鉄人28号
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演 - 美川洋一郎(テレビドラマ)声 - 矢田稔[注釈 1](第1作)、金内吉男(第2作)、牛山茂(第4作)、山本兼平(ガオ!)鉄人28号を開発した科学者。普段は穏やかな性格で冷静沈着であり大学教授のような面持ちであるが、銃を持って行動したり、爆破作業も得意である。正太郎にとって模範的な父親のような存在で、自身も正太郎を息子のように思っている。太平洋戦争時、軍の命令で鉄人計画に加わり鉄人28号を開発していた。爆撃後生き残り、近くの島に渡り隠れ住み、戦後の鉄人事件を知って極秘裏に帰国した。帰国後独自に鉄人事件を追っていたが、正太郎と出会ってからは良き協力者として助言や鉄人の修理、科学犯罪の分析にと多岐にわたって活動を共にする。正太郎を実の息子のように思っていると大塚に語ったこともある。また、鉄人開発者として自身が事件の標的になることも多かった。既婚者で、息子の「鉄男」は正太郎の友人でもある。アニメ第2作では娘の牧子(ニックネームはマッキー)(声 - 滝沢久美子)がいて、正太郎のガールフレンド。実写版では、娘のみよ子、兄の敷島技師と敷島技師の妻が登場するが実写版オリジナルの人物である。逆に敷島博士の父親と思われる敷島老人が原作の序盤で登場するが原作のみでいずれのテレビ版にも登場しない。下の名前はアニメ第2作では大次郎、他のアニメと原作では隆、実写版では俊夫となっている。アニメ版第4作では金田博士や鉄人を妄信している節があり、時折、狂気的とも言える言動を見せることもあった。しかし、その敷島博士さえもが太陽爆弾に怯え、鉄人を葬ろうとした時、物語は終幕へと動き出した。
大塚(おおつか)署長
演 - 有木山太(テレビドラマ)、柄本明(映画)声 - 富田耕生[注釈 2](第1、2作)、稲葉実(第4作)、松山鷹志(ガオ!)警察官として敏腕であるが推理力では少年探偵の正太郎にかなわず、正太郎とはホームズワトソンを髣髴とさせる関係でもある。正太郎にとっては父親ではなく親戚のおじさんのような存在だが、署長は正太郎を息子のように大事に思っている。既婚者で子供はいないが、妻の加代子はかなりの美人である。正太郎以上に感情の起伏が激しく、大いに泣き・笑い・怒るのであるが、常に冗談や場を和ませる笑いを振りまき、ムードメーカーでもある。行動派であり上官として部下の信頼も厚い。警官としても人間的に正義感溢れる好人物。初期は「大塚」という苗字は付いておらず劇中でも「署長」とだけ呼ばれていた。アニメ第2作では茂という名前がある。
村雨 健次(むらさめ けんじ)
演 - 川喜多雄二(テレビドラマ)、高岡蒼佑(映画)声 - 久野四郎安藤敏夫(第1作)、幹本雄之(第4作)、山本兼平(ガオ!)正太郎のライバルとして登場。ギャングの一味であり、初期は鉄人をめぐっての対立があったのだが、途中から味方となる。また正太郎ほどではないがロボットの操縦にも長けている。アニメ第1作では以前から正太郎たちの味方という設定になっており、正太郎、大塚署長、敷島博士に次ぐ主要キャラクターとして最終話まで活躍する。やくざ口調で会話する点が特徴。アニメ第4作では銃を使わない主義であるため、ナイフを武器としている。こちらでも主要キャラクターとして最終話まで活躍する。なお、アニメ第4作や漫画『奪還計画』では、「不死身の村雨」を名乗ることがある。
村雨 竜作(むらさめ りゅうさく)
演 - 河野弘(テレビドラマ)声 - 若本規夫(第4作)、山本兼平(ガオ!)村雨一家のボス。村雨健次の兄。ギャング団の頭目として名が通っており、慕って手下がついてくるようである。敷島一家の家に強盗に入った時、ロボット強盗団に横から奪われ、しかもロボット26号の攻撃で部下の辰が殺されたことから仇討ちを決意する。後に28号のリモコンを巡ってPX団と正太郎らが戦っているところに介入、PX団の持つリモコンを奪うもその時にPX団に撃たれ瀕死の重傷を負う。そして自分の死を悟った竜作はリモコンを持って車に乗り鉄人に対し特攻し、自らの命を犠牲にして鉄人を海に落とした。アニメ第1作では、暴走して東京で暴れる鉄人のどさくさに紛れて銀行を強盗するも、脱出する際に鉄人の攻撃に巻き込まれ、瓦礫の下敷きとなって死亡する。アニメ第4作では、特攻隊の生き残り(特攻崩れ)で復員後、世間の脱戦後の波に乗りあぐねたという設定がつけられた。鉄人事件に巻き込まれ、原作同様に鉄人に対して特攻して果てた。なお、その時の車は、ダイハツ・ミゼットとなっている。さとうふみやのお気に入りのキャラであり、『鉄人奪還作戦』ではカラーページにも登場したり、投げナイフで正太郎を助けるなど出番がかなり多い(その反面、健次の出番は少なめ)。映画『白昼の残月』ではショウタロウとは特攻隊の同期であったことが語られた。同作では最後まで生存している。
村雨一家
村雨兄弟を中心に構成される犯罪集団。都内を中心に押し込み強盗などや密輸取引まで行っているが、無駄な血は流さず、身内の義理堅さは古いタイプのヤクザ映画のそれである。また、仕事に合わせて手下の構成も変わるために、詳しい規模や構成は不明。村雨兄弟は実の兄弟で、義理の弟分として「辰」がおり、彼が鉄人に殺されたことから鉄人事件の渦中へ関わっていくことになる。敵対する正太郎に対して「敵ながらも好意に値する」感情を持っているようで、何度となく正太郎に手を貸したり共闘したりもした。頭目である竜作の死後は、弟の健次が頭目的位置に就いて組織運営は行われたようだが、正太郎に肩入れした代償に取引相手の犯罪組織に「裏切り」のレッテルを貼られ襲撃を受けたりもした。その後は、大塚署長の説得で健次が警察に協力してニコポンスキーを追いつめたりもしたが、次第に漫画の中では出番が無くなり、存在もうやむやになったままである。
辰(たつ)
演 - 山内修(テレビドラマ)声 - 関智一(第4作)村雨一家の配下。敷島邸を襲撃した際、白覆面の男が造ったロボット鉄人26号に襲われて死亡。彼の死は、村雨一家を鉄人事件に巻き込ませることになる。アニメ第4作では起動直後の鉄人28号に握り潰されて死亡した。なお、アニメ版と原作でキャラのデザインが変わっている人物でもある。実写版では設定はそのままで村雨三兄弟の末弟・村雨辰五郎というオリジナルキャラに置き換えられている。
源公(げんこう)
村雨一家の配下。捕まった健次を保釈させるために保釈金集めに奔走する。
金田(かねだ)博士
演 - 阿部寛(映画)声 - 池田勝(第2作)、飯塚昭三(第4作)金田正太郎の父親。戦中に鉄人28号の設計製造に着手、その工程途中で連合国の爆撃で研究は灰になったが、鉄人28号の設計の完成度を諦めきれずに、戦後の1955年秋に完成させる。連載時には存在しなかったキャラクターで、後付けで単行本(カッパコミックス第4巻)に描き加えられた。アニメ第4作では、戦争中に鉄人計画をまかされた天才科学者で、不乱拳博士も認める人物であった。バギュームの可能性に気がつき研究をしていたが、ビッグファイア博士の謀略で鉄人の根幹の動力を太陽爆弾として完成させてしまい、鉄人28号を闇に葬ろうとしていた。実際、鉄人28号を単なる兵器として製作したわけではなく、道具としての可能性、未来を築く力を見ていた。鉄人封印の際、連合軍の爆撃と共に死去。遺骨は敷島博士が復員した際に持ち帰られたようである。南方の島には住人の手で作られた墓がある(人柄が判る描写でもある)。映画版では、父の金田正五郎によって軍事用ロボットとして設計された鉄人を平和利用のために改良し鉄人28号を完成させた。『白昼の残月』では、京都に妾が存在していたことになっている。この妾との間にショウタロウが生まれ、後に養子という形で金田家に迎えている。
敷島 鉄男(しきしま てつお)
声 - 根谷美智子(第4作)、知桐京子(第5作)敷島博士の一人息子。正太郎の数少ない同世代の友人。
敷島夫人
声 - 谷育子(第2作)、島本須美(第4作)敷島博士の妻。アニメ第2作では歌子という名前がある。
悪役など
乗鞍岳の覆面の怪人
戦後、乗鞍岳山中の地下研究施設で、独りで鉄人を作り上げた人物。詳しいことは謎に包まれている上に、普段から顔を覆い隠す布を被っているために素顔も不明(アニメ第1作では黒沼、実写版では花井技師と名付けられている)。一説には金田博士ではないかという説も囁かれていたが、横山光輝本人はそれを否定する発言をしている(「金田博士」の存在は後付け設定である)。鉄人26号から28号までを作り上げたが、目的自体が「鉄人28号を完成させること」にあったようで、「御国のために」などといった意義や政治的目的意識は無かったらしい。おそらくは鉄人計画の生き残りの博士、あるいは技術者と敷島博士によって推測されている。如何なる理由からか、26号と27号を使ったロボット強盗団として金銭や機械の強奪事件を起こし、警察や鉄人に興味を持った犯罪者たちに狙われ、完成直前の28号を無理に起動させられたあげく奪われてしまう。PX団と手を結んで鉄人を国外に持ち出そうとして失敗、銃撃戦の中で命を落とした。
PX団
世界規模の大犯罪組織。国際的な密輸や組織犯罪を起こしており、ジェット機や潜水艦など、簡易的な軍事力も有している。各国に支部があり、団員は鉄の掟に縛られている。この鉄の掟は非情なもので、団員は敵対する者より、この掟の方を恐れているほど。鉄人事件に絡んで、正太郎とクロロホルム、果てはS国スパイ団と事を構えているうちに追いつめられて日本支部は壊滅し、支部長はフカ(
)に食べられるという悲惨な末路を辿る。実写版ではQX団となっている。
クロロホルム
演 - 三田村隆介(テレビドラマ)声 - 西村知道(第4作)PX団を追ってフランスから来た有名な探偵。用心深く、自分の能力に絶対の自信を持っているためプライドが高く、来日した当初は正太郎を子供扱いし、正太郎に頼る日本警察をバカにしていた、しかしすぐに、正太郎の能力を認めて良き協力者になった。助手のニコポンスキーを影武者に使っていたが、そのニコポンスキーがS国のスパイだとは気付かず、逆に自分が影武者に使われてしまう。最後までニコポンスキーの行動力に翻弄され、腕の怪我を機にフランスへ帰っていった。 アニメ第4作ではフランス出身の探偵として登場。大塚署長から署長の座を奪い取り、背後でニコポンスキーと結託しつつPX団の陰謀を調査していた。『白昼の残月』ではベラネード(後述)の配下として登場。廃墟弾の調査に訪れた南海の研究所でショウタロウと遭遇し、日本へ連れ帰る代わりに大鉄人強奪の手引きをさせる。
ニコポンスキー
声 - 牛山茂(第4作)、山本兼平(ガオ!)探偵クロロホルムの助手。その正体は旧日本軍の鉄人や日本の技術を狙ってやって来たS国スパイ団の団長。クロロホルムにそっくりな上に、クロロホルム以上に変装の名人でもある。周到な準備と大胆な行動力で、正太郎たちを翻弄し、死に際して「敵ながら大した男」と大塚署長に云わしめた。後半は来日していたスパイ団がほぼ壊滅し、孤軍奮闘といった感じになり、やや短気で残酷な一面も覗かせているが、危機を好機に変える知己や巧みな交渉能力と演技力は、賞賛される悪役でもある。恐竜ロボットを使って鉄人28号との戦闘に際し、脱出に使用したジェット戦闘機が被弾したためにパラシュートを使って降下を試みたが脱出時の高度が低過ぎてパラシュートが開かず死亡した。アニメ第4作では、ブラックオックスを操って正太郎を奇襲した謎の覆面の怪人として登場する。その正体は自殺したと思われていた敷島博士であった。実写版では名前がペトロフとなっている。
スリル・サスペンス
声 - 秋元羊介(第4作)アメリカの暗黒街で名を馳せたギャング団のボス。残虐非道で目的のためには手段は選ばない男。鉄人を犯罪に使うために鉄人強奪を計画。逃亡中のニコポンスキーから一時は操縦器を手中に納めるも、リモコン争奪戦の海千山千の強者・知者の前には歯が立たずリタイヤしてしまう。しかし、人造人間モンスターと共に脱獄したことをきっかけに不乱拳博士と出会いバッカスを手に入れる。バッカスを手に入れたサスペンスは、鉄人を入手して行なう筈だった犯罪を、バッカスを思いのままに使い、まさに手当り次第に強盗などの荒事に手を染める。短略的な思考の割にギャングのボスだけに胆が据わっていて、大抵のことに驚きつつもそれなりに対応し、自分の利益に繋げてしまう様は古き時代の暴力悪漢の存在と言える。初期こそ鉄人の操縦が判らずニコポンスキーにやり込められたりもしたが、モンスターの説得や不乱拳お手製機器を見て憶えて使いこなす辺りは侮れない。ただし、欲が深いために身を滅ぼす典型でもある。考えるよりも荒事で全て決めてしまう傾向にあり、最終的には不乱拳博士に出し抜かれてバッカスを失い再度投獄。そのニュースを聞いた通行人たちに「死刑にされるだろう」と噂されながら退場した。アニメ版第4作では、敗戦国日本は自分たちアメリカ人に支配されるべきという思想を持つ。
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