」を祝うといい、二十日(はつか)にかける縁語とした。
諺
「よわい延ぶる歯がため」
鏡抜き2011年中日成人式での鏡抜き
祝宴などで菰(こも)を巻き付けた酒樽(菰樽)の蓋を木槌で割って開封することも鏡開きという[11][12]。これは、酒屋では酒樽の上蓋のことを鏡と呼んでいたことに由来する[11][13]。また、この場合は鏡抜きと呼ぶこともあり、「鏡開き」と呼ぶのは誤りだという説もあるが[14]。、月桂冠では祝いの席では縁起を担ぎ「鏡開き」がよいとしている[5]。
菰樽は輸送用で儀式用ではないが、見栄えが良いことから商人や武家が使い始め[15]、酒造会社も装飾を施した化粧菰を使うようになった[5]。
酒造メーカーでは中身が満杯になった酒樽に加え、装飾を施した菰や中身を減らして価格を抑えた鏡開き用の酒樽を併売している[16]。
木槌で割る前に樽を覆う菰の上だけを開ける作業が必要となるため、事前に一連の作業を終わらせ、イベントでは木槌で上蓋を叩くだけにすることが多い[5][12][17]。
注釈^ ⇒日本鏡餅組合 2010年1月 5,086名調査「85%が鏡開きを行う」
^ ⇒日本文化いろは辞典
^ 日本鏡餅組合アンケート:お汁粉2500・雑煮1500・その他500
^ 『定本江戸城大奥』永島今四郎・太田贇雄編、人物往来社(1968)
^ a b c d “鏡開きのいわれは? 樽酒の注文、鏡開きの準備はどのようにすればよいですか?”. 月桂冠 ホームページ. 2024年1月21日閲覧。
^ 『農業新聞(2011.1.11号)』「四季」
^ allabout 「鏡開き」をまるごと解明!
^ ⇒神社と神道
^ 江戸では寛文2年1月6日(1662年2月24日)、江戸幕府により1月7日までとされた。
^ 奈良新聞 天理教
^ a b “ ⇒鏡開き|知る・楽しむ|月桂冠 ホームページ”. 2016年12月9日閲覧。
^ a b “鏡開きの基本知識 。贈るこころ 。清酒 。商品紹介 。宝酒造株式会社”. www.takarashuzo.co.jp. 2024年1月21日閲覧。
^ “ ⇒日本酒歳時記・冬|知る・楽しむ|月桂冠 ホームページ”. 2016年12月9日閲覧。
^ 豊島秀雄 (2001年1月1日). “「鏡開き」と「鏡抜き」どの表現でもよい?”. ことばQ&Q. NHK放送文化研究所. 2005年3月18日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2011年10月2日閲覧。(そこから、「四斗樽(72L入りの酒樽)を開ける」とも言われる)。
^ “樽酒の鏡開きに込められた意味とは 声かけの回数も決まっていた?”. ウェザーニュース. 2024年1月21日閲覧。
^ “商品情報 | もっと、美味しく、美しく。日本盛株式会社”. www.nihonsakari.co.jp. 2024年1月21日閲覧。
^ “鏡開きの基礎知識”. 瑞鷹株式会社. 2024年1月21日閲覧。