連続殺人
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カール・ユージン・ワッツはその被害者から「楽しんで興奮していた」と証言されている[19][20]
快適な生活のため(営利)

物質的な営利、または快適な生活を求めるが故の動機。通常、被害者は家族や親しい知り合いである。疑われないように、殺人の間隔をあけて疑いが晴れるのを待つ。しばしば毒殺という方法をとる。女性のシリアルキラーはしばしばこのタイプである。全員が、とは限らない[21]
力の誇示・コントロール

このタイプのシリアルキラーの主な目的は、被害者に対する権力の投射・誇示である。このタイプのシリアルキラーは幼少期に虐待されていることがあり、大人になって無力感や物足りなさを感じている場合がある。この権力・コントロール系のシリアルキラーの多くは性的虐待を加えるが、その強姦は(性欲タイプのシリアルキラーと異なり)性欲に基づくものではなく支配することの形態の一つであるという違いがある[22]テッド・バンディがこのタイプのシリアルキラーであると言える[23]
犯人像

大多数のシリアルキラーは、一見したところ普通の人で、仕事や家庭・子供を持ち、通常の社会の一員として暮らしている。また、特定の人種に偏りはなく、その国の人種構成に比例する。多くの場合、さまざまな程度の精神障害精神病質を患っており(いわゆるサイコパス)、それが殺人行動に寄与している可能性がある[1][24]。家族による精神的身体的性的虐待を経験しており、不安定な家庭の出身者も多い[3]。また、少年青年時代に頻繁にいじめに遭い、社会的な隔離を受けていることもある。動物虐待していた者も見られる。詐欺窃盗、破壊行為などの犯罪に関与している者もいる[25]
類型

FBIの「犯罪分類マニュアル」によると、シリアルキラーは以下の3つのカテゴリーに分かれる[26]

オーガナイズド型

ディスオーガナイズド型

混合型

オーガナイズド型のシリアルキラーは、自らの犯行を綿密に計画する。例えば被害者を誘拐し、殺害したのち、別の場所に遺棄する。しばしば被害者の同情心に訴えるような手を使い被害者を誘い込む。または、他人に自主的についていくのが職業である売春婦を狙う。このようなシリアルキラーは犯罪現場についてもしっかりと証拠隠滅を図る。法科学についての知識もあり、遺体を埋めたり、重石をつけて川に沈めたりする。メディアで報道される自らの犯罪について注意深く把握し、しばしば自らの誇りにする。オーガナイズド型のシリアルキラーは社会スキルや人間関係を維持する能力が高く、友人や恋愛関係、結婚し家庭を築き、子供もいる。このタイプのシリアルキラーが、逮捕後に周囲から「親切でまさか人を傷つけるような人には見えなかった」などと言われるタイプである。テッド・バンディジョン・ゲイシーがこのオーガナイズド型に分類される[27]。一般的に言ってこのタイプのIQは全体平均(94.7)前後である[28]殺人ピエロ
ジョン・ゲイシー

ディスオーガナイズド型のシリアルキラーは、通常はるかに衝動的である。しばしば、その場にあるものを使い殺害に及ぶ。大抵、遺体を隠そうともしない。無職だったり一匹オオカミタイプで友人も少なかったりする。しばしば精神障害があったり、その犯行のきまった手口はないのが手口といった具合でしばしば過剰な暴力と、ときに屍姦や性的暴行を伴う[29]。ディスオーガナイズド型のシリアルキラーは、オーガナイズド型より、わずかに低いIQ92.8である[28]

混合型は、上記2種の混合で、オーガナイズド型がディスオーガナイズド型に変化する場合もありうる。
医療従事者詳細は「ヘルスケア・シリアルキラー」を参照

『死の天使』型といい、医療従事者による連続殺人は、世界的に多くの事例がある。もともと看護業界に多く、弱者に対しケアを提供する強い立場と医療の知識を悪用して犯行に及ぶ。
女性女性シリアルキラー
アイリーン・ウォーノス

女性のシリアルキラーは男性のそれと比べて稀である[30][31][32][33]。女性のシリアルキラーは、アメリカでは1800年から2004年の間に6人の連続殺人犯に1人以下(416名の既知女性犯罪者のうち64名)、アメリカの連続殺人犯のうち15%が女性で被害者総数は427人から612人の間とされる[34][35][36]。女性の連続殺人犯についての本「Lethal Ladies」の著者アマンダ・L・ファレル、ロバート・D・ケッペル、ヴィクトリア・B・ティンティントンは、「司法省は、前世紀の間に36人の女性連続殺人犯が活動していると指摘している」と書いている[36]。The Journal of Forensic Psychiatry & Psychologyは、すべての連続殺人犯のうち16%が女性であるという証拠を示している[37]
有名なシリアルキラー

以下、50音順に述べる。「Category:シリアルキラー」も参照
日本「Category:日本のシリアルキラー」も参照

梅川昭美大竹市強盗殺人事件(1963年)・三菱銀行人質事件(1979年)

大久保清

大米龍雲

小田島鐵男:マブチモーター社長宅殺人放火事件(2002年/警察庁広域重要指定124号事件)

勝田清孝7件の連続強盗殺人事件(1972年9月 - 1980年7月)・警察庁広域重要指定113号事件(1982年10月 - 1983年1月)

木嶋佳苗

栗田源蔵

小平義雄

酒鬼薔薇聖斗

清水定吉

永山則夫連続ピストル射殺事件(1968年 - 1969年/警察庁広域重要指定108号事件)

西口彰

廣田雅晴[注 1]京都・大阪連続強盗殺人事件(1984年/警察庁広域重要指定115号事件)[39]

古谷惣吉福岡県内における連続強盗殺人事件(1951年)・警察庁広域重要指定事件105号事件(1965年)

吹上佐太郎関東連続少女殺人事件(1922年 - 1923年)

堀慶末碧南市パチンコ店長夫婦殺害事件(1998年)・闇サイト殺人事件(2007年)

宮崎勤東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件(1988年 - 1989年/警察庁広域重要指定117号事件)


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