野球
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スパイクシューズ詳細は「スパイクシューズ」を参照

野球用の靴でスパイク部分は金属または樹脂を使用している。少年野球では危険なため、樹脂製スパイクを使用している場合が多い。スパイク部分が取り外し可能なものもある。また、ピッチャーが利き足のシューズの先端に、保護革(P革)をつけることがある。これは投球時、ピッチャーが後ろ足(利き手と同じ側の足)でマウンドを蹴りシューズがすり減る事を防ぐため。バッティングや送球でも同じ現象が起きるためか、野手がこの保護革をつけることも多い。
捕手の防具
マスク(面)
前頭部、顔面、喉を保護するために装着する。
プロテクター
肩、胸、腹を保護するために装着する。
ファウルカップ
股間周辺を保護するために装着する。
レガース
膝から足首までを保護するために装着する。
ロージンバッグ(ロジンバッグ)詳細は「ロジンバッグ」を参照

滑り止めの白い粉が入った袋。主にピッチャーが用い、マウンドに置いてある。打者が使用する場合もあり、ネクストバッタースボックスにも置いてある。
ユニフォーム詳細は「野球ユニフォーム」を参照

同じチームの選手・監督・コーチなど競技に参加する者は、同色・同形・同意匠のユニフォーム野球帽を着用する。原則として全員(少なくとも選手)の背中には背番号をつける。アンダーシャツ、ストッキング、ベルトは同色での着用が必要。スパイクもユニフォームの一部に相当するため、チームで同色にそろえる必要がある。プロ野球においてはプレイングマネージャーやベースコーチに立つ場合を除き監督がユニフォームを着ない場合がある。ボールが胸部に当たると心臓に負担が掛かり倒れてしまう(死亡・重傷事故の例もある)ことがあるので、胸部の部分にパッドを付けることが推奨されている。
グラウンド詳細は「野球場」を参照

野球に使われるグラウンドと付帯設備は野球場もしくは球場と称される。4つのベースを結ぶ正方形内は内野と呼ばれ、またその形状から「ダイヤモンド」とも呼ばれる。内野とランナーコーチボックス、ネクストバッターサークルの距離は公認野球規則で決められているが、グラウンドの大きさについては球場によって異なる。「内野」は規則上は正方形内と定められているが、慣習的には内野手が普通の守備行為を行う守備範囲も含める。
ポジション野球のポジション図

攻守日本語での名称英語での名称英略字
守備
バッテリーbattery
1投手(ピッチャー)pitcherP
2捕手(キャッチャー)catcherC
内野手infielderIF
3一塁手(ファースト)first baseman1B
4二塁手(セカンド)second baseman2B
5三塁手(サード)third baseman3B
6遊撃手(ショート)shortstopSS
外野手OutfielderOF
7左翼手(レフト)left fielderLF
8中堅手(センター)center fielderCF
9右翼手(ライト)right fielderRF
攻撃打者(バッター)hitter
指名打者(DH)designated hitterDH
代打(ピンチヒッター)pinch hitterPH
走者(ランナー)runner
代走(ピンチランナー)pinch runnerPR


表中の数字は守備番号を示す。

バッテリー(投手と捕手)を内野手の一員とみなす場合もある。

審判員
構成詳細は「審判員 (野球)」を参照

野球における審判員は、試合の進行や、投手の投球、本塁における判定を主に担当する球審(英: umpire-in-chief; plate umpire)と、各塁における判定を行う塁審(英: base umpires)、必要に応じて外野に外審(英: outfield umpires)を配置する。

一般には球審1名と各塁の塁審3名の4人で審判団を作ることが多いが、重要な試合では外審2名を加えて6人で審判団を作ることもある。試合によっては塁審の人数が2名ないしは1名になることもあれば、球審だけ(塁審なし)で審判を行うこともある。
チャレンジシステム詳細は「野球のビデオ判定」を参照

MLBでは2014年度より審判員に加え、ニューヨークにある映像センターでのインスタントビデオ判定を採用している。監督は審判員の判定に異議がある場合、1試合で1回まで(特別な試合では2回)要求することができる。もし、リクエストが成功すると、残りのリクエスト数は減らされない。7回以降は審判も要求することができる[6]。またNPBでも、2018年度より各チーム1試合で2回までビデオ判定を行える「リクエスト制度」が導入されている。
試合の展開
戦略と戦術「Category:フィールディング」も参照

野球には数多くの戦略と戦術が生み出された。その一部を以下に記す。詳細はそれぞれの項を参照のこと。

スモールボール - かつてドジャース戦法と呼ばれた

ビッグボール -出塁率、四球や長打力重視する戦略

プラトーン・システム - 選手を使い分ける戦術

スクイズプレイ - 攻撃側のプレイ

ヒットエンドラン - 進塁を狙う戦術

ピッチアウト - 守備側のバッテリーが採る戦術

タッグアップ - 走塁戦術

オープナー - 投手の起用法

データと野球

野球は、他のスポーツに比べて豊富な記録・統計が取られることから、数値化に適したスポーツであり、19世紀以来、有力選手の各種記録が試合結果と同様にファンに楽しみを提供してきた。

20世紀後半に入ると、それらの記録を統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価やチームの運営・戦略を考察する「セイバーメトリクス」が提唱され、20世紀末以降、本格的に導入するチームが増加している。中でも、2000年代初め頃のオークランド・アスレチックスビリー・ビーンGMの下でセイバーメトリクスを軸とした低予算でのチーム運営によって黄金期を築いたことで広く受け入れられるようになり、この際ビーンが提唱した画期的な戦術は、ビーンの活動の様子を描いたノンフィクション書籍の名をとって「マネー・ボール」として認知されている。

さらに、21世紀に入ると、軍事技術を応用したスタットキャストトラックマンといった計測機材・システムが導入されたことにより、より詳細で精緻なデータ計測・分析の他、選手やボールの動きを数値化することで選手のプレーや能力そのものの改善に繋げることが可能となっており、特にMLBにおいてプレースタイルや戦術の傾向の変化に大きく影響を及ぼしている。
試合展開上の問題点
サイン盗み

第二次世界大戦後、中堅の観客席から望遠鏡を用いて捕手のサインを盗み見し、それをバッターに伝達するという手法が定着した。その後、スコアボード(各チームの各得点などを表示する大きなボード)の裏に潜んだ職員がサインを盗み、何らかのシグナルを送り打者に伝える形が生まれ、1970年代のインディアンスでは球場に設置されたチームロゴである先住民の目が開けば直球、閉じればカーブ、という形で伝達が行われていた[7]。MLB、NPB、日本の高校野球などでもサイン盗みでトラブルになることがしばしばある[8][9][10][11][12]。最近では、メジャーリーグで、アストロズによるサイン盗みが大問題となっている。球団史上初の世界一に輝いた2017年から翌18年にかけてサイン盗みを行っていたとされており、すでにMLBが処分。球団はジェフ・ルーノー前GM(ゼネラルマネージャー)とAJ・ヒンチ前監督を解雇したものの、2021年もまだ不正行為を続けていたと他球団の選手が指摘するなど、騒動は収束する気配がない。

そのやっかいな問題を解決するために、MLBは、2021年夏には、キャッチャーがピッチャーへ指示を伝えるための電子機器(ピッチコム)のテストを開始し[13]、2022年のシーズンからその電子機器を正式に導入した[14](それを使いたいバッテリーつまりキャッチャーとピッチャーが使う。従来通りのサインでいいと考えるバッテリーは使わなくてもよい)。キャッチャーの腕にボタンが多数配置された送信専用機を巻き、ピッチャーの帽子の中に小型受信機を配し帽子の小型スピーカーから小さな音量の音声が流れる(他の選手には聞こえないくらい、小さな音が流れる)。
本塁でのクロスプレー本塁に突入する走者と阻もうとする捕手

捕手と走者の本塁突入をめぐるクロスプレーでは選手の安全のためコリジョンルールが採用されるようになった[15]
各種記録詳細は「野球の各種記録」を参照
野球組織詳細は「野球組織一覧」を参照


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