鉄腕アトム
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ミュンヘン工科大学のゴードン・チャン教授[6]師事の研究チーム[7]では(接触・加速・近接・温度を検出できるセンサマイクロプロセッサを搭載した)「六角形人工皮膚セル」を開発、全身に1260個の「六角形人工皮膚セル」を装備した試作型人型ロボット『H-1』を開発した[8][9]

もう一つは内蔵された小型無線受信機に接続する通信センサーである。整相列の通信センサーによって、アトムはいながらにしてパラボラ・アンテナ機能を持つ事ができ、人工衛星や他の電波源を選択して聴取できるのである。付属機能として、動物の電界を探知でき、それによって暗闇のなかの生物、もしくは隠れた生物の存在を「見る」という(に似た)能力を発揮できる。「アトム今昔物語」などの記述によるとこの人工皮膚は1980年代にプラスチックを基に開発された物で、格段に優れた強度・耐熱性を持つという。ただしさすがに数千℃レベルの高熱には耐えられないようで、「人工太陽の巻」では人工太陽の高熱で手足と体表が熔けてノッペラボウの丸太のような姿になってしまったり、「エジプト陰謀団の秘密の巻」では身体が熱せられた状態で海中に出たため体表が急冷されてヒビ割れができたりもした。

アトムの視覚映像システムは頭部に収められている。アトムは乏しい光源しかなくても、スターライト・スコープのようにその信号を増幅して見ることができる。また、このシステムは赤外線映像や紫外線映像にも切り替えられる。

アトムが実現するには複数のアクチュエータと関節をフレキシブルに結合し、複数のアクチュエータが必要に応じて協調し大出力や高速動作を実現する多自由度干渉駆動技術が必要。現実にこの技術は筋電義手の研究開発を行なっている電気通信大学・横井 研究室[10]の横井浩史教授[11]が研究している。

飛ぶときは一方の手をゲンコにして突き出し、一方をハスに構える。これは英題『Mighty Atom』の由来でもあるマイティ・マウス (アニメ)の主人公の影響[12]
アトムの家族

アトムの家族の名前はパパ(エタノール)を除き、元素名に由来している。アトムはAtom(原子)、ウランはUranium(ウラン)、コバルトはCobalt(コバルト)など、基本的に原子力に深く関わる元素から取られている。ウラン
ウラン
声 - 水垣洋子武藤礼子・芳川和子(代役)(第1作)、菅谷政子(第2作)、丸山美紀(第3作)、鈴木みのりPLUTO)科学省製;お茶の水博士指揮。アトムの誕生日のプレゼント用に、妹として作られた女の子のロボット。アトムのような7つの能力を持たないものの、10万馬力の力を持つ。地上最大のロボットの巻などしばしば悪人にアトムを倒すための人質に取られることがある。お転婆で、まれにお兄さん思いの一面も見せる。学校に通いながらロボットの格闘技「ロボッティング」に出場したいという願望を叶えるために、とある科学者の手で2人に分裂できるよう改造された事もあった。
コバルト
声 - 小宮山清(第1作)科学省製;お茶の水博士指揮。お茶の水博士が作ったアトムの同型機。突如行方不明になったアトムに代わり、水爆の起爆装置を止めるため、当時制作中だった物を急遽完成させた。アトムとまったく同じ設計、同じ性能である[注 14]。ただし、大急ぎで作ったためか、アトムほどの精巧さが無く、細かい作業が出来ない。作中ではアトムより多少長身・痩身に描かれている。体内のオメガレーダー内のイプシロン線が左巻きになっているため、アトムのオメガレーダーと同じ信号を出し、お互いに呼び合うことができる。連載時は「ミドロが沼の巻」で自爆するが、後に改訂されて生き残っている。一度壊れた後はウランと共に再登場した際には飛行能力などのアトムの持っている能力は失われていた。ウランと同様部品の大半はアトムと共通であり、アトムの修理のために自分の部品を提供した事もあった。原作ではアトムの弟という設定だったが、アニメ第1作では科学省倉庫の大掃除の際に見つかった、アトム以前に天馬博士が作ったロボット(アトムの先行試作機ともいわれる)であったために兄となっている。アニメ第2作、同第3作にはコバルトは登場しない[注 15]
エタノール(アトムのパパ)
声 - 藤岡琢也ほか(第1作)、桑原たけし(第2作)地方のロボット工場製。鉄腕アトムとしての連載第1話である「アトムの両親」にてお茶の水博士が、「アトムにはロボットの親を」というタマオ(大目玉男)の意見から、民間のロボット工場に注文、アトムの進級祝いとしてプレゼントされた[注 16]。『アトム今昔物語』では、お茶の水博士がコツコツつくって、ロボット人権宣言後、サーカスから自由になるのを待って、プレゼントした。アトムより後に生まれたため小学校ではアトムの後輩。短絡的な部分もあるがアトムを守ろうとする考えの裏返しでそうなってしまうことが多い。アニメ第2作では、頭部はロボット造形学の権威、タツタ博士がデザインした(第5話)。アニメ第3作にはママ共々登場しない。なお『新・鉄腕アトム』ではデザイン変更に伴い後頭部にエネルギーを蓄えるネジのような物が追加された。
リン(アトムのママ)
声 - 平井道子ほか(第1作)、日比野美佐子(第2作)地方のロボット工場製。パパと同時に作られた。顔はお茶の水博士の亡き妻に似ているという理由[注 17]で博士が選んだ。『アトム今昔物語』ではアトムが生みの親である天馬夫妻の顔を希望したことから、天馬星江の顔となる[注 18]。アトムをよく理解してくれている。アニメ第2作では、頭部はロボット造形学の権威、タツタ博士がデザインした(第5話)。アニメ第3作にはパパ共々登場しない。エタノール同様、デザインは徐々に変化が加えられていった。
チータン
声 - 白石冬美(第1作)ウランの弟。最も後期に作られたウランの弟ロボット。1万馬力を誇り、泣き声で周囲を破壊してしまう。外見はほぼ赤ん坊。漫画版はファンクラブ会報である「鉄腕アトムクラブ」にのみ登場し「少年」では登場せず、アニメ第1作では第165話より登場している。
人間お茶の水博士
お茶の水博士
声 - 勝田久(第1-3作)、西村知道(ハリウッド版)、伊井篤史(近年のCM)、寺島拓篤(アトム・ザ・ビギニング)、岐部公好(ろぼっとアトム)、多田野曜平(GO!GO!)、古川登志夫(「PLUTO」)現科学省長官。


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