郵便区分機
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上のトランプのソートの例だと、「Kのグループ」の次に、誤って「Jのグループ」を手に取って作業した場合、作業結果は「……→10→Q→J→K」となってしまうが、作業者自身が作業中にその誤りには気付きにくい。
郵便区分機での実際

上述のように、各郵便物には、「記載された郵便番号」「記載された住所」を元に設定された「あて名情報」[6]が、不可視インクによるバーコードとして印字される。または、差出人があらかじめカスタマーバーコードを印字している場合もある。
一方、「配達総合情報システム」では、「あてな情報」1件ごとに、「配達順番」が付番されている。ここでは仮に数字4桁とするが、これは、「あて名情報」の順番で機械的に付番したものではなく、「住宅地図」はもとより、「道路形状」「交通状況」「建物の有無」など、配達順に影響を与える事象を踏まえたものであり、また、「建物の新築や取り壊し」「道路の新造」など、事象に変化があれば、それに応じて変更されるものである。

★「あて名情報」と「配達順番」との関連付けの例あて名情報配達順番
ウィキ市ペディア町一丁目1-10101
                1-20103
                1-30102
                2-10110
                2-20209
    ? ?
ウィキ市ペディア町二丁目1-10301
                1-40109
                1-60208
    ? ?
ウィキ市ペディア中町一丁目1-10901
                 1-20909
                 1-30877
    ? ?
ウィキ市ペディア南町一丁目1-17201
                 1-27301
                 1-38877
    ? ?

これらを踏まえて、最初に行う「1パス」と呼ばれる作業は次のとおりになる。即ち、配達局に到着した郵便物を区分機に投入すると、区分機は1通ごとに「不可視バーコード」または「カスタマーバーコード」を読み取る。その「あて名情報」を元に「配達総合情報システム」に記録されている「配達順番」を呼び出し、その下2桁に従ってグルーピング(01?99)を行う(具体的には、それぞれ決められた「区分箱」に入れられていく)。また、「バーコードが読み取れなかったもの」や「他局宛のものが混入していた場合」については、別の「区分箱」に回された後、手作業にて必要な処理が行われる。
続く「2パス」作業では、「1パス」で区分したグループごとに、01から順に区分機に投入し、今度は「配達順番」の上2桁に従ってグルーピング(01?99)を行う。
その結果、「2パス」後は1つのグループ(上2桁)の「区分箱」ごとに、下から「01→99」の順番で並べ替えられた状態になる。
なお、「1パス」と「2パス」とは、時間的に連続して行う必要はない。よって、多くの配達局では、郵便が配達するたびごとに「1パス」を行う。そして、そのグルーピングを崩さずに保管し、その日の配達分の「2パス」を、複数回の「1パス」の分をとりまとめて行う、という手法を取っている。
また、「1パス」と「2パス」とは、区分機が1台しかない局なら、動作モードを切り替えて行うことにある。また、区分機が2台あれば、それぞれを専用機とすることも可能である。(後者であっても、どちらか1台が故障した場合、残り1台でモードを切り替えることで作業継続が可能である)
脚注^ “戦後日本のイノベーション100選 高度経済成長期 郵便物自動処理装置”. koueki.jiii.or.jp. 2024年5月21日閲覧。
^ “最初の郵便番号自動読取区分機|郵政博物館 Postal Museum Japan”. 郵政博物館 Postal Museum Japan (2014年12月10日). 2024年5月21日閲覧。
^ “昭和の記憶 '60s 写真特集:時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2024年5月21日閲覧。
^ 特開2007-253021 公開日 平成19年10月4日)https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-2007-253021/A4E54842449B0967D0B9C525DBF55F1ABDFAF9D8186A8694204AA3E03327482C/11/ja
^ 例えば、「2文字のアルファベットを基準にして、aa→ab→……→az→ba→……→zy→zzの順にソートする」という場合、「通常の方法」だと、「その文字が、アルファベットの何番目か」「ある文字とある文字で、どちらが先に出てくるか」などが瞬時に判断できる程度に訓練しておかないと、作業効率は大変低くなる。一方、「1パス・2パス法」だと、「文字の識別が可能で、それごとにグルーピングする」だけの能力があれば、「アルファベットの順番」は知らなくても作業可能である。
^ 郵便番号7桁化により、「市区町村及び町名」が7桁で番号化されている。それによって、「ウィキ市ペディア町」の郵便番号が「123-4567」だとすれば、「ウィキ市ペディア町一丁目1-1」は、「1234567-1-1-1」となり、これが「不可視バーコード」または「カスタマーバーコード」として印字されている。

外部リンク

東芝一号機


郵便事業会社向け(東芝 TT-200)

東芝海外向け(英語)(郵便事業会社向け東芝機は2008年以降、TT-210が採用されている)

世界最高速の大型郵便物自動処理システムの海外展開を本格化 ?海外第1号機がデンマーク郵便公社にて稼動開始?

日立製区分機特許

siemens(英語)

荏原郵便局 - ウェイバックマシン(2000年10月17日アーカイブ分)










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