釈迦
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ブッダ(: ????? buddha)は、「目覚める」を意味するブドゥ(: ???? budh)に由来し、「目覚めた人」という意味である[8][注釈 2]。もともとインドの宗教一般において、すぐれた修行者や聖者に対する呼称であったが、仏教で用いられ釈迦の尊称となった[19]。このため、ゴータマ・ブッダ[8]ともいう。漢訳の音写は仏陀、旧字体では佛陀であり、意訳は覚者である。仏陀の略称が仏であり、「仏教」や「仏像」などの用語はこの尊称に由来する[20]。「仏陀」の発音については「ぶっ-だ」の他に「ぶつ-だ」とも読まれる。

釈迦の異名は多くあるが、その中でも十号がよく知られている[21]

タターガタ(: ????? tath?gata)は、「そのように来た者」または「そのように行った者」[22]を意味する釈迦の尊称である。音写は多陀阿伽度、意訳は如来であり[23][24]釈迦如来ともいう。また、バガヴァント(英語版)(: ??????? Bhagavant)は、世の中で最も尊い者を意味する釈迦の尊称であり[25]、音写は婆伽婆もしくは薄伽梵、漢訳は世尊である[25]

仏教では、釈迦牟尼仏[26][27]、釈迦牟尼如来[26]、釈迦牟尼世尊[28]としたり、またそれらを省略して、釈尊[7]、牟尼[29]、釈迦尊、仏様、お釈迦様と呼ぶ。
生涯

釈迦について同時代の一次史料は乏しく、釈迦の人種さえ不明である。

釈迦の死後に成立した経典が伝える釈迦の生涯いわゆる仏伝は、説話的な色彩が濃いうえに、後世の信仰や教義を釈迦の生涯と結びつけようとする傾向があるため、実在の人物としての釈迦の生涯を知る上では注意して取り扱わなければならない。

例えば、近年の研究では仏教の修行法や教義は釈迦の死後に、

最古層経典:修行法はほぼ「戒」や「定」や「慧」に該当する内容で占められる。

古層経典:新たな修行法もみられるようになる。その代表的な修行法が七種の修行法(三十七道品)である。中でも「五根」が最も早くみられ、続いて「八正道(八聖道)」が「四諦(四聖諦)」と一体で説かれる。

新層経典:新たに「四念処」「四正勤」「四神足」「五力」「七覚支」という修行法が説かれる。

と段階的に発展してきた(並川2023a[30],p.14)。ところが、仏伝では釈迦は「初転法輪」の段階で(後年成立したはずの)四諦八正道を説いたとしている。

本項の以下の記述は、伝統仏教の信仰的説話(後世の創作)の内容を含むものである。
四住期

釈迦族の王族として生まれた釈迦は、あとつぎの男子をもうけたあと、29歳で王族の地位を捨て、林間で修行し、悟りを開き、布教の旅に出て、遊行の身のまま世を去った。古代インドの人生の理想「四住期」(梵: ??rama)の考えかたにのっとった人生であった。
誕生から青年期十六大国時代のインド(紀元前600年釈迦が白象になって母の胎内に入る場面

釈迦の父であるガウタマ氏のシュッドーダナは、コーサラ国属国であるシャーキヤラージャで、母は隣国コーリヤの執政アヌシャーキャの娘マーヤーである[31]。マーヤーは、出産のための里帰りの途上、カピラヴァストゥ郊外のルンビニで子を産んだ[7][注釈 3]。この誕生に関して、釈迦はマーヤーの右脇から生まれ出て7歩あゆみ、右手を上に、左手を下に向けて、『天上天下唯我独尊』と言った(八正成道(はっしょうじょうどう)のうち降誕もしくは出胎)と物語られている[32]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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