週刊新潮
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1994年9月1日号に掲載された「大石寺『僧侶』を衝突死させた創価学会幹部」に対し当該の学会員が新潮社に対して名誉毀損であると民事訴訟を起こす。1998年3月に原告側の主張を全面的に認め、新潮社が110万円の支払いを命じる判決が確定した。日蓮正宗住職交通事故死事件参照。

1996年、薬害エイズ事件について「エイズ薬害で『ミドリ十字』の殺人被疑者たち」(3月7日号)、「元凶は血友病の権威」(3月21日号)、「大量殺人の被疑者たち」(4月21日号)、「血友病の大権威『安部英』がエイズ薬害で得た利益」(4月25日号)などの見出しで、安部英・元帝京大副学長を批判し、安部が3000万円の損害賠償などを求めて民事提訴する。東京地裁は新潮社に300万円の支払いを命じ、東京高裁も一審判決を支持した[8]。2005年6月16日、最高裁が一、二審判決を支持して新潮側の敗訴が確定した。

1996年、門田隆将(当時は本名の門脇護)により「沈黙を破った北海道元婦人部幹部『私は池田大作にレイプされた』」として、創価学会の元女性信者の手記を掲載。その後、門田の助言を受けて女性らが民事で池田らを訴え、裁判報道の体裁をとってこの疑惑を35回にわたって報じた。この記事は1997年の「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」に選ばれた。一方で、2001年6月26日、最高裁判所は原告側の上告を棄却・不受理し、「訴権の濫用」として原告側の訴えを却下した一審・二審判決が確定した。詳細は「池田大作に対する訴権の濫用」を参照

1997年、神戸連続児童殺傷事件の犯人の少年の目にモザイク処理をした写真を掲載。また、同社のFOCUSはモザイク処理をしていない写真を掲載した。法務省がそれぞれの回収勧告を行ったが、新潮社は拒否した。

1997年11月16日号で、「特集『ニセ』水俣病患者 260万円賠償までの40年」として水俣病の未認定患者への救済策を批判した。これに対して、水俣病患者平和会など6団体は抗議文を送った[9]

2000年代

2000年11月9日号で
中川秀直内閣官房長官(当時)や自民党の姿勢を批判した記事の見出しは「この国の誇りある人々を失望させた首相、中川スキャンダルを人権侵害とのたまう自民党の厚顔、永年の利権に胡座をかいて猿芝居ばかりのあなた方に国民は呆れ返っている」と長かった。

2000年2月3日号(同年1月27日発売)で、「伏魔殿『日大』法学部長突如解任の怪」と題して、時の日本大学総長・瀬在幸安が、医学部の赤字を補填するために他学部から利益を誘導するシステムを作り、改革を主張した法学部長が解任されたとの記事を掲載。日大と瀬在総長が新潮社を提訴。名誉を傷つけられたとして、計1億円の損害賠償などを要求した。2002年10月30日、東京地裁は、新潮記事中の、法学部長の解任を不可解だとする部分については「おおむね真実」と認めたが、「魑魅魍魎」「伏魔殿」などの表現については「解任の不当性が明白になっていないのに、総長らを誹謗する表現を使用することは社会的に許容される限度をいささか超える違法なものといわざるを得ない」として、名誉毀損に当たると認定。新潮社に対し計200万円の支払いを命じた[10]

2002年9月19日号で、『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京)の番組制作会社ネクサスが、ロシア美術品を鑑定した際に裏金をもらったとする記事で、同社から提訴された。2006年3月27日、最高裁判所は賠償金550万円の支払いと同誌への謝罪広告の掲載を命じた一審[11]・二審を支持する判決を下し、新潮側の敗訴が確定した[12]

2003年2月20日号で、「インターネットから『盗用』していた朝日の看板コラム」と題し、『朝日新聞』のコラム「天声人語」2本にインターネット上に掲載されていた他人のコラムからの盗用があったとする内容の記事を掲載。朝日新聞社が事実無根として提訴する。一審では2本のうち1本について「盗用との判断に至ったとしても無理はない」として、新潮に150万円の賠償命令。二審では、2本とも盗用と信じる理由がないとして新潮の賠償額を500万円に増額した。2005年6月24日、最高裁が新潮社の上告を受理せず、敗訴が確定した[13]

2003年7月10日号で、「『福岡一家惨殺事件』乱れ飛ぶ『極秘捜査情報』の真贋」として福岡一家4人殺害事件で、被害者の家族及び親族を犯人扱いする記事を掲載し、被害者親族から2200万円の賠償請求訴訟を起こされる。2005年8月、東京地方裁判所は「捜査当局から嫌疑をかけられた証拠はなく、真実と信じた相当な理由もない」として賠償金330万円の支払いを命じる。2006年2月28日、東京高等裁判所は、「精神的疲労が重なったところを一層苦境に追いやった。経営している会社が取引を拒まれるなど被害は大きい」として賠償額を770万円に倍増させる異例の判決を出す[14]。同年8月30日、最高裁判所は『週刊新潮』側の上告を棄却し、新潮の敗訴が確定した。

2003年8月6日号で、「(芸能座談会)今だから話せる芸能人10大カップル『離婚の真相』」として、元女優の平田友里恵(二谷友里恵。結婚改姓)と歌手の郷ひろみの名誉を毀損したとして、平田が3300万円の損害賠償と謝罪広告を求めて訴える。2005年5月13日、東京地裁は「記事は原告の社会的評価を低下させ、名誉を傷つけ、公共の利害に関する事実に当たらない」として165万円の支払いを命じた[15]

2003年10月23日号で、八王子スーパー強盗殺人事件について『八王子スーパーで3人射殺と報じられた強盗犯の恐るべき正体』とする記事を掲載。記事で犯人扱いされた男性から名誉毀損で訴えられる。2007年7月28日、大阪地方裁判所は「真実と信じる相当な理由がない」「原告が八王子事件の犯人だと印象を与え、名誉を毀損した。『殺人鬼』という表現は公正な論評の域を逸脱している」として80万円の賠償を命じた。2008年1月31日、大阪高裁は「虚偽の事実を示し、冷酷な殺人者であるとの強烈な印象を与えた」として賠償金額を150万円に増額し、訂正広告の掲載を命じた。

2003年11月27日号で、「パチンコ業者から『平沢勝栄』代議士に渡った『4000万円』」(ジャーナリスト上杉隆)との記事を掲載。自民党の平沢勝栄衆院議員が1億円の損害賠償請求訴訟を起こす。一審では「記事内容が真実と証明されたとはいえないが、新潮社側に故意や過失はない」として平沢の請求を棄却した[16] が、二審では「記事の核心部分が真実であるとの証明ができたとはいえない」として300万円の支払いを命じた。
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