また、著作や舞台イベントなどで狂言の普及に努めるかたわら、日本伝統芸能と現代劇との融合を目指して『藪の中』や『RASHOMON』、『敦 - 山月記・名人伝 - 』などを演出し、評価を得た。
父万作が早稲田大学の卒業生であり、自身も早稲田大学推薦校友である[5]。 父の兄弟は伯父・野村萬(七世野村万蔵)。叔父(四男)・野村四郎(観世流シテ方)、叔父(五男)・野村万之介(狂言方)がいる。また、伯父・萬は2024年現在、現役最高齢の狂言師である。 従兄に八世野村万蔵(五世万之丞)と九世野村万蔵がいる。従甥(従兄の子)に野村太一郎、六世野村万之丞、野村拳之介、野村眞之介(伯父・萬の孫)。 母方の曾祖父は福井県知事・鹿児島県知事などを務めた阪本ソ之助で戦国武将・永井直勝の子孫にあたる。母方の祖父は詩人・ドイツ文学者の阪本越郎。越郎の兄に阪本瑞男、異母弟に高見順、従兄に永井荷風がいる。 長男・裕基も狂言師の道を歩みだしている。 長女・彩也子は2019年に父・萬斎、弟・裕基とともにKUMONのCMでメディアデビューを果たした。2020年4月1日付でTBSにアナウンサーとして入社した[6]。
親族
略歴
1970年:『靱猿』で初舞台。
1979年:筑波大附属小を卒業。
1981年:『千歳』を披く。
1982年:筑波大附属中を卒業。
1984年:『三番叟』を披く。
1985年:黒澤明監督作品『乱』で、鶴丸役(「野村武司」として出演)。
1985年:筑波大附属高を卒業。
1986年:『奈須与市語』を披く。
1987年:『ござる乃座』主宰(以後年2回)。
1988年:『釣狐』を披く。
1989年:東京芸術大学音楽学部邦楽科能楽専攻卒業。
1990年:『ハムレット』主演。
1994年:曾祖父・五世万造の隠居名、萬斎を襲名。NHK大河ドラマ『花の乱』で、細川勝元役。文化庁芸術家在外研修制度で渡英。
1996年:『花子』を披く。
1997年:NHK朝の連続テレビ小説 『あぐり』で、望月エイスケ役(吉行エイスケがモデル)。
2000年:司馬遼太郎原作『世に棲む日日』のNHKスペシャルドラマ『蒼天の夢 松陰と晋作・新世紀への挑戦』で、高杉晋作役。
2001年:『まちがいの狂言』演出・主演(シェイクスピア『間違いの喜劇』の翻案)。滝田洋二郎監督作品『陰陽師』で、安倍晴明役(映画初主演)。
2002年:世田谷パブリックシアター芸術監督に就任。
2003年:NHK子供番組 『にほんごであそぼ』出演開始。長男・野村裕基、『靱猿』で初舞台。ジョナサン・ケント演出『Hamlet』に主演し、「男優だけのハムレット」として日本公演のほかロンドン公演を行った。
2004年:ギリシャ・アテネの古代劇場で上演された蜷川幸雄演出のギリシャ悲劇『オイディプス王』に主演。9月2日、重要無形文化財総合指定者に認定(総合認定役割:狂言方(和泉流))[7]。
2007年:世田谷パブリックシアター芸術監督(2期目)
2008年:東京大学教養学部非常勤講師。
2009年:明治大学国際日本学部非常勤講師。
2010年:『現代能楽集V?「春独丸」「俊寛さん」「愛の鼓動」』で、企画・監修。
2011年:文部科学省日本ユネスコ国内委員会委員に就任。
2016年:映画『シン・ゴジラ』にてモーションキャプチャによるゴジラ役を担当。公開当日まで出演はシークレットとなっていた。
2021年:石川県立音楽堂邦楽監督に就任[8]。