連邦捜査局
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敷地面積は385エーカー(1.6平方km)[11]であり、クアンティコ海兵隊基地(英語版)の敷地の一部を借用して運営されている[12]
FBI市民アカデミー

FBI市民アカデミーは、当局のコミュニティアウトリーチの一環として約2ヶ月間、ビジネス、宗教、市民、地域社会、NGOなどのリーダー達を対象に、FBIの内情視察を提供するプログラム。全米各地方局にて実施。目的は、率直な議論と教育を通じて、コミュニティにおける連邦法執行機関の役割についての理解を深めること。

全米各地の卒業者は、該当地域の「FBI市民アカデミー協会」(Alumni Association)へ加入が可能。全米各地には、約42,000人の卒業者会員が約60支部に加入。全米FBI市民アカデミー協会の本部は、フロリダ州セントピーターズバーグ市
人員・装備現場本部車。ワシントン支局の保有している物
捜査官

FBIの職員は、日本法における司法警察職員にあたる特別捜査官(Special agent)と技官などの一般職員にわけられる[13]

他の組織の警察官と比較したとき、FBI特別捜査官を大きく特徴づけるのが高い学歴である。これはフーヴァーによる綱紀粛正の際に、捜査官の質的向上を図って導入されたもので、当時は弁護士または公認会計士になる資格を有することが求められていた[13]。その後条件が緩和され、弁護士・公認会計士でなくとも、法務博士などの上級学位を有するか、それに相当する能力を有していればよいことになった[14]。ただしその後も、特別捜査官の大部分は法律家が占めており、FBIの採用試験は、大半の州の弁護士試験よりも難しいと言われている[13]

このように、FBI特別捜査官は原則として弁護士に相当する能力を有していることから、建前上は、すべての捜査官は平等とされており、一般的な法執行機関や軍隊のような階級制度は存在しない。管理官(Supervisory Special Agent)や支局長(Special Agent in Charge)などの管理職についても、建前上は、組織管理を専門とする職種の一つとして位置づけられている[13]。新任の特別捜査官で本部勤務の場合、年次基本給は43,441ドルである[15]

なお、FBIの特別捜査官はGメンと通称される。これは1933年9月、FBIとメンフィス市警察がギャングのマシンガン・ケリーを包囲した際、銃を向けられたケリーが「撃つなっ、Gメン! 撃つなっ!」と叫んだとされることに由来しており、Government man(政府職員)の略語である[6]
ハンドガン 1970年代まで使用されていたS&W M13。別名“FBIスペシャル”現用機種のグロック22

捜査局創設直後には一律に武装を許可する法的根拠がなく、捜査官たちは毎回所轄の保安官警察署長に申請する必要があった。この時期には.35S&W弾仕様のM1913自動拳銃.45ACP弾仕様のM1911A1自動拳銃、.38スペシャル弾仕様の回転式拳銃S&W M10(ミリタリー&ポリス)が用いられていたほか、個人所有品の使用も多かった[16]

その後、1934年には捜査官の武装が公式に認可された。.38スーパー弾仕様のM1911A1自動拳銃や.357マグナム弾仕様のNフレーム回転式拳銃、.38スペシャル弾仕様のS&W製各種回転式拳銃が調達・配備された。コルト・ポケットポジティブコルト・ディテクティブスペシャル、S&W ボディーガード、S&W M36(チーフスペシャル)などが用いられたが、特にS&W M19(コンバットマグナム)の4インチ銃身モデルは、SWAT要員を中心として好評を博した[16]

しかし、同銃を含めて、NフレームやKフレームの.357マグナム弾仕様の回転式拳銃は日常的な携行には大きすぎた一方、スナブノーズのJフレーム拳銃では十分な威力を発揮できなかったことから、1970年代中盤から再度の見直しが着手された。まず2.5インチ銃身のS&W M10が試験的に制式採用されたが、エジェクターロッドや照準線の短さが嫌われて、多くの捜査官が改造を加えて携行した。続いて、同モデルをベースに.357マグナム弾に対応したM13が採用された。これは極めて好評であり、広く普及したが、FBIが採用した最後の回転式拳銃となった[16]

1980年代初頭、制式としては初の自動拳銃としてS&W M459が採用され、SWAT要員や人質救出チーム(HRT)を中心として配備された。これは好評だったが、老朽化に伴い1988年から、SWAT要員を端緒としてSIG SAUER P226への更新が着手されたほか、一般の特別捜査官にはP228も配備された。また、HRTでは、FN ブローニング・ハイパワーのカスタムモデルも用いられた[16]

その後、1986年のマイアミ銃撃事件(英語版)でストッピングパワー不足が問題になったことから、大口径化が志向されることとなった。まず10mmオート弾仕様のS&W M1076が試験的に採用されたのち、1997年5月には.40S&W弾仕様のグロック22とコンパクトモデルのグロック23が採用された[16]


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