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100g中の酒に含まれるアルコール質量[16]種類100g中のアルコール質量
日本酒(純米酒)12.3g
日本酒(本醸造酒)12.3g
日本酒(吟醸酒)12.5g
日本酒(純米吟醸酒)12.0g
ビール(淡色)3.7g
ビール(黒)4.2g
ビール(スタウト)5.9g
発泡酒4.2 g
ぶどう酒(白)9.1g
ぶどう酒(赤)9.3g
ぶどう酒(ロゼ)8.5g
紹興酒(紹興酒)14.1g
しょうちゅう(甲類)29.0g
しょうちゅう(乙類)20.5g
ウイスキー33.4g
ブランデー33.4g
ウオッカ33.8g
ジン40.0g

日本でのアルコール度数は、含まれるアルコールの容量パーセントで「度」と表す。正確には、温度15のとき、その中に含まれるエチルアルコールの容量をパーセントで表した値。販売されている酒の多くは、3度(ビール等)から50度前後(蒸留酒類)の範囲であるが、中には90度を超す商品もある。日本の酒税法では、1度未満の飲料は酒に含まれない。そのため一般的な甘酒はソフトドリンクに分類される。なお、日本酒には「日本酒度」という尺度があるが、これは日本酒の比重に基づくもので、アルコール度数とエキス分(酒類中の糖、有機酸アミノ酸など不揮発性成分の含有量)に依存する。

英語圏では、度数のほか、アルコールプルーフも使われる。USプルーフは度数の2倍、UKプルーフは度数の約1.75倍である。英語圏で degree や ° といえばプルーフのことなので、注意が必要である。
効用
高齢期の認知能力向上

中年期の適度なアルコール摂取(女性で約325ml/日、男性で約600ml/日)が、老年期の認知能力の向上につながる可能性を示唆する研究がある[17]
食欲の増進

個人差はあるものの、少量の飲酒に限れば、胃液の分泌が盛んになり消化を助け、食欲が増進する。
ストレスの解消

ほろ酔い程度の飲酒により、行動欲求を抑圧している精神的な緊張を緩和し、気分がリラックスし、ストレスの解消につながる(セルフメディケーション)。
コミュニケーションの円滑化

適量のアルコールが体内に入ると、思考や知覚、運動、記憶などといった機能をつかさどっている大脳皮質の抑制が解放される作用がある。抑制が取れることにより緊張がほぐれ、コミュニケーションがより陽気で快活になり、会話が活発になる。酒により会話などの行動する勇気が出る効果を英語では、liquid courage(リキッド・カレージ)と言われる[18]。魅力的に見えるビール・ゴーグル効果と呼ばれるものはあるが、研究では魅力の増減ではなく魅力的に見える相手にリキッド・カレージで近寄りやすくなる効果が確認された[19]
疲労回復

少量の飲酒は、血管を拡張させて血液の流れを良くして血行を改善する。その結果、体を温め、疲労回復の効果があがる。また、利尿作用もあるので、体内にたまった疲労のもとになる老廃物の排出を促進する[20]
健康食品として

アルコールに関しては健康への悪影響が懸念される中、ワインなどに含まれるポリフェノールについても注目されている。ポリフェノールは動脈硬化脳梗塞を防ぐ抗酸化作用、ホルモン促進作用などがあり、特にウィスキーの樽ポリフェノールは従来のポリフェノールの約7倍の抗酸化力を持ち、細胞内ソルビトールの蓄積を抑制するため糖尿病なども抑制する効果を持つ。その他にウィスキーにはメラニンの生成を抑制するチロシナーゼが含まれているため美白効果をもたらす可能性も期待されている。
死亡率の低下「Jカーブ効果#飲酒量と死亡率」も参照

2000年に開始された日本の政策、健康日本21のまとめでは、日本人では全くアルコールを飲まないより、一日の純アルコール摂取量が男性で10から19g、女性9gまでの場合に、最も死亡率が低くなるとされている。これを超える場合、死亡率が高まるとしている[21]

しかし、別の研究では少量でも健康へ悪影響があるとしている。(#飲酒習慣と健康を参照)
料理と酒

特に酒とともに食べる料理をという[22]ソーセージとビールや、キャビアとウォッカなど料理と定番の組み合わせがある。フランス料理とワインや、日本料理と日本酒のように食事の際にも飲まれる。また食前酒食後酒などもある。特に酒のための食事を宴会とよぶ。

料理に風味付けや肉や魚などの臭み消し等の用途でみりん、日本酒、ワイン、ブランデー、ウィスキーなどが使用され、煮切りフランベなどの調理法がある。そのほか、パンの原材料としてや、漬物、饅頭やカステラなどの和菓子、チョコレートやケーキなどの洋菓子にも使われる。奈良漬けやブランデー・ケーキ、中のシロップにワインやブランデーが使われているチョコレートなどには風味のためアルコール分が残してある。

エチオピアにはパルショータと呼ばれる醸造酒を主食とする人々がいる。
健康への影響デビッド・ナット薬物に関する独立科学評議会(ISCD)による2010年に『ランセット』に掲載された薬物の相対的な有害性に関する論文は、社会的な有害性も評価し暴力や事故を引き起こす傾向の強いアルコールを最も有害とした[7]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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