鉄腕アトム
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丙午生まれ[注 19]。アトムの生みの親。群馬県出身。練馬大学卒業。幼くして事故死した息子、飛雄への思いからアトムを製作する。しかし、アトムをサーカスに売ってからはアトムに会うことはほとんどなく、隠遁者として生活している。技術者としては非常に優秀であり、お茶の水博士よりも高い技術を有する。一方で高級官僚的エゴイズムをも持ち合わせている。実は生物学者でもあるらしい[注 20]。影から常にアトムを見守っており、アトムを危機から救うこともある。『アトム大使』において、アトムを製作した経緯がすでに説明されているが、同時に「赤シャツ隊」という実行部隊を率いて「宇宙人」(地球人とほとんど同じ顔かたちをして宇宙を漂流していた。地球に移住する)を、「細胞収縮液」によって矮小化する「粛清」を実行する役どころでもある。最後には自らが細胞収縮液を浴びて「消えて」しまった。このため、『鉄腕アトム』の『少年』連載版で再登場(1956年1月号別冊付録の「アルプスの決闘の巻」)した際には、『アトム大使』では服を脱ぎ捨てていただけで、無事に逃げていたという説明がなされた。この箇所は単行本ではカットされている[13]。一方、光文社の最初の単行本(1956年)1巻冒頭に書き下ろしで追加されたアトムの生いたちでは「そして博士がなくなったとき…飛雄はそのすばらしいちからもしられずに名もないロボットサーカスにうられてしまったのです」と記された上に黒枠のついた天馬の写真が描かれており、「死亡した」ということにされていた[14]。性格は原作とアニメなどで微妙に異なり、原作では純粋にアトムに裏切られて以降改心して、かつアトムを愛しているという描写がなされている。科学省長官を解任された後も、自分の隠れ家でロボットの研究を続け、アトム以上のロボットを作り上げている。ただしエゴイスティックな性格は変わっておらず、後に強引にアトムを取り戻そうとして失敗する。アニメ第2作では他の作品に比べてかなりマイルドになっており、そもそもアトム製作が科学省の行っている「人間並みに感情を表現可能にする人間型ロボットの製作」というプロジェクトが物語開始時に始まっているものであり、彼の提案のものか不明瞭で、なおかつそれに4度失敗が続いたことでこの時点でかなり精神的に追い詰められていた。しかも、5号機を子供型ロボットにするよう提案したのは当の飛雄であり、放置児気味になっていた飛雄がロボットカーで事故を起こすのは原作通りだが、その5号機を自分の代わりにするよう言い遺したのも飛雄である。悲嘆に暮れ、息子の言い遺した「かっこいい最強のロボット」へと5号機を開発していく過程で狂気じみた言動が見えるのは他の作品同様だが、同時にそれを危険視する部下や上司(首相)との板挟みにもあっている。最終的には自身のエゴを優先してアトムを完成させ自分の息子として連れ帰ってしまうが、その後は起動直後はカタログスペックに反してまともに動けないアトムがなめらかに行動できるようになっていくのを時折叱りつつも温かく見守り、アトムが暴走を起こした時に、部下が分解処分を主張するのを強引にでも止めようとする。最終的に、一時的に彼が起こした癇癪が原因(褒められたものではないが、実際の親子同士でもときおり)で、捨てられたと思い込んだアトムがハム・エッグに騙されて自ら身売りしてしまうが、その直前まで「自慢の息子」と言い張り、はぐれてしまった後も自らの言動を深く悔恨しアトムを探し回っていた(アトムの方も、意識が途切れる寸前まで天馬博士に助けを求めていた)。その後、第3話以降は直接登場せず、回想シーンか他人の口で語られるだけとなっている。お茶の水博士の言からするに技術者としてかなり優秀だと認められていたようである。アニメ第3作では性格の描写が他と比べ大きく異なり、『天馬博士の真の目的はアトムをロボットの王にし、更に自分もロボットになり、ロボット達の神となることであった』とされ、非常にエゴイスティックな天才科学者として描かれている。アトムをはじめ心を持ったロボットは人間を超えて進化するという主張をし、お茶の水博士と衝突する。つまりアトムを自分の目的のために利用しようとするのであるが、アニメ第3作の最終回ではアトムと親子として和解し、自首した。原作でアトムを10万馬力から100万馬力にしたのも天馬博士である。なお産経新聞版の「アトム今昔物語」の連載時には、彼の少年時代が描かれている。少年時代は「トミー」という名の混血孤児で、「ドロッピー」なる秘密結社に加入していたが、タイムスリップしてきたアトムに出会ったことで改心し、いつの日かあのようなロボットを造ろうと決めていたとあるが、単行本化された時に削られている。
ヒゲオヤジ
声 - 矢島正明和田文雄(第1作2代目)、熊倉一雄(第2作)、富田耕生(第3作・ハリウッド版)、石住昭彦(GO!GO!)、高木渉(「PLUTO」)本名、伴俊作(ばん しゅんさく)。アトムの通うお茶の水小学校の先生。元私立探偵。お茶の水博士とも親しく、アトムの良き理解者。江戸っ子で、卑怯なことが大嫌い。手塚治虫の作品中、メトロポリスなど数多くの作品に登場する。アニメ第3作では専業の探偵として登場。
敷島健一
声 - 滝沢久美子(第2作)、佐藤ゆうこ(第3作)アトムの同級生。初期の手塚作品で多くの主役を演じたキャラクターであり、「アトム大使」では主人公格だった。ブラジルに移住したこともある。アニメ第3作では海外の視聴者を意識して黒人に変更され、24話ではキーパーソンになっている。
大目玉男(おおめ たまお)
声 - 滝沢茂、池田秀一ほか(第1作)、松岡洋子(第2作)、くまいもとこ(第3作)アトムの同級生。愛称は「タマちゃん」。名前の通り、ひどい近眼のためにかけている大きな眼鏡と帽子が特徴。「アトム大使」から登場。気が弱くて慌て者である。アニメ第3作では、服装と帽子が欧米の子供風に変更されたが眼鏡はそのまま。顔や眼鏡をかけているのは幼少期の手塚治虫のものを流用している。
四部垣
声 - 三木広治(第1作)、たてかべ和也(第2作)、千葉進歩(第3作)アトムの同級生。「鉄腕アトム」になってから登場。体が大きく、ガキ大将格。また裕福な家庭(原作では父親は「日本一の闇屋」と呼称される実業家であり、単に富豪というだけでなく地下経済との繋がりも示唆した設定となっている)の子弟で、最新鋭の電化製品等が自宅にある。アニメ第3作では金髪の白人少年風キャラに変更された。
田鷲警部
声 - 兼本新吾千葉耕市(第1作)、永井一郎(第2作)、銀河万丈(第3作)、土師孝也(「PLUTO」)警視庁捜査一課長。痩身で大きな鼻の下にタワシのようなヒゲを生やしている。ロボットに対して厳しいキャラクターで、しばしばロボットやアトムへの不信感を口にし、お茶の水などと対立する。
中村警部
声 - 坂本新兵(第1作)、屋良有作(第2作)、青山譲(「PLUTO」)田鷲の同僚。小太りで、田鷲が私服なのに対し常に警官の制服を着ている。田鷲とは対照的にロボットやアトムには温情的。アニメ第3作では登場していない。
スカンク草井
声 - 家弓家正(第1作)、加藤精三(第2作)、矢尾一樹(第3作)「電光人間」(声 - 菅谷政子(第2作)、かないみか(第3作))の回で登場した悪役。
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