野球
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最適な革でくるみ、縫い目もしっかり巻くように縫われている[3]。MLBの選手は最高レベルの技術でプレーするからその質に合わせたボールが使われるのである[3]。なお、MiLB(Minor League Baseball マイナーリーグベースボール)ではMLBと比べて少し材質が劣るボールが使われている[3]

アメリカの高校野球や大学野球ではMLBと同じサイズのボールを使うが、密度はわずかに低い(少しだけ軽い)[3]。そこでは金属バットが使われるのでそれに合わせて設計されている[3]

本場アメリカでは少年野球の段階から硬式を使う[3]。少年野球の段階から柔らかいボールは使用しない[3]。少年野球でも革でくるんだボールを使うが、芯はウール巻のものを使う[3]

日本でも、プロ野球社会人野球大学野球高校野球においては本来の硬式野球が行われているが、中学以下は軟式も多く、別競技になってしまっている。
歴史詳細は「野球の歴史」を参照

野球の起源は明確にはされていないが、イギリスの球技である「タウンボール」がイギリス系移民によってアメリカに持ち込まれた後に変化し、野球として形成されたと考える研究者が多い。1830年代から1840年代に原型が成立した後、主にアメリカの北部で盛んとなり、南北戦争1861年 - 1865年)を機に南部にも伝えられたことでアメリカ全土において人気を博するようになった。19世紀後半を通じてルールに大幅な改良が加えられ、現在の形となった。

1869年には世界初のプロ球団であるシンシナティ・レッドストッキングスが設立され、1871年には世界初のプロ野球リーグであるナショナル・アソシエーションが設立された。このリーグ自体は5年で破綻したものの、1876年にはこれを引き継ぐ形でナショナルリーグが設立され、MLBが成立した。この頃、日本を訪問したアメリカ人によって日本に野球が伝えられた。
規則投手打者の対戦詳細は「野球の概要」を参照

2つのチームが攻撃と守備を交互に繰り返して勝敗を競う。ルールは本場アメリカのMLBのOFFICIAL BASEBALL RULES(MLB公式ルール)[4]が世界基準となっている。各国の国内ルールも原則それに沿った内容になるように整備されており、日本の公認野球規則も原則的にMLBルールに合致した内容になるようにMLB公式ルールを基本的には翻訳したものである。
試合形式

攻撃側は、相手チームの投手が投げたボールを打って、一塁二塁三塁本塁をまわることで得点を得る。守備側は相手チームの走者が本塁に到達しないように打者走者アウトにする。相手チームの選手を3人アウトにできれば、攻撃に移ることができる。攻撃と守備の一巡はイニングと呼ばれる。一試合は9イニングからなり[注釈 2]、得点の合計が多いチームが勝者となる。両者の得点が等しい場合は、延長戦を行う、引き分けとするなどルール体系によって対応が分かれる。

各チームの目的は「より多くの得点を得て、勝つこと」であり、公認野球規則1.05には「各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、勝つことを目的とする。」と明記されている。規則書に「勝つことを目的とする」と明確に表記されていることは、野球のルールの際立った特徴の一つでもある。
チーム編成

1チームは選手9人(指名打者制を採る場合は10人)と監督、コーチなどで編成される。試合にはそれ以外にも控え選手がおり、日本のプロ野球では16人、日本の高校野球では11人まで控えとして途中からの試合出場ができる。しかし、一度交代により退いた選手は、その試合中は再び試合に出ることはできない。(交代させずに)守備位置を変えることは可能である[注釈 3]。また、守備位置を交代しても再び交代する前の守備位置に戻ることは可能である。
用具

野球を行うにあたっては、様々な用具が必要であるが、選手が野球を行う上で必要となる用具のうち、代表的なものについて述べる。詳しくは各項目を参照のこと。
ボール詳細は「ボール (野球)#用具としてのボール」を参照
バット詳細は「バット (野球)」を参照

バットは滑らかな円い棒であり、打者が投球を打ち返すための用具である。
グラブ(グローブ)・ミットグラブ詳細は「グラブ (野球)」および「ミット」を参照

グラブやミットは、投球、打球、送球を受けるための革で作られた用具である。形状によってミットは捕手用のキャッチャーミット・一塁手用のファーストミットの2種類があり、グラブには 投手用・二塁手用・三塁手用・遊撃手用・外野手用・満遍なく使えるオールラウンド向け等、数種類に分類することができる。そのそれぞれについて、右投げ用(左手に着用)・左投げ用(右手に着用)・両投げ用が存在する。グラブはどの形状でもすべてのポジションで使用できるが、ミットに関しては捕手と一塁手の使用についてのみ、公認野球規則の3.04、3.05にそれぞれ規定されている。投手が着用するグラブについては、グラブ全体が一色であり、商標・マーク類は白色・灰色以外であること、グラブにグラブの色と異なるものをつけてはならないことといった制限がある。
スパイクシューズ詳細は「スパイクシューズ」を参照

野球用の靴でスパイク部分は金属または樹脂を使用している。少年野球では危険なため、樹脂製スパイクを使用している場合が多い。スパイク部分が取り外し可能なものもある。また、ピッチャーが利き足のシューズの先端に、保護革(P革)をつけることがある。これは投球時、ピッチャーが後ろ足(利き手と同じ側の足)でマウンドを蹴りシューズがすり減る事を防ぐため。バッティングや送球でも同じ現象が起きるためか、野手がこの保護革をつけることも多い。
捕手の防具
マスク(面)
前頭部、顔面、喉を保護するために装着する。
プロテクター
肩、胸、腹を保護するために装着する。
ファウルカップ
股間周辺を保護するために装着する。
レガース
膝から足首までを保護するために装着する。
ロージンバッグ(ロジンバッグ)詳細は「ロジンバッグ」を参照

滑り止めの白い粉が入った袋。主にピッチャーが用い、マウンドに置いてある。打者が使用する場合もあり、ネクストバッタースボックスにも置いてある。
ユニフォーム詳細は「野球ユニフォーム」を参照

同じチームの選手・監督・コーチなど競技に参加する者は、同色・同形・同意匠のユニフォーム野球帽を着用する。原則として全員(少なくとも選手)の背中には背番号をつける。アンダーシャツ、ストッキング、ベルトは同色での着用が必要。スパイクもユニフォームの一部に相当するため、チームで同色にそろえる必要がある。プロ野球においてはプレイングマネージャーやベースコーチに立つ場合を除き監督がユニフォームを着ない場合がある。ボールが胸部に当たると心臓に負担が掛かり倒れてしまう(死亡・重傷事故の例もある)ことがあるので、胸部の部分にパッドを付けることが推奨されている。
グラウンド詳細は「野球場」を参照

野球に使われるグラウンドと付帯設備は野球場もしくは球場と称される。4つのベースを結ぶ正方形内は内野と呼ばれ、またその形状から「ダイヤモンド」とも呼ばれる。内野とランナーコーチボックス、ネクストバッターサークルの距離は公認野球規則で決められているが、グラウンドの大きさについては球場によって異なる。「内野」は規則上は正方形内と定められているが、慣習的には内野手が普通の守備行為を行う守備範囲も含める。
ポジション野球のポジション図

攻守日本語での名称英語での名称英略字
守備
バッテリーbattery
1投手(ピッチャー)pitcherP
2捕手(キャッチャー)catcherC
内野手infielderIF
3一塁手(ファースト)first baseman1B
4二塁手(セカンド)second baseman2B
5三塁手(サード)third baseman3B
6遊撃手(ショート)shortstopSS
外野手OutfielderOF
7左翼手(レフト)left fielderLF
8中堅手(センター)center fielderCF
9右翼手(ライト)right fielderRF


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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