鉄道
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特に旅客に関しては大きな割合を分担し[2]、1984年(昭和59年)時点での年間輸送量は、国鉄68億人、私鉄118億人で、私鉄が国鉄を上回っていた[2](その後国鉄もJRとなりすべて国有ではなくなったが、1997年(平成9年)の年間輸送量は、JR旅客会社88億5919万人、私鉄133億8582万人で、やはり旅客では私鉄の役割が大きい[2])。なお貨物に関しては、さほどではなく、1997年の貨物輸送量がJR貨物が4729万トン、私鉄2194万トンであった[2]
業務地域の広さによる分類

業務を行う地域によって、「全国鉄道」「地域鉄道」「地方鉄道」に分ける方法がある[2]

全国鉄道は全国的規模の幹線鉄道[2]。主要都市間の長距離輸送を担う。フランスのSNCFや、日本の旧国鉄のようなもの。

地域鉄道は、ひとつの国をいくつかのブロックに分割した程度の規模で、(次に説明する)地方鉄道より広範囲に、相互の主要都市を結ぶ直通運転も行う[2]。日本のJR北海道、JR東日本…等もこの「地域鉄道」に分類される。

地方鉄道は、限られた地域内の局地的な短距離輸送が主で、大都市圏の地下鉄や郊外電車、路面電車などである[2]。経営形態としては民営鉄道や公営鉄道などがある[2]

歴史詳細は「鉄道の歴史」および「交通#鉄道」を参照

軌道に関しては、16世紀ごろにドイツのハルツ鉱山で板の上にレール状の木材を取り付けて、その上に石炭運搬の車両を通したのが始まり[2]、ともされる。木製のレールは激しく摩耗するのでその後に鉄製にかえられた[2]。(ここで「鉄道」になった)。初期の鉄製レールはL字型で、底辺(水平面)が外側になるように敷設し、外側の底辺の上を車輪が転がるようになっていた[2]。その後、車輪外周の内側につば状の輪縁(フランジ)をつけることでレールのほうのL字型は止め、レールの頭部の内側を走る、現在と同様の方式となった[2]。この段階で、車両の動力源は人力の力(馬力)であったが、18世紀の後半にワットが改良した蒸気機関をさらに改良利用する方法が多くの人によって研究され、1804年にイギリスのリチャード・トレビシック(1771―1833)が、初めてレールの上を走る蒸気機関車を製作し、馬にかわって、石炭の運搬車を引かせることに一応は成功した[2]。そして、1825年にイギリスダラム州ストックトン&ダーリントン鉄道が開業し、鉄道会社が予め作成した運行スケジュールに従って列車が運行される、現代の鉄道とほぼ同様の形態が採用された。

イギリス国立鉄道博物館にも展示されている写真(1920年9月)。狭軌の鉄道と、そこを走る蒸気機関車Pixie。おそらく露天掘り採石場で、蒸気を動力として動く機械で石を積み込んでいる。

鉄道の敷設工事(1926年頃、オーストラリアの西部)。鉄道という交通システムを構築するには、用地を確保して土地を平らにして鉄道(鉄のレール)を敷設しなければならない。土地の権利取得も大変であるし、工事も時に難工事の連続となる。

鉄道の敷設や保守(1942年、オランダ)

構造高架に敷設された単線の線路

線路は地上に敷設されていることが多いが、都市部や地形に制約のある場所、また高速走行を行うための路線では地下高架に線路を敷設している。特に地下に敷設される路線は地下鉄と呼ぶ。
軌道「軌道 (鉄道)」も参照

軌道は2本のレール枕木の上に平行に敷設したものであり、システムによっては3本以上のレールを用いる。レールと枕木はバラストと呼ばれる砂利コンクリート製の道床によって支えられる。特に、道床に砂利を用いたものをバラスト軌道と呼ぶ。コンクリート製のものでは、道床と枕木の機能が一体化したスラブ軌道や、コンクリート製の基礎にレールを直結し枕木を省略した形態も存在する。
軌間詳細は「軌間」を参照

2本のレールの間隔を軌間(ゲージ)という。軌間は世界で規格が異なる。三線軌条などの混合軌間、軌間可変車両ロールボックなどのテクノロジーで異なる軌間の路線でも車両の直通が可能だが、通常の車両では直通で旅客や貨物が輸送できない問題がある。規格が異なる理由は、戦争時に自国内の鉄道インフラをそのまま使わせない、もしくは初期の鉄道関連会社の慣習上の理由による[3][4]。ただ利便性が悪いのも確かで国ごとに規格争い(鉄道ゲージ戦争)も発生する(日本の改軌論争、ブリティッシュの改軌論争(英語版)、エリーの改軌論争(英語版))[4]
車両詳細は「鉄道車両」を参照

鉄道の車両を動力源によって分類した場合、蒸気機関を動力として用いる蒸気機関車、その他の内燃機関を動力とする気動車ディーゼル機関車電気モーターを動力とする電車電気機関車がある。鉄道車両は1両でも用いることができるが、多数の車両を連結でき、その利点を活用して旅客や貨物を一編成(ひとつらなりの形)で大量に輸送することが可能である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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