鉄腕アトム
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サーカスにおいて団長[注 5]に「アトム」と名付けられる[注 6]。やがて法律が制定されて感情を持つロボットに対して人間と同等に暮らす権利が与えられるようになると、アトムの可能性に着目していたお茶の水博士に引き取られた。そして情操教育としてロボットの家族と家を与えられ、人間の小学校に通わされるようになる。学校での生活は、同級生達と紆余曲折しながらも仲良くやっている。

性格は真面目で正義感が強く、困窮した者には自身を犠牲にしてでも手を差し伸べる優しい心を持つが、時にロボットである自分に苦悩や葛藤することも多い。また「アルプスの決闘の巻」では複雑な感情を抱けない(芸術や自然への感動や恐怖心がない)という劣等感から、お茶の水博士に人造心臓を取りつけてもらって人間と同レベルの感情を一時的に得たことがある(その後両親をさらった敵との戦闘で恐怖から体がすくんで手も足も出なくなったため、ケン一によって人造心臓を破壊された)。

誕生日の4月7日は本作の連載が始まった「少年」の発売日であった。原作では、「ミーバの巻」(1966年9月号 - 12月号)での天馬博士のセリフなどに誕生日についての記述がある。連載当時と小学館ゴールデンコミックス版では2013年4月7日と記載されており、朝日ソノラマサンコミックス版以後2003年4月7日に改められた。アニメでも第1作目は誕生から約1年後に「ロボットC3号(俗称トビオ)」として売られた日が2001年11月、アニメ第2作は2030年に誕生など設定に違いがある。

アトムの赤い靴はアニメ第2作では名付け親であるロボットサーカスの女の子ロボットのキャシーから譲られ、最終回では形見代わりにニョーカの足が移植されている。

物語の中では苦労して市民権を得たが、現実の2003年4月7日、アトムはお茶の水博士を世帯主として手塚プロの所在地である埼玉県新座市の市民に登録され市役所の前でアニメキャラクターとしては初のアトムの特別住民票が配付された。

アトムの髪型は、作者である手塚のくせ毛がモデル。アトムの特徴はMighty Mouse(マイティ・マウス)を元にしており、英題もMighty Mouseに倣って「Mighty Atom」としている。また、『少年』連載時には手の指は4本で描かれることが多かった[注 7]
アトム大使での設定

『アトム大使』の物語では、我々が住んでいる「地球」とは別の、もうひとつの星「地球」の人々が、その星の大爆発によりロケット団で宇宙を長く放浪して偶然に我々の「地球」を発見して着陸したが、どちらの地球人もよく似ており、はじめは友好的関係を保って生活をした。しかし、食糧問題などを心配した「もともと地球に住んでいる地球人」が「宇宙を渡ってきた地球人」と対立(反対派の頭目は天馬博士)。

「地球に住む地球人」のロボットであるアトム(天馬博士のロボット)が両側の間に入って交渉して宇宙人の代表に対して誠実さの証しを見せるための自らの頭部を差し出したことで対立は収まり(天馬博士は自分の作ったクスリでゴミのように小さくなってしまう)、地球人と宇宙人は半分ずつ金星に飛び立つという物語。

なお、最後にお礼として、アトムは「宇宙を渡ってきた」地球の人々から大人の顔を貰う。
アトムの7つの威力

アトムは7つの力を持っているが内容は以下の通り多少のバリエーションがある。

原作版
善悪を見分けられる
電子頭脳。電子頭脳に組み込まれた記憶装置記憶容量は15兆8000億ビット[注 8]。後に「よい人とわるい人の見分けがつく」に変更され、電子頭脳も頭部から胴体へ変更された。

60か国語[注 9]を話せる人工声帯。

聴力は1千倍

涙も出るサーチライトの目[注 10]

10万馬力の原子力モーター。「地上最大のロボットの巻」では天馬博士により100万馬力[注 11]に改造されている(「アトム大使」の初出版では、五百万ダインと表記されていた)。

足のジェットエンジン。最大マッハ5(マッハ10とも)でを飛ぶ。宇宙空間ではロケットに切り替わり最大マッハ20で飛ぶ。

鼻がアンテナ。鼻が伸びて送信アンテナに。


以下は図解(1960年発行「少年」1月号)で追加された項目
お尻にピストル。

食物ふくろ。食べたものを貯めておく。

記憶倉。覚えたことを記憶しておく。


他にも掲載時期によって、設定が異なっている[4]



目はサーチライト/空をとび/耳の力は千ばいに聞ける/150カ国語がしゃべれる/ゆびがレーザー光線/十万馬力/おしりはマシンガン

翻訳装置付き人工声帯/高感度ソナー/スーパーセンサー/超高性能マイコン(誕生当時はなんと真空管)/レーザーガン/核融合エネルギーまたは光子エネルギー


1963年アニメ第1作(モノクロ版)
どんな計算も1秒でできる電子頭脳。

60か国語を話せる人工声帯。

普通の1000倍も聞こえる聴力。2000万ヘルツ[注 12]の超音波を聞き取ることも出来る。

サーチライトの目。

10万馬力の原子力モーター。

足のジェットエンジン。

お尻からマシンガン。1秒間に500発撃てる。



1980年アニメ第2作
胸の中に電子頭脳セット。160か国語を同時通訳ができる。

耳は音を1000倍に聞ける。

サーチライトの目。

10万馬力の力。重水素燃料による核融合エネルギー。

腕と足はジェットで空を飛べる。

お尻にマシンガン。1分間に600発撃てる。

両手人指差し指にレーザーブラストを装備。



2003年ASTROBOY版
高度な人工頭脳。誕生時トビオの記憶を移植[5]

人間の1万倍の聴力。

透視能力を持つ目。

10万馬力の力。

足のジェットで空を飛べる。

右手人差し指にフィンガービーム。

左腕にアームキャノン砲[注 13]


動力源はアストロシステムと呼ばれる特殊な小型大出力のパワーユニットで、エネルギー源についてはハッキリとは触れられていない。またエネルギーの消耗で出力が低下する事はあったが、原作のように完全に動かなくなる事はなかった。

「10万馬力」「7つの力」といったこれまでの作品で馴染み深い表現は明確には出てこない。


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