括弧内は日本語吹き替え。翻訳は平田百合子が担当。 脚本のロナルド・D・ムーアの降板や、ユニヴァーサルがラヴクラフト作『狂気の山脈にて』をギレルモ・デル・トロ監督で映画化する方針に一時転換[注 2]するといった経緯で、数度の頓挫と公開延期を経て、2011年秋に公開された[注 3]。 本作は1951年版や1982年版のリメイクではなく、後者の冒頭で触れられたノルウェー調査隊の「物体」と円盤の発見、調査隊の全滅、生き残ったノルウェー隊員2名がイヌに姿を変えて逃げ出した「物体」をヘリコプターで追跡するまでが語られる前日譚である。そういったことから本作オリジナルの要素を加えつつも、「建物の構造や位置関係」、「2つの顔が融合した『物体』の焼死体」、「氷の下の円盤が映った記録映像」、「爆破された小屋の跡」、「内側をくり抜かれた巨大な氷塊」、「壁に刺さった斧」、「無線機の前に座る死体」など、1982年版との緻密な整合性が図られている。また、そのままオマージュしたシーンやアイテムも多く登場している。ただし、本作の宇宙船(UFO)のデザインは1982年版とは大きく異なる。 無線室では八重洲無線の70年代のアマチュア無線用のトランシーバーFT-101EやトランスバーターのFTVシリーズが使われている。 オランダのCMディレクターとして活動し、本作で劇映画初監督となるマティス・ヴァン・ヘイニンゲン・ジュニアがメガホンを取り、ジョエル・エドガートンやウルリク・トムセンといった男性隊員役に加え、女性もメアリー・エリザベス・ウィンステッドとキム・バッブス(カナダの女優)の2名が出演した。1982年版で「イヌ」の効果を担当したスタン・ウィンストンのもと、『エイリアン2』などに携わったアレック・ギリス
ケイト・ロイド - メアリー・エリザベス・ウィンステッド(本田貴子):古生物学者、アメリカ人
サム・カーター - ジョエル・エドガートン(山野井仁):ヘリ操縦士、アメリカ人
サンダー・ハルヴァーソン博士 - ウルリク・トムセン(稲葉実):生物学者、アメリカ人
デレク・ジェイムソン - アドウェール・アキノエ=アグバエ(乃村健次):ヘリ副操縦士、アメリカ人
アダム・フィンチ - エリック・クリスチャン・オルセン(加瀬康之):生物学助手、アメリカ人
エドヴァード・ウォルナー - トロン・エスペン・セイム(高瀬右光):観測隊隊長、ノルウェー人
ジョナス - クリストファー・ヒヴュ(岩崎了):ノルウェー人
ペダー - スティグ・ヘンリク・ホフ(壇臣幸):観測隊副隊長、ノルウェー人
ラース - ヨルゲン・ラングヘーレ(言語音声):犬飼育係、ノルウェー人
グリッグス - ポール・ブローンスタイン(後藤光祐):ヘリ乗組員、アメリカ人
ジュリエット - キム・バッブス(衣鳩志野):地質学者、ノルウェー人
コリン - ジョナサン・ロイド・ウォーカー(西健亮):無線通信技師、ノルウェー人
ヘンリク - ヨー・エイドリアン・ハーヴィン(岩崎了):ノルウェー人
オラフ - ヤン・ガンナー・ロイズ(高橋英則):ノルウェー人
カール - カーステン・ビョーンルンド(かぬか光明):地質学者、ノルウェー人
マティアス - オーレ・マーティン・オーネ・ニルセン(言語音声):ヘリ操縦士、ノルウェー人
警備員 - マイケル・ブラウン(西健亮)
地球外生命体(スーツアクター) - トム・ウッドラフJr.、アリシア・ターナー
概要
本作に登場する「物体」の表現には、アニマトロニクスや操演、着ぐるみをベースに、それらを補完する形でCGIによるVFXが利用されている。