金属バット
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新庄剛志は、2005年のオールスターゲーム第2戦で金色に着色されたバットを持って打席に立った[24]。また、2006年のオールスターゲーム第1戦では虹色のバットを使用した[25]。いずれも公式戦では違反になるものであるが、球審が木製のバットであることを確認し使用が認められた。

メジャーリーグでは、ピンクリボン・キャンペーン(乳癌撲滅運動)へ協賛するイベントとして、運動に賛同する選手が母の日の開催ゲームにおいて、ピンク色のバット(en:Pink bat)を使用している。NPBにおいても、2021年以降母の日である5月第2日曜日の試合にてピンク色のバットやスパイクシューズなどの野球道具を一日限りの使用が認められている[26]父の日においては水色のバットを使用する選手もいるが、日本ではバットは練習時のみ認められている。

形状

藤村富美男は、当時のプロ野球で一般的だった35インチ程度のものよりさらに数インチ長い「物干し竿」とあだ名されるバットを使用し、赤バットの川上、青バットの大下と共に「物干し竿の藤村」として代名詞となった。

ヘッドの部分やグリップエンドの部分を極端に大きくしたバットを使用することがある。前述のカウンターバランスバットの一種であり、かつてメジャーでタイ・カッブ(タイ・カップ)が使用したことからタイカップ式バットと呼ばれる。中でもヘッドが太く重い形状のバットはすりこぎバット・ツチノコバット、グリップエンドがタイカップ式以上に大きなバットはこけしバットなどと呼ばれている。日本での先駆者は武上四郎であり、武上型のすりこぎバットで若松勉藤原満福本豊が好成績を収めたことで[27][28]、その後大石大二郎山崎賢一正田耕三土橋勝征久慈照嘉小坂誠森谷昭仁らに広まっている。使用法は若松・福本・土橋らのように強撃するタイプと、藤原・正田らのように確実に短打を狙うタイプとに分かれる。

材質

大下弘は1948年に
公認野球規則で禁止されている製のバットを密かに使用して猛打賞を記録したものの、試合後に自ら記者に明かしてしまった。このため、後日連盟から制裁金を科せられた。

サミー・ソーサは、本来禁止されているコルクを詰めたバットを公式戦で使用し、折れたことでそれが発覚し退場処分になった。

アオダモでできた木製バットはリサイクル可能であり、割り箸スプーンの柄などに使うことで余すことなく再利用できるとされる[29]

重量

門田博光は「速い球を重いバットで打てれば、遅い球にも対応出来る」という考えの持ち主であり、1kgもある重いバットを持って打席に入っていた。

その他

ダリル・スペンサーは、阪急ブレーブス時代の1965年10月3日、敬遠(故意四球)策を採ってきた南海ホークスバッテリーに対して抗議の意を表すため、バットを逆さまに持って打席に入った[30][31]

読売ジャイアンツ(巨人)の長嶋茂雄は、1968年5月11日、敬遠策を採ってきた中日ドラゴンズバッテリーに対して抗議の意を表すため、バットを持たずに打席に入った(打撃を行うことは当然できないが、規則上は問題ない)。なお、投手の山中巽はプレーを続行し、故意四球を与えた。

大杉勝男は、引退試合の最終打席で王貞治からもらったサイン入りのバットを持って打席に入ろうとしたところ、規則上の問題により、球審にそれを拒否された。

野球以外

スポーツでは野球から派生した競技や野球のようにボールを打ち返す用途として「バット」と呼ばれる用具が使われることがあるが、ラケットクラブなどバットと呼ばれない場合もある。「釘バット」および「棍棒」も参照

野球から派生した球技であるソフトボールでもバットが使われる(形状は野球用とほぼ同じで、練習や非公式の大会では代用可能である。ただし、公式競技ではソフトボール専用の物が使われる[要出典])。

クリケットではクリケットバットと呼ばれる棒状の道具がボールを打ち返す同様の目的で使われるが、野球用とは形状が著しく異なる。バットを扱う状態の選手のことを「バッター」や「打者」と呼ぶ。以前は男子バッターをバッツマン、女子バッターをバッツウーマンと呼んでいたが、国際クリケット評議会やクリケットの競技規則を管理するメリルボーン・クリケット・クラブは、ジェンダー平等の観点によって、性別を問わず公式にバッターと呼ぶことに変更した[32][33]

日本では、初期のローンテニスにおけるラケットのことを、バットとも呼んでいたといわれる[34]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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