逃亡者_(1993年の映画)
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配給収入22億5000万円[2]
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『逃亡者』(とうぼうしゃ、原題: The Fugitive)は1993年公開のアメリカ映画。妻殺しの罪を着せられた医師が警察に追われながらも真犯人を見つけ出すというサスペンス映画

1960年代テレビドラマ・シリーズ『逃亡者』をベースとしたリメイク作品で、医師リチャード・キンブルをハリソン・フォード連邦保安官補サミュエル・ジェラードをトミー・リー・ジョーンズが演じた。
概要

物語の舞台が映画公開当時の現代へと置き換えられ[3]、設定やストーリーは変更されているが、無実の罪を着せられながらも妻を殺害した真犯人「片腕の男」を追う医師キンブルと、彼を逃亡犯として追う好敵手ジェラード、という骨子はテレビドラマ版を踏襲している。

本作では、キンブルを幾度となく窮地に追い詰めるジェラード連邦保安官補の非情さや、逃亡犯を追う職務を楽しんでいるような姿が描かれる一方、感情移入できるような描写が少なかったテレビドラマ版のジェラード警部とは異なり、逮捕の危険を冒して自らの無実を証明しようとするキンブルの真剣な行動に有罪を確信できず、自ら再捜査に乗り出すジェラード警部の描写などが取り入れられている。ジェラード役を演じたトミー・リー・ジョーンズは第66回アカデミー助演男優賞を受賞した。

なお、本作品のスピンオフ作品として、ジェラード連邦保安官補が主役を務める『追跡者』が1998年に作られた。

本作の元となっているテレビドラマ版『逃亡者』は、1954年、アメリカ・オハイオ州でサミュエル・シェパード医師がその妻を殺害したとして逮捕された現実の冤罪事件(サム・シェパード事件)に脚色を加えた小説を元に作られている。この「濡れ衣を着せられた無実の主人公が警察などの追っ手から逃げつつ、真犯人捜しの旅をする」という形式には人気があり、これ以外にも様々な「逃亡者」が作られ[注釈 1]、逃亡者という題名を付与されずとも似たような形式の作品は多い。

脚本を読んだハリソン・フォードは、当初、ジェラード役を熱望したという。
ストーリー

シカゴ記念病院の有能な血管外科医リチャード・キンブルがある日の夜に帰宅すると、妻のヘレンが家の中で何者かに襲われて死に瀕していた。キンブルは犯人と思しき「片腕が義手の男」を追い払うが、妻は既に致命傷を負っており手遅れであった。キンブルはヘレンの通報で駆け付けた警察に、自分が取り逃がした義手の男について捜査するよう懇願するが、警察は死の間際のヘレンからの911番の内容を誤解し、キンブル本人が妻殺しの濡れ衣を着せられその場で逮捕されてしまう[4]

キンブルは裁判で無実を証明することができず、死刑判決を受けて刑務所へと移送されることになるが[5]、その最中に他の囚人たちが逃亡を企てたハプニングにより、護送車が列車と衝突し爆発炎上するという大事故が発生する[6]。事故を間一髪で生き延びたキンブルは混乱に乗じ、妻を殺害した真犯人を自らの手で見つけて汚名をすすぐため、事故現場から逃亡してシカゴへと向かう[7]。一方、いち早く脱走した囚人がいることを突き止めたサミュエル・ジェラード連邦保安官補とその部下達はキンブルを追跡する[8]

時には持ち前のヒューマニズムが仇となって窮地に陥りつつも[9]、キンブルは執拗なジェラードの追跡を幾度となく振り切りながら[10]、真相の手がかりを求めてシカゴに帰り着く[11]。そして同僚であり親友でもあるチャールズ・ニコルズからの援助も受けながら[12]、ついには自分が目撃した「片腕が義手の男」がフレデリック・サイクスという名の人物であることを突き止める[13]。そして犯人は妻ではなく自分を殺害することが狙いであったことや、事件の裏に大手製薬会社が絡んでいることを知る[13]。また自分と同じ病院に勤務していた医師アレックス・レンツが関わっていたことも判明するが、レンツが少し前の夏に交通事故で亡くなっていることをニコルズから知らされる[14]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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