鎮痛剤
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剤型と用途「疼痛」も参照
併用

鎮痛剤はよく併用される。例えば、処方箋の不要な一般医薬品に、アセトアミノフェンとコデインの併用はよくみられる。鎮痛剤の組み合わせは、プソイドエフェドリンのような血管収縮剤と合わせて、腫れ物の治療に用いたり、抗ヒスタミン剤と合わせてアレルギー患者の治療に用いられる。

アセトアミノフェン・アスピリン・イブプロフェン・ナプロキセンなどのNSAIDsは、弱?中オピエート(ヒドロコドンまで)との併用によって、複数部位に作用し有益な相乗作用を示すが、一部の組み合わせは単剤で用いられるよりも効果がない。また薬物相互作用による重大な副作用につながることがある。
局所か全身か

局所の鎮痛薬は、一般的には全身性の副作用を避けるために推奨される。例えば、関節の痛みに対してはイブプロフェンかジクロフェナク含有ジェルが用いられる。また、カプサイシンも局部に用いられる。ステロイドは、より長期間の鎮痛のために、関節に注射される場合もある。リドカインは、口腔内の傷の痛みの鎮痛・医学的な治療・歯科治療のための局所麻酔に用いられる。
大麻製剤詳細は「医療大麻」を参照

テトラヒドロカンナビノール (THC) や他のカンナビノイドには、大麻に由来するかあるいは合成によって作られ、鎮痛作用がある。アメリカ大陸やヨーロッパでは利用できる箇所が増えているが、それ以外の国家では違法薬物とみなされる。

テトラヒドロカンナビノールの明らかな作用の一つは、慢性的な痛みによってオピオイドの投与を受けている患者に対する制吐作用である。マリノール製剤・経口直腸ハッシュオイルの蒸気吸入は、喫煙によって大麻を吸入するよりも効果的であり、これは多くの医師が大麻の喫煙を止めるように助言を行うことと同じ理由である。
その他

その他の向精神薬にはNMDA受容体拮抗薬であるケタミンや、クロニジン、α2-アドレナリン受容体拮抗薬であるメキシレチン、その他の局所麻酔類似物がある。
非定型鎮痛薬の補助や増強

オルフェナドリン・シクロベンザプリン・スコポラミンアトロピンなど、第一世代の抗うつ薬抗コリン薬抗てんかん薬は、オピオイドのような、主に働く鎮痛剤の作用を増強するために多く用いられる。この併用には、副交感神経系に働きかけて神経障害に起因する疼痛の改善・他の鎮痛剤の作用が調整できるなどの利点がある。

デキストロメトルファンは、オピオイドに対する耐性の形成を遅らせて、NMDA受容体に作用することによって更なる鎮痛効果をもたらすことが知られている。メサドンとケトベミドンと、おそらくピリトラミドのような幾つかの鎮痛剤の組み合わせは固有のNMDA作用をもたらす。

医薬品副作用を改善し、更なる利点をもたらす薬剤も多くある。例えば、オルフェナドリンを含む抗ヒスタミン剤は、強い鎮痛剤によって引き起こされるヒスタミンの放出を抑える。メチルフェニデートカフェインエフェドリンアンフェタミンメタンフェタミンデキストロアンフェタミンコカインなどの精神刺激薬は、極度の鎮静作用を抑え、抗うつ薬と同様、痛みに苦しむ患者の気分を高揚させうる。
依存

連用により薬物乱用頭痛を引き起こすことがある。

近年のアメリカでは、オキシコドンやヒドロコドンなど、オキシコドン・アセトアミノフェン(パラセタモール)の配合剤であるパーコセット (Percocet) とは対照的な、単一成分の処方薬による依存患者が増えている。単体のヒドロコドンは、ヨーロッパの幾つかの国で錠剤の医薬品として入手ができるのみである。依存をもたらすどころか、これら多くのコデインを含むアセトアミノフェン・ジヒドロコデイン・ヒドロコドン・オキシコドンなどアメリカで用いられる薬品は、服用する者に深刻な肝障害の危険性を負わせる。冷水や冷媒によって抽出されるオピオイドは薬物乱用者・自己投薬者・合法的な薬の所持者に、これら問題が発生する可能性を減らす。アメリカで販売されているほとんどのヒドロコドン・コデイン・ジヒドロコデインを含む咳止めシロップは、過剰摂取の危険性をはらんでいる。
鎮痛補助薬

鎮痛剤の効果を強化、副作用の軽減など鎮痛剤を補助する薬剤で、抗うつ薬や抗てんかん薬など本来の役割とは違う薬剤が処方される[3]
参考文献

Cancer pain relief and palliative care. Report of a WHO expert committee [World Health Organization Technical Report Series, 804] . Geneva, Switzerland: World Health Organization; 1990. pp. 1-75.
ISBN 92-4-120804-X.

Bandolier pain siteオックスフォード大学鎮痛研究班(英文))

脚注
注釈^ Rofecoxib. 日本未承認。

出典^ .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}"Up to 140,000 heart attacks linked to Vioxx". New Scientist. 25 January 2005. 2023年12月17日閲覧。


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