参考 旅客需要差から、一部区間のみが電化された路線もある。この殆どは運転系統が分断されるため、別路線のようになっている(交流・直流のデッドセクションを挟む場合も同様)が、大井川鐵道井川線のように一部の急勾配区間用に電化している場合は電化区間で補機が付くのみで非電化用車両で全線を走破する運行をしているケースもある。 電化・非電化が混在する路線の中には、可部線や札沼線のように電化区間を残して非電化区間のみが廃止された例もある。江差線も海峡線と一体化している電化区間を残して非電化区間のみが廃止された。 以下に電化区間を記す。太字になっている駅は電化・非電化の境界となっているものである。なお、入出庫用に電化された区間は除く。
宮崎県 - 幹線級日豊本線と日南線・宮崎空港線南宮崎駅 - 宮崎空港駅間電化が完了しているが、1974年の日豊本線南宮崎電化まで電化路線が一切存在しなかった。沖縄県には戦前に電車が存在し、徳島県に未だ電化路線がないため、電車が走ったのは全国で46番目と最も遅かった。なお、かつて存在した宮崎交通線では旅客列車では珍しい蓄電池機関車・電車を使用しており、電化以前に蓄電池式の旅客列車を走らせた点は特筆される。
長崎県 - 電化路線は西九州新幹線、佐世保線、大村線早岐 - ハウステンボス、長崎電気軌道のみ。2022年9月に西九州新幹線が暫定開業したことに伴い長崎本線の県内区間の電化が廃止されたため、在来線の電化率が大幅に低下した。電化区間でも日中の列車を中心に気動車は多く使われている。県庁所在地長崎市には在来線電車が走らない。
北海道 - 道全体では殆どの鉄道路線が電化されておらず、電化区間は札幌都市圏などごく一部の地域に偏っているだけである(JRに関しては、北海道新幹線、千歳線、海峡線、学園都市線のみが全区間電化)。電化区間でも非電化区間へ直通する気動車列車や電化区間のみで完結する気動車列車は日常的に運行されている。
旅客線が非電化
徳島県 - 索道以外の鉄道線には電化区間がなく、全国で唯一電車が自走しない。なお、過去にも一切電化された路線が存在しないため[注釈 34]、歴史的に見ても電車が自走したことのない唯一の県である[注釈 35]。
電化・非電化区間が混在する路線
JR
函館本線 函館 - 七飯 - 新函館北斗、小樽 - 旭川。後者の電化区間は千歳線・札沼線と一体化。前者の電化区間のうち函館 - 五稜郭間はかつては江差線・海峡線と一体化していた。[注釈 36]
室蘭本線 室蘭 - 東室蘭 - 沼ノ端。電化区間は千歳線と一体化。[注釈 37]
津軽線 青森 - 中小国。運行系統は蟹田で分断。電化区間はかつては海峡線と一体化していた。
磐越西線 郡山 - 喜多方。
八高線 八王子 - 高麗川。電化区間は川越線西部と一体化。
大糸線 松本 - 南小谷。電化区間は中央本線・篠ノ井線と一部直通運転もあり。南小谷でJR東日本とJR西日本に分断。
関西本線 名古屋 - 亀山、加茂 - JR難波。亀山でJR東海とJR西日本に分断。後者の電化区間は大阪環状線と一体化。
紀勢本線 新宮 - 和歌山市。電化区間は阪和線と一体化。新宮でJR東海とJR西日本に分断。
山陰本線 京都 - 城崎温泉、伯耆大山 - 西出雲。前者の電化区間は、舞鶴線、福知山線、京都丹後鉄道宮福線と一体化。後者の電化区間は伯備線と一体化[注釈 38]。
播但線 姫路 - 寺前。
福塩線 福山 - 府中。
予讃線 高松 - 伊予市。電化区間は本四備讃線と一体化。
土讃線 多度津 - 琴平。電化区間は予讃線・本四備讃線と一体化。
筑豊本線 折尾 - 桂川。電化区間は鹿児島本線・篠栗線と一体化し、これらの路線を通して福北ゆたか線という愛称を持つ。
豊肥本線 熊本 - 肥後大津。電化区間は鹿児島本線と一体化[注釈 39]。
長崎本線 鳥栖 - 肥前浜 。
大村線 早岐 - ハウステンボス。電化区間は佐世保線と一体化。
筑肥線 姪浜 - 唐津。電化区間は福岡市地下鉄空港線・唐津線と一体化。電化時の路線変更により分断、唐津 - 山本は唐津線に。
唐津線 唐津 - 西唐津。電化区間は筑肥線と一体化。
日南線 南宮崎 - 田吉。電化区間は日豊本線・宮崎空港線と一体化。
私鉄・第三セクター
会津鉄道会津線 会津田島 - 会津高原尾瀬口。電化区間は東武日光線、鬼怒川線・野岩鉄道会津鬼怒川線と一体化。
大井川鐵道井川線 アプトいちしろ - 長島ダム。