この記事は英語版の対応するページ
を翻訳することにより充実させることができます。(2024年5月)翻訳前に重要な指示を読むには右にある[表示]をクリックしてください。自発呼吸が不十分な人に対し、人工的に呼吸を補助する「人工呼吸」とは異なります。
鼻腔カニューレによる酸素投与単純なフェイス・マスクによる酸素投与インスピロンネブライザーによる高加湿酸素投与。ER患者に装着されているプラスチック製の酸素マスク。
酸素吸入(さんそきゅうにゅう)とは、空気よりも高濃度の酸素を人為的に吸入することである。医療や健康増進などの目的で行なわれる。 酸素療法は、低酸素血症の治療および予防を目的に動脈血酸素運搬能を高め、組織の低酸素状態を改善させるために行う。そのため、呼吸不全だけでなく、貧血、心筋梗塞などの循環不全や外傷、敗血症など組織代謝が亢進した状態でも適応となる[1]。 酸素療法の適応は:[2] 酸素療法の第1の目的は、吸入酸素濃度(FiO2)を増加させて、動脈血酸素分圧(PaO2)を正常に保ち、組織に十分な酸素を供給することである。また@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}、肺胞酸素分圧(PAO2)が70mmHg以下になると低酸素性肺血管攣縮を起こし、肺高血圧症の原因となることから、これを防ぐことも目的のひとつである[要出典]。 酸素供給装置は、患者の吸気流量と酸素供給流量の関連から、低流量と高流量に分けられる。低流量のものは、経済的で侵襲度が低い一般的な酸素供給方法である。一方高流量のものは、酸素供給流量を患者吸気流量より高く設定するので大気の混入がなく、患者の換気状態が変化しても設定したFiO2を維持できる。 吸入器具としては、鼻カニューレ(nasalと通称されることが多い)、単純なフェイス・マスク、リザーバー付きのフェイス・マスク(マスクのすぐ近くに、加湿のための水バッグがついている)の3種が多用される。それぞれの器具を使用した場合の吸入酸素濃度(FiO2)は下表のとおりである[要出典]。 鼻カニューレの場合酸素マスクの場合リザーバー付マスクの場合 さらに高流量の酸素を供給する場合は、高流量鼻カニューレ(HFNC、いわゆるネーザルハイフロー)、ベンチュリ―マスクやインスピロンネブライザーを用いる[3]。高流量鼻カニューレでは、吸入気を加温加湿することにより、鼻カニューレから90%を超える高いFiO2の維持が可能であり、さらにある程度任意にFiO2を設定することができる[4]。ベンチュリ―マスクには、設定酸素濃度ごとにカラーコードされたダイリューター(コマ)がついていて、FiO2 24?50 %で設定できる[3]。インスピロンネブライザーは滅菌水ボトルで加湿した高加湿酸素を供給可能で、酸素濃度はダイヤルで調整する[3]。 診療報酬上、医療機関での酸素吸入は処置に区分けされている。 上記の適応には上げられていないが、減圧症(DCS)および動脈空気塞栓(AGE)に対しても酸素投与が有効であるとされている。
概要
室内気にてPaO2 < 60 Torr、SaO2 < 90%、あるいはPaO2および/あるいはSaO2が特別な臨床的状況に関して好ましい範囲を下回った状態
低酸素血症が疑われる状態
重症外傷
急性心筋梗塞
短期間の治療(例えば麻酔からの回復)
急性期ケアにおける酸素吸入
目的
装置および器具
100%酸素流量(l/min)FiO2(%)100%酸素流量(l/min)FiO2(%)100%酸素流量(l/min)FiO2(%)
124540660
228650770
332760880
436990
5401099
644
診療報酬
J024 酸素吸入
潜水事故バイスタンダーによる酸素供給について
Size:22 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
担当:undef