銭形幸一
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もしルパン一味の面々が単独で勝負すれば誰も銭形には敵わないとされ[注 41]、「ルパンのことは何もかも知り尽くしているからな、殺す気で来るとなると手強い相手だぜ」(お互いに殺し合おうとは思っていない為、心底本気を出した状態ではない)と次元も述べており[ep 14]、前述の『TV第2シリーズ』第57話及び第97話「ルパン一世の秘宝を探せ」ではルパン、次元、五ェ門の3人に本気を出して1対1で対決し立て続けに勝利し、『PartIII』第37話「父っつぁん大いに怒る」でルパンに殺害された哀れな少女・アンの仇を討とうとした際には容易く五ェ門を退け、ルパンとの生死を賭けた決闘(ICPOにはルパン射殺許可を申請していた)で互角の攻防を繰り広げている[注 42]

時には事件の真の黒幕を逮捕したり[注 43]、犯罪組織やテロ組織を壊滅するという功績が数多くあり[注 44]、特に劇場版『カリオストロの城』ではカリオストロ公国によるゴート札(中世以来ヨーロッパの動乱に必ず関わり、世界経済に影響を与えている偽札)の製造を摘発する為に不二子と協力して衛星中継で全世界に公表する[注 45]、『ワルサーP38』ではルパンから提供された情報を基に[注 46]世界各国の首脳が密かに公認する暗殺組織タランチュラの本拠地に報道機関を多数引き連れて乗り込む[注 47]等、「ICPOが及び腰になる程の巨悪の実態を白日の下に晒す」という偉業さえも成し遂げている。その実力を買われ、ルパン逮捕以外にも美術品や現金・金塊の輸送[注 48]、要人警護の任務に就くこともあり、TVスペシャル『the Last Job』では後任の捜査官がルパンと全く勝負にならなかったこと等から一部のICPOの捜査官や上層部の幹部達からはルパンを追い続けてきた故の経験と実力を買われている描写があり、『くたばれ!ノストラダムス』ではICPO代表としてダグラスに招聘されている。

失敗ばかりが続いている印象があるが、実際には前述の例を含めルパン達を捕まえることに成功した事例も数多くあり、最終的に逃げられてしまうのはルパンを収監しても脱獄されてしまう拘置所の管理体制の不備のせいでもある[注 49]。銭形自身はルパンを何度も捕まえていることに内心では自負があり、「ルパンを捕まえられるのは、私以外にいません!」(『ルパンVS複製人間』より)とたびたび豪語したり[注 50]、『TV第2シリーズ』第72話では「ルパンを100回捕まえた」と自慢げに語っており(しかし、「100回捕まえて、100回逃げられた」と揶揄されている)、『TV第2シリーズ』第38話「ICPOの甘い罠」では自分に代わってルパン担当の捜査官に就任した不二子に「ルパンを捕まえさせたくない」という思いから、彼女の罠に嵌められたルパンを逃がすことに協力したり、確保されたルパンを強引に連れ出したりまでしている(ルパンから「警察をクビになっちまうぞ」と忠告までされている)[注 51]

ある意味ではルパンの実力や恐ろしさを最もよく知っているのが銭形であり、銭形がルパンに盗みの予告状を出された人物やルパンを収監する刑務所に対して対策(警備を厳重にするなど)を提案するも、大丈夫だと高をくくられて却下され最終的にはルパンに盗まれる・逃げられるという展開も非常に多い。また、銭形はほんの僅かな違和感でルパンの変装を瞬時に見破り「コイツはルパンだ!」と主張するが、周囲がそれを信じてくれないという描写も多々ある(ルパンも銭形にばれることを見越し、簡単には顔の変装が取れない対策を施していることもある)。ルパンの手口を熟知している為、PART5第20話で記憶喪失になり偶然出会った泥棒達に保護されていた際にはルパンの模倣犯「怪盗モニエタ(ロシア語で硬貨=お金、銭の意)」として猛威を振るい、「俺の手口を盗んだ最高の泥棒」と最後はルパンからも腕を認められている。対するルパンも銭形の言動や仕草を熟知している為、頻繁に銭形の姿に変装し情報収集や潜入、逃走及び攪乱等に活用しているが、何故か銭形本人と鉢合わせしてしまうことが多く、『TV第2シリーズ』第10話「ファイルM123を盗め」では次元と五ェ門が変装した銭形も現れたことで4人の銭形が一堂に会するという珍事が起きている。
生け捕り術(銭形流逮捕術)
手錠を投げて相手を捕縛する「投げ手錠」[注 52][注 53]を使った生け捕り術の達人で[注 54]、次元や五ェ門をいとも簡単に木の枝に吊したり[ep 15]、投げた素振りすら見せず相手が気づかぬうちに手錠をかけたり[ep 16]するほどの腕前であり、TVスペシャル『ロシアより愛をこめて』では投げた手錠がブーメランのように手元に戻ってくるという離れ業まで見せている。手錠付き投げ縄も多用し[注 55]鉤縄のように使用してヘリや飛行機に引っ掛け乗り移る[注 56]、相手の武器を奪ったり引き寄せたりするなどの独特の立ち回りを披露し、TVスペシャル『天使の策略 ?夢のカケラは殺しの香り?』では格闘術と併用しテロリスト集団を圧倒していた。しかし、ルパンには手錠を掛けても即座に外されたり抜け出される場合が多く、躱された挙句に別人や自分自身に手錠をかけてしまったりもしている。また、『TV第2シリーズ』第97話「ルパン一世の秘宝を探せ」では、ルパン一世の秘宝を狙う米英ソ三国がルパン殺害のために殺しのエージェントを送り込んだことを知ってルパン達の身を案じ、アジトに乗り込んで対決を迫る形でそれとなく自らの生け捕り術を伝授している[注 57]
射撃
原作では「拳銃の腕は次元以上かもしれない」といった形の解説をなされており、時には次元と早撃ちで互角に渡り合ったり牽制したりすることもある[注 58]。ルパンがヘリコプターで持ち去ろうとした巨大金庫を吊るす電磁アンカーのケーブルをかなり遠距離から狙い撃って切断する[ep 17]、脱獄犯の手から叩き落したニューナンブをとっさに拾い上げて犯人のナイフを狙い撃つ[ep 18]など凄腕であることが窺い知れ、曲芸のような体勢で射撃し、射撃場の全ての的の左胸部分に命中させるという離れ業まで行っている[ep 19]。TVスペシャル『天使の策略 ?夢のカケラは殺しの香り?』においては、テロリスト集団との銃撃戦で共闘するルパンをして「腕は衰えてねえ」と言わしめており、「警視庁からの叩き上げだ」と銭形は返答している。
格闘術
素手の格闘にも長けており、スラム街で集団に襲われた際にたった1人で返り討ちにしたり[ep 20]、『カリオストロの城』でルパンと共闘した際には多数の衛士を相手に全く引けを取らず、劇場版『DEAD OR ALIVE』でもズフ国の屈強な警官達を相手に一方的な立ち回りを演じている。実写ドラマ版では柔道が特技という設定となっており、柔道場で稽古をしたり、犯人を背負い投げで一気呵成に投げ飛ばすシーンがある。しかし『TV第2シリーズ』第39話「香港の夜空にダイヤは消えた」で香港マフィアの舎弟たちに叩きのめされ海に投げ捨てられたり[注 59]、第82話「とっつあん人質救出作戦」でテロリストにあっけなくやられてしまったりする場面などもある。
身体能力
常人離れした超人レベルの驚異的な体力や馬鹿力を発揮したり、ルパンに劣らぬ不死身ぶりを見せたのは枚挙に暇が無い。代表的な例として、TVスペシャル『ヘミングウェイ・ペーパーの謎』では離陸しようと加速するセスナ機に走って追いついた上に飛び乗り、TVスペシャル『ハリマオの財宝を追え!!』ではユーロトンネル崩落事故に巻き込まれ海中に投げ出されるもドーバー海峡を泳いでイギリスに上陸し、TVスペシャル『ルパン三世VS名探偵コナン』においては江戸川コナンに象でも30分は眠っているはずの麻酔を撃たれたにも関わらず僅か30秒(眠ってから起きるまでのシーンの長さが同一)で目を覚まし[注 60]、「化け物かよ!?」とコナンを驚愕させた。


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