「運転手」とは異なります。
EF65の機関士西日本旅客鉄道(JR西日本)の運転士。運転席後ろに運転士の所属基地と氏名を表記した名札が掲示されている。担当交代の際には名札も挿し替えられる
運転士(うんてんし)とは、
電車・気動車の運転をつかさどる鉄道職員[要出典][1]。
営業用バスの運転者。
船舶の操作をつかさどる海員[1]。
機械などを操縦する職業操縦技能者のこと。
基本的にその資格を持った者でないと運転することが許されない場合が多い。
ウテシと略して呼ばれることがある(電報略号に由来)。「◯◯(苗字)ウテ」のように略されることもある。
学研教育総合研究所が2024年に行った小学生の「将来の職業」ランキングでは、男子の部門で「YouTuberなどのネット配信者」、「警察官」、「その他スポーツ選手(野球・サッカー・水泳以外)」に次ぐ第4位に「運転士」がランクインしており、男女合わせたランキングでも「歌手・アイドル」と同率の第8位となっている。[2]
大人の乗り物好きも多く、幅広い年齢層から憧れられる対象である。棋士の藤井聡太は「生まれ変わったら何になりたいか」との問いに「電車運転士に」と答えている。[3] 世界各国に鉄道運転士がいる。国ごとに免許制度が異なっている。 また、運転する車両によって、あるいは事業者(運営者)によっては、異なる職名が付けられている場合がある。 機関車を運転する職員は「機関士」という。 ヨーロッパでは2004年1月に2か国以上の国際路線に乗務する運転士を対象とする欧州機関士免許が導入された(採用国の国内での免許や資格の補完)[4]。英語圏の鉄道運転士については「en:Train driver 日本の鉄道の運転士は、国土交通省より運転免許が交付される。行政的には「運転手」と呼ばれることが多い。 鉄道運転士になるには高校、専門学校、大学等を卒業後、鉄道会社に就職し、駅員や車掌を経験した後、免許を取得するのが一般的である。[5] 待遇については事業者の規模や地域によって大きな差がある。 「決定版 日本の給料&職業図鑑 最強DXリニューアル版」(宝島社・2024年)によると、電車運転士の平均給料は33万円、生涯賃金は2億2704万円とされており、これは気象予報士、化粧品メーカー社員、トラック運転手、レジャー系企業社員と同額である。また、新幹線運転士は平均給料42万円、生涯賃金2億8896万円で、これは一級建築士、外交官、現場監督(建設業)、銀行員と同額で高額となっている。日本の鉄道運転士については「動力車操縦者」を参照 EUでは定員8人までので車両総重量3,500kgまでの四輪車であればBクラス免許で運転可能であるが、これを超える場合にはDグループ(Dl、DlE、D、DEのいずれか)の運転免許が必要である[6]。EUの免許制度ではトラックの運転免許(Cl、ClE、C、CEに区分されるCグループ)とバスの運転免許(Dl、DlE、D、DEに区分されるDグループ)は明確に区分されており、Cグループの免許でバスを運転したり、Dグループの免許でトラックを運転することはできない[6]。 なお、バスやトラックを運転する場合にはEUの運転免許とは別に、各国のドライバー資格が必要である[6]。 日本では、一般乗合旅客自動車事業もしくは一般貸切旅客自動車事業において、その自動車を運転操作するものに対し「バス(旅客自動車)運転士」の呼称が用いられる。ただし、行政的には「運転手」と呼ばれることが多い。バス運転士になるには、大型自動車第二種免許(小型バスであれば中型自動車第二種免許)を取得し、各社が実施する採用試験に合格する必要がある。日本のバス事業者は中途採用者の比率が高いのが特徴である。 主に、乗合バス(路線バス)・ 貸切バス(観光バス)・ 特定輸送(送迎バス)があり、運転士はそれらを運行する公営(例:東京都交通局)または民間(例:西日本鉄道)の事業者に属する公務員か会社員である者が多い(事業者は圧倒的に民間が多く、日本のバス路線の大半は営利企業によって維持されている)。一般的には鉄道に準じた運転士、乗務員の社内呼称が用いられる。なお、ごく一部ではサービス・クルー(東急バス)やハイウェイパイロット(WILLER EXPRESS)といった片仮名の社内呼称を使用する事業者もあるが、一般的には浸透していない。多くの事業者で制服および制帽の着用が義務付けられている。(ただし地球環境保護の観点から夏季はクールビズを実施している事業者が多い) 日本の一般路線バスは乗務員として運転士のみが乗車するワンマン運転であることがほとんどである。ワンマン運転の場合、運転士は運転操作のほか、ワンマン機器の操作、車内放送(自身による肉声放送もしくは車内放送用機器の操作)、乗客が乗降する自動ドアの開閉操作、運賃収受や回数乗車券販売、ICカード取扱なども行う。運行中に発生する突発的な事態(通行止めによる迂回、悪天候、故障、火災、急病人、遺失物、その他不測の事態等)にも基本的には運転士一人で対応にあたることとなる。冷静な判断力、集中力、立席の乗客にも配慮した非常に高度な運転技術、障害者や高齢者を含む幅広い利用者のニーズに対応したサービス(ベビーカーや車椅子利用者の介助、聴覚障害者への筆談対応等)、車両構造、安全運行、地理、関連法規に関する知識など、総合的な業務遂行能力・多種多様なスキル、そして奉仕の心が求められる職種であり、人命を預かる絶対にミスが許されない仕事でもある。近年では車内転倒事故を防止するためのマイク活用やCS向上に向けたより質の高いより親切な接客が求められている。 事業の特性上、服務規律は厳格である事業者が多い。 長時間運行する場合、改善基準告示に定められた連続運転時間を遵守するため、仮眠室付きの車両でツーマンでの運行となる場合がある。 貸切バスやはとバス等の定期観光バスの場合、バスガイドとのペアで乗務することがある。この場合、バックカメラ付きの車両でも後退時の誘導はガイドが行うことが通例である。 乗務の他に、車両の点検、軽整備、燃料・油脂類・AdBlue等の補給、洗車、掃除等も運転士の業務であることが多い。
鉄道の運転士
ヨーロッパ
日本
韓国韓国の鉄道運転士の免許については「鉄道車両運転免許」を参照
バスの運転士
ヨーロッパ
日本東武バスイースト(現・東武バスセントラル)西柏営業事務所の敷地内に並ぶバス車両