部長刑事
」は、若手女優・木内晶子を主演に起用し、文字通り史上初めて、巡査部長ではなく巡査刑事を主人公とする作品となった。またシリーズで唯一、大阪府警察本部の「応援」から離れた作品でもある。さらにストーリーも1話完結ではなく、続き系の体裁を取っていた。警察学校の研修[4]で、大阪府警刑事部特捜班に配属された19歳の女性巡査が、困難に遭いながらも人間として成長していく姿を描いた。ストーリーの序盤で死んだ主人公の兄をゴーストとして登場させたり、また捜索差押が失敗に終わり継続捜査班に引き継がざるを得なくなる・強行突入の際に指揮官の判断ミスで捜査員が受傷、入院加療を余儀なくされる・準主役の刑事が離婚する等の警察官にとってマイナスイメージになりえる部分もあえて劇中で描かれるなど「応援」ゆえの制約が取れた分、様々な意味で幅を広げようとした。なお本作から「部長刑事」後期以来の2班体制が復活する。ただし片方の班が強行犯捜査担当、もう一方の班が知能犯捜査担当と所掌事務は別々となり、また各班で担当する事案の捜査もほぼ同時進行の形で展開するようになった。
『警部補マリコ』
2001年度下半期(10月下旬から2002年3月まで)には 宮崎美子主演による、シリーズ最初にして最後の女性刑事(かつ、部長ではない刑事)を主人公とした「部長刑事シリーズ・警部補マリコ」が放送された。こちらは舞台が実在する生活安全部に移り、母親の役目を果たしつつも日常に根ざした事件を解決していく警部補(本部の係長)の姿を描いた。前作で一旦途絶えた大阪府警察本部の「応援」が復活し、1話完結に戻るなど従前の「部長刑事」のスタイルへの原点回帰が目立った。「警部補マリコ」放送中の2001年12月、シリーズ自体の打ち切りが発表された。こうして2002年3月の「警部補マリコ」の最終回をもって「部長刑事シリーズ」は終了。通算43年7か月(およそ44年)の歴史にピリオドが打たれた[5]。放送回数は「部長刑事」および「部長刑事シリーズ」を合わせると、2159回にもなる[5]。
主なスタッフ
【連続アクチュアルドラマ 部長刑事】
作:佐川桓彦(当時の現職警部で池田署交通課長・奥野一雄の筆名[1])、葉月一郎(当時の朝日新聞大阪本社社会部府警本部詰め記者・重森守の筆名[1])、小松徹、若槻文三、藤川桂介、伊藤尚、茂木草介、小函橘、筒井康隆、山田正弘、橘正巳、新章文子、藤本義一、香住春吾、大野武雄、松田斗茂胡、高橋稔、福岡恵子、三好一実、落合武司、吉田剛、山浦弘靖、小松江里子、中村勝行、小野伸子、所川照江、石村嘉子、金井貴一、瀬川保、杉本守、田代圭介、片山樹美ほか
音楽:ロビン・グラハム、小林亜星、武市昌久
オープニングナレーション:森山周一郎(1984年?1987年頃)
プロデューサー:中西武夫、辰巳禎男、奥田哲雄、尾花信也ほか
演出:中西武夫(第1回「俺は云えない」から第1513回「心斎橋筋界隈」までの内865本の演出を担当)、大鹿和男、河野雅人、伊東龍平、鶉野昭彦、疋田哲夫、尾花信也、郷田美雄、谷村政樹、辰野悦央、依田正和、株柳真司ほか
応援:大阪府警察本部
【新・部長刑事 アーバンポリス24】
監修:松本明
プロデューサー:奥田哲雄、依田正和、岡村道範、辰野悦央、大野逸雄、深沢義啓、東浦陸夫、田村正志
作:大野武雄、若槻文三、尾崎将也、林千代、杉尾幸正、篠崎好、森下直、杉本明生、小野伸子、橋場千晶、土井陽子、中山由美子、小川基之、南木顕生、金井貴一、児玉三恵子、高野香織、戸塚禎之、長谷川慎ほか
演出:依田正和、矢沢克之、古賀敏仁、皆元洋之助、田村正志、深沢義啓、亀田雅之、加島幹也、内片輝、山崎樹、津島勝、都築一興、原田眞治、鈴木晴之、石原興ほか
応援:大阪府警察本部
【部長刑事シリーズ・シンマイ。】
プロデューサー:森山浩一
脚本:永冨義人、わかぎゑふ
監督:内片輝、谷村政樹、元村次宏、小河久史
【部長刑事シリーズ・警部補マリコ】
監修:松本明
プロデューサー:東浦陸夫
脚本:山田誠二ほか
監督:皆元洋之助、石原興ほか
応援:大阪府警察本部
主な出演者
「連続アクチュアルドラマ・部長刑事」
矢島部長刑事 (捜査第一課):中村栄二(第1回 - 1965年6月12日)
大鍋部長刑事:喜多村英三(1965年6月19日 - 1967年7月22日)
力部長刑事:永野達雄(1967年7月29日 - 1969年5月10日)
神部長刑事:美川陽一郎(1969年5月17日 - 1970年6月13日)
城部長刑事:高城淳一(1970年6月20日 - 1973年6月23日)
沼部長刑事:飯沼慧(1973年6月30日 - 1975年2月1日、1976年5月1日(再登板) - 1984年4月28日)
爪部長刑事:橋爪功(1975年2月8日 - 1976年4月24日)
六条部長刑事 (大木班→針井班):入川保則(1984年5月5日 - 、鍋島とローテーションによる出演)
鍋島部長刑事(西班→小森班):佐藤允(1984年5月12日 - 、六条とローテーションによる出演)
丸根警部:嶋連太郎
西警部(捜査第一課西班班長):西山辰夫
大木警部 (捜査第四課1982→捜査第一課大木班班長):大木晤郎
針井警部補(後に針井班班長):波田久夫
小森警部補(小森班班長):芝本正
竹内刑事:眞木康次郎
樽刑事(後に警部補 捜査第四課1982):芦田鉄雄
大地刑事(捜査第四課1982):大地常雄
○○刑事(捜査第四課1982):市川好朗
能勢刑事(後に大木班):国田栄弥
新田(圭次)刑事[6]:楠年明
加治刑事(後に西班):加治春雄
平瀬刑事(後に大木班→針井班):和田正信
久保刑事:久保忠郎
波刑事 (捜査一課1981→捜査四課1983)[7] : 波平光生
三杉刑事(西班→小森班):沖田さとし
木内刑事(針井班):松尾貴史
林刑事(大木班→針井班):小林竜一
刑事(小森班):藤本幸広
牧刑事(大木班→針井班)[8]:園英子(第1479回から)
立花刑事(西班→小森班):吉内里美(第1480回から)
町部長刑事(捜査四課):佐野浅夫[9]
有馬捜査一課長(南警察署):緒方敏也
「新・部長刑事 アーバンポリス24」
戸上班編
柚木部長刑事編(第1話 - 第106話)
柚木啓輔 部長刑事:篠田三郎
倉田小太郎 刑事:槍魔栗三助→生瀬勝久 [10]
草間小百合 刑事:三田篤子
田口晶 婦警:小川恵理子
柚木厚子(啓輔の一人娘):呉メイリン
清子(亡妻の母):河東けい
戸上玄治 班長:原哲男
黒木部長刑事編(第107話 - 第309話)
黒木哲 部長刑事:勝野洋
倉田小太郎 刑事:生瀬勝久
草間小百合 刑事:三田篤子
三原文治 刑事:蟷螂襲
田口晶 婦警→刑事:小川恵理子
高村サチ 婦警:松井香
黒木洋子(哲の妻):吉本真由美
黒木花子(哲の一人娘):行方麻衣
戸上玄治 班長:原哲男
竹田部長刑事編(第310話 - 第396話)
竹田薫 部長刑事:小野寺昭
三原文治 刑事:蟷螂襲
次ページ記事の検索おまかせリスト▼オプションを表示暇つぶしWikipedia
Size:199 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
担当:undef