輸入感染症
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2016年、中国でアジアで初めて黄熱の輸入症例が報告された[1]
ハンタウイルス感染症
齧歯目ネズミ)が媒介するハンタウイルスによる感染症。ヒトからヒトへの伝染はないが、感染すると致死率が高い。腎障害肝障害を特徴とする腎症候性出血熱と、肺水腫を特徴とするハンタウイルス肺症候群の2疾患がある。腎症候性出血熱は東アジア朝鮮半島中国大陸)とヨーロッパ東ヨーロッパ北ヨーロッパ)で流行しており、肺症候群はアメリカ州で流行している。日本でも1960年頃から約10年間にわたり大阪市北区梅田で流行し、死者も出ている。
エボラ出血熱[注釈 7]
エボラウイルス[注釈 12]を病原体とするウイルス感染症。ウイルス性出血熱のひとつで、感染力、致死率ともに非常に高い。2018年現在、日本国内では輸入例を含め発症例は報告されていない。万が一日本国内で感染者が発見された場合、特定感染症指定医療機関または第一種感染症指定医療機関への入院措置がとられる。2014年から2015年にかけて、エボラ出血熱の流行地域から帰国した日本人や流行地域から来日した外国人がエボラ出血熱を疑われて精密検査を受けるケースが相次いだが、全員陰性だった[注釈 13]エボラウイルスと同じフィロウイルス科マールブルグウイルス[注釈 12]が引き起こすマールブルグ病[注釈 7]にも警戒が必要である。
南米出血熱[注釈 7]
ラッサ熱を引き起こすウイルスに近縁なウイルス(アレナウイルス科[注釈 12]が引き起こす感染症。ウイルス性出血熱のひとつで、南アメリカで流行している。齧歯類が主な感染源だが、ヒトからヒトへの伝染もあり得る。
クリミア・コンゴ出血熱[注釈 7]
ウイルス性出血熱のひとつで、中国西部、南アジア中央アジア中東、東ヨーロッパ、アフリカの広い範囲に分布している。ウシ科の大型哺乳類(ウシヤギヒツジなど)やダニなどが媒介するが、ヒトからヒトへの伝染もみられる。不顕性感染が多いが、発症した場合は致死率が高い。エボラなどの他の出血熱に比べても特に出血傾向が顕著である。2005年頃より、クリミア・コンゴ出血熱を引き起こすウイルスと近縁なSFTSウイルスが引き起こす重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) が日本でも散発的に流行しており、多数の死者が出ている。SFTSウイルスはクリミア・コンゴ出血熱ウイルスと同様にマダニが媒介し、ヒトからヒトへの伝染もあり得る。
天然痘[注釈 7]
感染力、致死率ともに非常に高く、治癒しても瘢痕を残すことから、かつては世界中で恐れられていたウイルス感染症。日本でも江戸時代まではたびたび大流行し、多数の死者を出した。ワクチン接種(種痘)が普及したため、20世紀以降は大きな流行はみられず、1956年以降、日本では発生がみられず、1980年以降は日本はおろか、世界でも発生は報告されていない。そのため、自然では唯一根絶された感染症である。しかし、天然痘ウイルス[注釈 12]自体は米国ロシアの研究所に保管されており、万が一流出して生物兵器として悪用された場合、甚大な被害が出る危険性が想定されている。また、北朝鮮がウイルスを保有しているのではないかという可能性が指摘されている。
ペスト[注釈 7]
かつて中世ヨーロッパで大流行し、大多数の死者を出し、「黒死病」と呼ばれ世界中で恐れられた細菌感染症。病原体はペスト菌[注釈 12]で、感染した場合の致死率が非常に高いため、炭疽菌や天然痘ウイルスなどと同様に生物兵器としての悪用が懸念されている。日本では明治時代大正時代に流行し、多数の死者を出した。1927年以降、日本国内での発症例の報告はない。
炭疽

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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