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基本量(きほんりょう、: base quantity)とは、慣習的に選択された任意の量体系の部分集合に含まれる量であって、その部分集合の中のいずれの量も、その部分集合の他の量では表現できないものである[2]

組立量(くみたてりょう、: derived quantity)とは、ある量体系の中で、その体系の基本量によって定義される量である[2]

どの量をいくつ基本量とみなすかは、選択の問題である。また、組立量を定義するためにどの方程式を使用するかも、選択の問題である。
量の値

量の値(: quantity value, value of a quantity)、あるいは単に値(: value)とは、量の大きさを表現する数と計量参照との組み合わせである[2]。計量参照を除いた量の値の数を量の数値(: numerical quantity value, numerical value of a quantity)、あるいは単に数値(: numerical value)と呼ばれる[2]

量方程式は測定単位の選び方に依らないが、特定の測定単位を用いた場合の数量値の間の数学的関係は数値方程式(すうちほうていしき、: numerical value equation)あるいは数量値方程式(すうりょうちほうていしき、)と呼ばれる[2]
可能な演算による量の分類
順序尺度量

順序尺度量(: ordinal quantity)とは、取決めによる測定手順によって、他の同種の量との間で大きさに基づく全順序関係を確立することができる量である[2]。順序尺度量の間には代数関係は存在せず、その差や比に物理的な意味はない。順序尺度量の値の目盛によって並べられる。順序尺度量は経験的関係だけを通して他の量と関係付けられるため、通常は量体系の一部とはみなされない。また、測定単位も量の次元も持たない。



ロックウェル硬度

石油燃料のオクタン価

地震リヒタースケール

0から5までのスケールによる腹痛の主観的レベル(リッカート尺度

ポテンシャル量.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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出典検索?: "量" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2015年8月)

ポテンシャル量とは何らかの積分として与えられる量である。積分であるため空間上の点と強く結びついている。ここでいう空間とは幾何学的な空間だけでなく、時間を併せた時空や、位相空間状態空間などのより抽象的な空間も含まれる。ポテンシャル量の大きさには積分定数に相当する任意性があり、適当に基準点を選び、基準点におけるポテンシャル量の大きさを定めることで、任意の点におけるポテンシャル量の大きさが定まる。基準の選び方に依存して変わるためポテンシャル量の絶対的な大きさには意味がない。その為、同種のポテンシャル量の間での比にも意味がない。また、基準点に依存するため、ポテンシャル量の和に意味がない場合もある。一方、ポテンシャル量の差は基準点への依存性が相殺されるため不定性なく定義が可能で、○○差や○○間隔と呼ばれる新たな量を定める。

ポテンシャル量の例としては、山の標高や飛行軌道の高度、重力ポテンシャル静電ポテンシャル電位)、温度などが挙げられる。例えば、標高や高度は一般的に海面を高さゼロの基準に定めて海抜で表される。また、局所的に存在する電荷による静電ポテンシャルであれば、場を生じさせる電荷から無限の遠方においてゼロとなるように選ばれる。摂氏温度は当初は氷点をゼロ基準としたが、現在では273.15Kの絶対温度をゼロ基準として定義されている。

そもそも空間の座標、例えば1次元空間での例として東海道線の駅の位置を東京駅からの線路に沿った距離で表した座標などは、ここでいう間隔尺度的な量であり長さの次元を持つ。座標間の差である位置間隔は長さそのものである。また時間軸に沿って言えば、時刻や日付は間隔尺度的な量であり、時間間隔は比例尺度的な量である。
加法的な量

質量や体積などの素朴な加法が成り立つ量は加法的な量と呼ばれる。素朴な加法とは部分の量の和が全体の量となるということである。例えば、物体Aと物体Bを合わせた物体A+Bの質量m(A+B)は、物体Aの質量m(A)と物体Bの質量m(B)の和m(A)+m(B)となる。熱力学においては加法性による区別は重要であり、加法的な量は示量性(: extensive)の量(示量性変数)、加法的でない量は示強性(: intensive)の量(示強性変数)と呼ばれて区別される。加法的でない量としては温度圧力電場の強度磁場の強度などが挙げられる[8]。「示量性と示強性」も参照
各領域とさまざまな量

量は以下に示すように、領域ごとに、様々の観点から分類することができる。


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