元々は戦後に毎朝ラジオで生放送で小説が朗読されており、この枠名が「連続ラジオ小説」であった[注 9]。この枠が小説の朗読からラジオドラマに変更された。
さらにテレビ放送開始に伴ってこの枠がテレビドラマに変更された。この経緯から「連続テレビ小説」という枠名になっている。ラジオドラマの名残から、初期のものは台詞よりもナレーションが多用された。その後、現代に至るまで全作品でナレーションが置かれている。
また、ドラマとしての原典・雛形は十朱幸代や岩下志麻らを輩出したNHKの帯ドラマ『バス通り裏』(1958年 - 1963年、月 - 金曜の19時15分 - 19時30分)が挙げられる。
1961年度に初作『娘と私』放送開始[3][4]。本作の放送は月 - 金曜の8時40分 - 9時。次作『あしたの風』から月 - 土曜の8時15分 - 8時30分に48年間固定された(#放送日時の推移(総合)を参照)[注 10]。
放送は、4月 - 翌年3月。1年間の長丁場であったため出演者を拘束する期間が長く、その撮影も当時の2インチVTRでは編集ができなかったため、1話15分を全て連続撮影し失敗すると初めから撮り直しする、撮って出しにほぼ類似したスタイルなど負担が大きかった。特に毎年の主演女優は必ずといってよいほど途中で体調を崩していた。さらに『鳩子の海』(1974年度)では脚本家の林秀彦が極端な遅筆で撮影に支障を来した[5]。
これがきっかけとなり、次作『水色の時』から半年毎に1作となる。さらに上半期(4月 - 9月)をNHK放送センター制作(以下、東京制作)、下半期(10月 - 3月)をNHK大阪放送局制作(以下、大阪制作)とすることで、余裕をもって制作に取り組めるようになった[注 11][注 12]。
以降、NHK開局周年記念作などで稀に1年作品が作られた例外を除き、東京・大阪の交互制作の体制が維持される。2000年代下半期に視聴率が著しく低下し、個別の回では視聴率が10%を切る作品も出てきたが『ゲゲゲの女房』(2010年度上半期)から放送時間を15分繰り上げるとともに視聴率は復調傾向にある。
『エール』(2020年度上半期)から4K制作となる。また、NHKが推進する「働き方改革」による制作現場の負担軽減を背景に、4K制作にともなう制作時間および制作費の増大への対策として週5回放送の検討が進められ[7][8]、2019年7月24日の定例会見で、木田幸紀放送総局長が正式決定を発表した[9]。 年度題備 考
変遷
1961娘と私今作のみ20分番組(後述)。
1962あしたの風15分番組となる(後述)。
1964うず潮朝ドラ初の大阪制作作品[注 2]。
1965たまゆらシリーズ初の書き下ろし作品[注 13]。
1968あしたこそカラー放送開始[10]。
1975前水色の時本作から原則「半年毎に1作」となる[11]。
1983おしん9年ぶりの1年版。
後半より、字幕放送の試験放送を開始。視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)が平均52.6%、最高62.9%を記録。
1984前ロマンス初の歌詞入りのオープニング曲[12]かつ半年体制に変更後、初の男性主人公の作品。36話から衛星放送開始。
1984後心はいつもラムネ色朝ドラ初、男性主人公の大阪制作作品。
1985前澪つくし字幕放送本放送開始。
1985後いちばん太鼓本作から原則「12月29日 - 1月3日は放送休止」が定着(#年末年始を参照)[注 14]。
1990前凛凛と副音声解説開始。
1994後 - 1995前春よ、来い2023年度現在で、シリーズ最後の1年版。