逆転イッパツマン
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本作品では登場人物や組織等固有名詞に野球用語が多用されているほか、第19話のベーブルースの野球中継回のようにベーブルースと少年の感動秘話が元ネタに使われたエピソードも存在する[3]。後述の通り主題歌がプロ野球選手の応援歌として用いられたのも含め、何かと野球業界とも縁の深いキャラクターでもある。
ストーリー

西暦1990年。国際企業番付で、常に業界トップの業績を誇る「タイムリース社」は依頼があれば時空を越えて、過去、未来、現代の世界各地に荷物を届ける「タイム運搬」事業を開始した。一方、業界第2位のライバル企業「シャレコーベリース社」のオストアンデル北部支社は業績絶不調。会長のコン・コルドーは支社の重役3人に、タイム運搬の妨害を命じる。重役3人が変身した「クリーン悪トリオ」に襲われたハル坊がピンチ通信を出すと、イッパツマンが必ず助けにやって来る。
登場キャラクター
タイムリース社

オストアンデル市(OST.ANDEL)にある、常に業界トップの業績を誇るリース会社。所在する市名の由来は、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}平賀源内まんじゅう外来語風に称した「押すと餡出る」[要出典]から[4]。社員は福利厚生施設のビーナスタウンに居住している。

運営には、国際平和機構が深く関わっている。この団体は来るべき宇宙開発時代に備え、念動力で遠隔操作できる「サイキックロボット」の開発を進めていたが、シャレコーベリース社のコン・コルドー会長がその技術を執拗に狙っていた。そのため、シャレコーベリース社はタイムリース社に妨害を仕掛け、その妨害に対抗するためのイッパツマン、という構図が出来上がった。バレルトコマール山脈のチチハハ湖の湖底に基地があるが、第53話のレイケツナイトの攻撃で、大損害を出した。

豪 速九(ごう そっきゅう)
- 富山敬 / 松本保典バンプレスト・タイムボカンゲームシリーズ) / 加藤将之タツノコ VS. CAPCOM)本作品の主人公。タイムリース社で、メカの整備を担当している青年。20歳。礼儀正しく真面目なスポーツマンタイプの長身の青年。女性社員からは憧れの的で、「豪さん」と呼ばれている。生まれて間もなく両親に捨てられたところを、ビクトリアナンダースホームの園長に拾われ、幼少時代はそこで生活していたが、その頃から超能力の素質を持っていた。第54話でハルカと結婚するが、これは敵の目を欺くための芝居で、新婚旅行と偽ってサイキックウェーブの波長変更訓練を極秘で行う目的があった。名前の由来は「豪速球」で、総監督の笹川ひろし曰く「野球そのもののネーミング」[5]
イッパツマン
タイムリース社の妨害をするクリーン悪トリオの襲撃でピンチになった時、「ピンチ通信機」での緊急コールを受けた豪が連絡を入れると出動する謎のヒーロー。武器は投げた後で、サイキックパワーで誘導することも可能な野球ボール型の「レインボール」と、敵の飛び道具を打ち返したり、攻撃を受け止めるのに用いる「逆転バット」。マシンガンの弾をも跳ね返す、硬質フォームラバースーツに身を包み、背中のマントを広げて滑空する。イッパツマンの正体は豪であるとランは睨んでおり、第26話ではデフォルメ化したイッパツマンが取り損ねたレインボールを回収、イッパツマンの指紋を採取し豪の指紋と照合したが違っていた。実は容姿こそ酷似していたものの、豪がサイキックウェーブで操るサイキックロボットであった。しかし第30話にて隠球四郎の放ったダイヤモンド弾丸を受け衝撃で爆散してしまった。第31話より、豪がイッパツマンに変身して、自ら戦う。新イッパツマンはダイヤモンド弾丸にも耐える超硬質フォームラバースーツに強化されているが、このスーツには外部からのサイキックウェーブを阻害してしまう弱点がある。そこで豪自らサイキックウェーブを発し、ハルカの発するサイキックウェーブと同調することで吸収し能力がパワーアップする。しかしこの秘密を球四郎に嗅ぎつけられたことで外部からのサイキックウェーブで操られるという危機に直面した。これは豪とハルカがサイキックウェーブの波長変更を行ったことで回避できるようになる。

新イッパツマンの超能力
超能力を持つ豪が、イッパツマンになったことで新イッパツマンは時に応じ様々な超能力を発揮している。

透視能力(第37話)

放夢 ラン(ほうむ ラン)
声 - 原えりこ本作品のメインヒロイン。タイムリース社で、「トッキュウザウルス」「トッキュウマンモス」の操縦を担当する少女。18歳。気が強い性格で豪に想いを寄せている。料理はかなり下手で、第28話で豪のためにカレーライスを作るも、砂糖醤油ラー油を間違えた(子々竹破多子の解説)カレーを作ってしまった。豪からは「ランちゃん」、ヒゲノ部長からは「ラン君」、ハル坊からは「ラン姉ちゃん」と呼ばれている。新たに配属された、星ハルカと豪の結び付きを見るたびに嫉妬心と対抗心が入り混じるようになり、「イッパツマンの力のためには、ハルカが必要」という豪の言葉を「自分は豪に愛されていない」と曲解し、タイムリース社を飛び出してしまった。豪に「今のままで辞めるのは君らしくない」と諭されて、元の鞘に収まったが、豪とハルカの結婚を聞かされ、ショックを受けた。名前の由来は「ホームラン[5]
ハル坊(ハルぼう)
声 - つかせのりこランのいとこで、タイムリース社に勤務する少年。6歳。両親はタイムリース社の社員で、19世紀のオーストラリアに駐在しているため、ビーナスタウンで、ランと一緒に住んでいる。第27話ではハル坊にボーナスが支給されている描写がある。ランと豪の恋を応援している。一人称は主に「オイラ」で、稀に「俺」。ハルカに対しては、一人称が「ボク」になることがある。緊急時に、イッパツマンを呼ぶためのピンチ通信機を持っている。第24話では風邪をひいて高熱を出したため医務室に収容される際に2-3にピンチ通信機を貸与している。また、この回でホームベーサーへのエレベーターを発見したことで一時的に豪とイッパツマンの秘密を垣間見ている。名前の由来は「ファウルボール[5]
2-3(ツー・スリー)
声 - 山本正之タイムリース社に勤務するロボット。「トッキュウザウルス」「トッキュウマンモス」の副操縦士。三河弁を喋り、歌が得意である。気の利く性格だが、お調子者で、口が軽いところもある。一人称は主に「ワタイ」で、たまに「僕」や「俺(おり)」の場合もある。胸にテープデッキが内蔵されており、データを読み取ったり音楽を再生することができる。ムンムンから「ヤカンのできそこない」、コスイネンから「ヤカン人形」と罵られている。名前の由来は「ボールカウント2-3[5]OVAタイムボカン王道復古』では山本が演じた歴代キャラクターの中で、唯一の善玉キャラとして登場。
星 ハルカ(ほし ハルカ)
声 - 幸田直子本作品のサブヒロイン。第31話より、ヒゲノ部長の秘書及び管理主任として、ヒネルトジャー支社から赴任した女性。1975年3月17日生まれの24歳。豪を凌ぐサイキックウェーブの持ち主で、新イッパツマンのサポートを行う。第46話では隠球四郎たちに捕らわれた豪に代わって、彼女がイッパツマンとなって参戦した。名前の由来は『巨人の星』の星飛雄馬から。これは同作品の伴宙太の声を演じていた、コスイネン役の八奈見乗児に「星」と言わせるために、シリーズ構成担当の小山高男が考えたものである。ランとは対照的な大人の女性として描かれ、豪との息の合ったコンビで、ランはハルカに対して、嫉妬の炎を燃やすようになる。第54話で、豪と結婚式を挙げて、新婚旅行に旅立っているが、これは敵を目を欺くために仕掛けた芝居だった。ホンマカイナ市トーン地方出身。同地に5歳まで住んでいた(第42話)。父の名は星太陽でチェスの名人(第42話)。ハルカは幼少の頃より超能力者サイキッカー)であり、幼い頃はそれをテレビ番組などで見世物のように扱われていた。10歳の時に若い頃のヒゲノと出会い、「自分を大切にしなさい」と叱責され、それ以来、人前で超能力を使うことは避けるようになった。その後、ヒゲノと共に国際平和機構のサイキック関連技術の開発に携わるようになるが、当初は超能力はそれほど高くなかった。物語開始の8年前、当時16歳だった1991年7月18日を境に、急激に能力が向上していく。実は7月10日から17日までの一週間、コン・コルドーに拉致され、洗脳と能力強化を受けていたが、ハルカ自身はその間の記憶は一切なかった。最終話では国際平和機構とタイムリース社を裏切り、サイキックロボットのデータをコン・コルドーの元に運ぶ。さらにイッパツマン同様のラバースーツに身を包んだサイキック戦士となって現れ、最大の敵としてイッパツマンの前に立ちふさがる。その能力はイッパツマンを完全に上回っており、とどめを刺す寸前まで追い込んだが、イッパツマンをかばうランの姿を目にして洗脳が解けかけ、動きを止める。焦ったコン・コルドーがさらなる能力強化を行った際に超能力限界点を超えてしまい、ラバースーツが消滅して全裸となり洗脳からも完全に解放されたが、罪の意識からその場を走り去り、霧の中に消えていった。生死も含め、その後の消息は不明。
ヒゲノ 濃造(ヒゲノ こいぞう)
声 - 長堀芳夫技術部長で通称「ヒゲノ部長」。豪の上司で、割に合わない仕事を断ろうとする他の部課長との折衝も行う。実は国際平和機構のサイキックロボット開発室長で、ラン、ハル坊、2-3にはイッパツマンの詳細を知らせずにいた。しかしランの蒸発騒動を機に彼らを纏め終盤は指揮官として活動。若い頃、超能力を見世物にされているハルカと出会い、それが縁で共にサイキック関連技術の開発に携わるようになる。しかし、ハルカがコン・コルドーの洗脳を受けていた事には気付かなかった。妻子持ちで、家のローンに振り回されるなど、同じ部長のコスイネンと共通点が多い。最終話で「自らの正義という大義名分が、彼女の人生を狂わせてしまった」という自責の念に駆られ、タイムリース社も国際平和機構も辞職。消息不明のハルカを捜す旅に出た。エンディングテロップでは「ヒゲの部長」(第52・56・57話では「ひげの部長」)と表示されている。
シャレコーベリース社

創業わずか8年で、タイムリース社に次ぐ業界第2位の規模と実績を誇る巨大企業に成長したリース会社。本社はヒネルトジャー市所在。この市名は「オストアンデル」と同じように蛇口を外来語のように呼んだ言い方である。福利厚生施設として、本社所在地に映画館シャレコーベシアターの他、沿岸地に社員用別荘を完備している。

全世界に支社が千社ある(第1話の次回予告より)。第2話の全支社長会議の描写ではそれ相応の相当な数の支社長が出席していた。そのため、規模の大きいグループ企業であることが分かる。支社長会議では業績ではなく「他社の妨害をどれだけやったのか」が報告内容となっている。

支社対抗のかくし芸大会やコルドー会長の撮り下ろしによる映画鑑賞会を年中社内行事として行っているが、創立記念日翌日に開催される鑑賞会の方は出席しないと給料を天引きされるというノルマが課せられている。

その実態は、地球人の宇宙進出を妨害するために飛来した宇宙人が、作戦の一環として作った会社だが、真の狙いは前述の星ハルカを使ったサイキックロボット技術の奪取とサイキックロボット(イッパツマン)の抹殺であり、シャレコーベリース社による妨害工作はそこからタイムリース社の目をそらすためのカモフラージュであった。


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