超音速攻撃ヘリ_エアーウルフ
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彼にとって重要だった「プロメテウス計画」を中止された一件で合衆国政府に強い恨みを抱き、展示飛行の際にその恨みつらみを計画の関係者に叩きつけるとアークエンジェルを含む関係者達を機関砲で銃撃してエアーウルフを強奪、リビアへ亡命。リビアではエアーウルフのロケット砲でアメリカ海軍の駆逐艦を撃沈。また潜入していたエージェントでホークの恋人だったガブリエル・アデマール(ベリンダ・バウアー)を拷問の末に死亡させる。ラストで怒りに震えるホークに倒されるが、エアーウルフのメインシステムにロジック爆弾「遺言プログラム」を仕掛けており、のちにこれが発動してホーク達を悩ませることになる。
オープニング・ナレーション(シーズン1・2)
声 - ランス・レガルト、日本語吹替 - 金内吉男
エアーウルフの特徴

エアーウルフの母体となったのはベル・ヘリコプター・テキストロン社のベル 222

ウィンドウは防弾、ボディはボロン繊維でカバーされた装甲板で守られており、銃弾程度は弾き返す。その戦力は歩兵1個師団分に匹敵し、空飛ぶ小型要塞とも呼ばれている。機首に口を開けている空中給油用プローブが唯一の弱点[注 7]

諜報機関の秘密作戦に従事するため、機体は黒一色で仕上げられており、マーキングなどは一切なし。ソ連から科学者一家を亡命させる任務についた際、空軍機から誰何されCIAから付与されたコードネームを答えている。

戦闘を自動的に記録するシステムを持ち、蓄積された経験を次の戦闘に生かすことができる。

開発責任者のモフェット博士が自身の安全のためにエアーウルフのコンピューターに設計図を隠している。つまりエアーウルフが破壊されたらこれも消滅し、存在しなかったことにされる。閲覧することで同一性能の機体を製作可能。後に、レッドウルフが製作された。

高度2万メートルを与圧機能のない通常のフライトスーツのまま飛行可能という設定上、通常のヘリではあまり装備されていない与圧システムが使用されている描写があり、ドアを開閉する度に「プシュー」という効果音が編集で追加されている。

主要装備
チェーンガン
両舷燃料タンク部先端に備えられた2連装30ミリ機関砲(英語版では2連装12.7x99mm NATO弾機関砲)1基。単装40ミリ(英語版では30ミリ)機関砲1門。これらを1セットとして左右に1セットずつの合計6門を装備[1]。「30ミリチェーンガン、40ミリキャノン」とも呼ばれる。
ミサイル群
機体下部に格納されている3連装ADF(All Directional Firing―全方位回転式)ポッドから発射される3種類のミサイル。ポッドは270度回転可能、連射モードも装備。
ヘルファイヤー
空対地短距離ミサイル・6基
レッドアイ
地対空短距離ミサイル・12基※第3シーズン以降はマーヴェリックに載せ変えられた。
コパーヘッド
対戦車用空対地長距離ミサイル・6基計24発を装填。パイロット版ではこの他にペイブウェイのスイッチも見える。
ファルコン
ADFポッドの両脇から発射される長距離空対空ミサイル・4基、ミサイルは自動(手動)誘導弾。
シュライク
番宣では「核弾頭シュライクミサイル」と呼称されていたが実際は核弾頭装着可能な長距離ミサイル。装備箇所および装弾数は不詳。シーズン2で一度だけ使用され、その際はADFポッド真ん中から発射された[注 8]
サンバースト
機体側面のランチャーから放出され、敵の発射した赤外線追尾式ミサイルを引き付ける高熱源体の囮。吹き替え版において、シーズン3までは、主に「太陽弾」と呼称されていた。劇中では、チャフのボタンで放出される描写も散見され、戦闘機に搭載されているフレアのような使用がなされる。
ターボシステム
左右燃料タンク内側部分に装備された計2基のターボジェットエンジン。点火後、9.6秒で標高0から2万メートルの空間で超音速に到達。作動時には駆動系が切り替わり、通常のローターは回転フリーの状態となり浮力を得られないため、ターボシステムの推進力と機体形状から空力学的に浮力を得る[注 9]。また、ターボによる加速時のエンジン音が狼の咆哮にも聴こえることから機体名が『エアーウルフ』と名付けられた由縁にもなっている。
レーザー
機首部分から照射されるオレンジ色のレーザービーム。※『新エアーウルフ』以降
ウィスパーモード
前後ローターの回転音を極限まで低くして飛行するモード。※『新エアーウルフ』以降
フライトスーツ
エアーウルフクルーの専用フライトスーツ、本編ではほとんど触れられていないがライフモニター機能を有している、シーズン1が青一色の布地っぽいスーツ[注 10]、シーズン2以降は明るいグレーを基調としたナイロン地を使用したSF映画に登場するようなデザインのスーツに変更された。またスーツ変更に伴い3人ともガンベルトを締めている。
ヘルメット
ヘルメット側面のスイッチでバイザーの上げ下ろしができ、ミサイル照準や暗視画像の投影が可能。至近距離で爆発などが起こった場合その閃光からパイロットの目を保護するために自動的にバイザーが下る機能も有している。
その他


乗員は3名。ただし1名でも運用可能な他、2番目のクルーが航空機関士を兼任することもある。

1番目のクルーは機長。操縦・標的捕捉・武器システムの選択などの全責任を負う。

2番目のクルーは砲手兼副操縦士。機長が負傷した場合に備え予備の制御システムを管理する。

3番目のクルーは航空機関士。電子データによってターボの温度、燃料及び潤滑油の圧力、ローターのシンクロ状態など、フライトシステムを管理、また敵機の情報も提供、機長の指示により武器管制も行う。座席にはコンピューターターミナルが設置されていて、このモニターにはシステム立ち上げの際、エアーウルフのシンボル「羊の皮を被り翼が生えた狼の頭」の線画が現れる。


機内後部にあるペイロードエリアにさまざまな装備を別に搭載できる他、ここを空にすることで定員も最高6人まで増やせる(普段はミサイルの予備弾を載せる装填用ラックがある)。

ほぼ同時期に製作された映画『ブルーサンダー』に比べるとエアーウルフ本体や装備の性能は荒唐無稽な設定となっているが、逆にこのことがSFアクションとして痛快なアクションシーンを生み出すバックボーンともなっている。飛行シーンなどに使われた実機のエアーウルフは放映当時、全米各地のエアショーのデモフライトに借り出された。観客のほとんどはテレビでのエアーウルフの性能を事実と受け止めていたらしく実際にマッハで飛行できると信じて疑わなかったようである[要出典]。現実にヘリコプターが出せる最高速度の限界は約400km/hと考えられている[注 11]
撮影用機体

撮影に使用された機体(ベル222、製造番号47085、機体記号N3176S)は撮影終了後しばらくは全米各地の航空ショーで飛行・展示されていたが、チェーンガンやターボシステム等の撮影用外装部品を取り外して元の状態に戻し、塗装を変更した上でドイツの航空会社に売却された(この時登録ナンバーはD-HHSDに変更された[2])。

その後救急ヘリコプターとして運用されていたが、1992年6月6日に救急任務後の飛行中に雷雨に巻き込まれ墜落したため、オリジナルの機体は失われた[3]

一方オリジナルの外装部品は個人コレクターが所蔵していたため、2006年にテネシー州ピジョンフォージのヘリコプター博物館が、この外装部品から直接型を取って複製し、廃棄された別のベル222に取り付けて原寸大のレプリカを作成した[4][5]。その後ヘリコプター博物館が閉鎖されたのに伴い、セバービルにあるテネシー航空博物館に移されて展示されていたが[6]、2015年にカリフォルニアの個人コレクターに売却された。

2017年ロサンジェルスで280億円で売り出された豪邸屋上のヘリパッドに、『エアーウルフ』に登場したとされるヘリコプターが展示された。撮影終了後に保管されていた機体を、アート作品として修復したもの[7] とされているが詳細な出自は不明。

塗装色は"ファントム・グレー・メタリック" (デュポン Imron 5031X)と、ほとんど白に近いパールグレーの2色で[8]カウンターシェーディングで塗装されている。
登場兵器

シーズン3第2話「レーザー発射!新開発レッドウルフを撃破せよ」にて、ハーラ・ジェンキンスは、航空学校時に同期だったホークにライバル心を持ち、モフェットの一番弟子となり、博士の死後、特別作戦部と協力してエアーウルフの2号機「レッドウルフ(Redwolf)」を完成させている。外見上の違いは、エアーウルフの白い部分と機首部分が真紅に塗られ、空中給油口、ターボエンジンは搭載されていない。主要装備のミサイルポッドは1門のみだが連射やある程度の方向を変えることが可能、ミサイルはエアーウルフ同様にヘルファイヤー・コパーヘッド・マーヴェリックの3種を搭載、さらに機首部分にレーザー砲が追加されている。レッドウルフとしての登場は一度のみだが、後述する『新エアーウルフ 復讐編』にて、エアーウルフ第3のバージョン「スコーピオン」として映像が流用されている。

その他にも、数々の実在または架空の戦闘兵器が登場している。
スタッフ

企画 -
ドナルド・P・ベリサリオ

製作総指揮 - ドナルド・P・ベリサリオ(シーズン1・2)、バーナード・L・コワルスキー(シーズン3)


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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