超光戦士シャンゼリオン
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また聖幹部のうち1人だけ、ガウザーと共に時期を外してデザインを提出しており、その時点でカラーコピーの濃度が薄くなっていたからか、造形では前述したイメージカラーである「黒」よりも青の印象が強い塗装が施されてしまい、篠原にとっても残念な思いの残るものとなったという[36]

暗黒騎士ガウザー(あんこくきしガウザー) / 黒岩 省吾(くろいわ しょうご)
中盤より登場。日本刀型の剣を振るい、ザンダーと互角の実力を誇る。闇生物では異端な存在、野心家としてその名を知られているらしい。本来の姿に戻る際の掛け声は「ブラック・アウト」。「自分に惚れた女」のラームを好む。自分の実力と矜持に則った上で戦う傾向にあり、卑怯な手段を取る者は闇生物であろうと容赦なく始末する。人間体である黒岩は「黒岩相談所」の所長を務める若き俊才。自信家でプライドが高く、ことあるごとに図書館などで調べてきたよく分からない(細部が間違ってたり、真偽不明の俗説のときもある)薀蓄を「知っているか!」のセリフと共に垂れるのが特徴。当初は相談所で人間社会に馴染めない同族を励まし、アドバイスや仕事を仲介していた。後にその仕事を通じて集めた選挙資金と人脈を活かし、「人間社会のルールに則った征服」を目標に都知事に立候補。対抗して出馬した暁が予想外に追い上げるものの、当選を果たす。終盤では暁に東京都知事の座を譲り引退。その後東京都独立クーデターを起こし「東京国」の初代皇帝に即位。また自分の敵となりうる暁には先んじて金と女と権力を与え放蕩により無力化するなど、策略と人脈を最大限に駆使した征服行為を行ったが、目的のために始末した人々の子供たちから拳銃と手榴弾による復讐を受けて絶命、戴冠式を前にその野望は絶たれることになる。その結末に至る経緯があまりにも衝撃的だったため、黒岩の最後の登場回となる第38話は重要な回であるにもかかわらず、一部の地域で欠番扱いにされて未放送になっている。

メインライターの井上敏樹は彼を「人間を征服する皇帝などと言いつつ、その実人間になりたかった奴」としており、「暁では相手にならず、自滅する他なくなった」としている[30]

デザインモチーフは魚類。聖幹部とは異なるライバルキャラクターとして設定されていたことから、イメージカラーも「青」とされており、デザイン段階でも「旧1号のヘルメットの色」と指定されていた。また日本の鎧武者のイメージを前面に出すことで、同じく鎧の戦士であるザンダーとの差別化を図っている[36]。元々は第3話にて初登場する予定であり、実際にそれに合わせてスーツも製作されていたが、諸般の事情から実際に初登場したのは1クール終盤となった[27]

ザファイア / 小夜子(さよこ)
後半より登場。ガウザーも認めるほどの一流の戦士。「ブリリアン・カット」の掛け声で本来の姿に戻り、「ザイファイア」と呼ばれる2本のを武器に、素早い動きで敵を攻撃する。「惚れた男に尽くして尽くして滅ぼしてしまう」女性で、恋敵は倒し、彼女の愛に反した相手には復讐に転じる。並のストーカー行為を超えたその行動によって、ザンダーを含めた幾人もの闇次元界の男たちが酷い目に遭っており、それが原因で封印されたという曰く付きの闇生物。また文字通り「2人だけの世界」を理想とし、妄想として描かれたその世界は恋人と自分以外生命の無い荒野と化していた。復活した当初にナンパをかけてきた暁に尽くすが、彼が自分の愛を受け入れないことから一転して刃を向ける。なお暁を殺害する意思はなく、復讐に際しては暁を苛めると語っていた。終盤小夜子の状態ではパンクファッションに身を包み、左手の指輪から発する光線で暁たちに襲い掛かった。最終話の「もうひとつの世界」では宗方を殺害したが、シャンゼリオン、ザ・ブレイダーとの決戦でシャイニングアタックを受け倒される。

デザインに当たっては「黒人の陸上選手」をイメージした、スポーティな女キャラを志向したものとなっている[38]

闇貴族デスター(やみきぞくデスター) / 花柳 裕司(はなやなぎ ゆうじ)
第17・18話に登場。細身の剣を武器とする。言葉遣いこそ丁寧だがガウザーに匹敵する野心家で、場合によっては人質を取ることも辞さない。本来の姿に戻る際の掛け声は「ブラッディ・ウィンド」。人間体の花柳はピアニストとして活動しており、登場する際はどこであろうと常にグランドピアノで特定の曲を弾きながら現れる。ザンダーやガウザーといった他の実力者たちがシャンゼリオンを狙っていることを知り、自らも名を上げるべく「宿命のライバル」を名乗ってシャンゼリオンに挑みかかるも、るいが傷ついたことで怒った暁の猛攻を受け倒される。ザンダーより若く実力でも劣るらしく、ザンダーを挑発した際には余裕をもってあしらわれていた。

モチーフとなった器物は辞書で、隠しモチーフにはイソギンチャック仮面ライダー)が選ばれている[39]

闇魔人アイスラー(やみまじんアイスラー) / 日向 誠(ひゅうが まこと)
第17・18話に登場。右腕を変化させた剣を武器にする。登場当初は謎の風来坊として暁たちを救うそぶりをみせるが、その実、ガウザーたちを倒してダークザイドの地位を得ようとした卑劣漢であり、暁が役に立たないとみるや本性を現して襲いかかった。本来の姿に戻る際の掛け声は「グランド・クロス」。人間体ではハーモニカを愛用しており、登場する度のみならず変身する際にも吹き鳴らす。シャンゼリオンとの4対1の決戦時、2度に渡ってシャンゼリオンを背後から狙ったことからガウザーの怒りを買い、斬殺された。

デザインモチーフは冷蔵庫で、本来は第6話に登場するダチュラーとして描き起こされたラフスケッチを手直ししたものとなっている。また隠しモチーフは明確な言及こそ避けているものの、東映特撮ではなく円谷系の怪獣が念頭にあったことを明かしている[40]

ユリカ
黒岩の秘書。黒岩を愛しており、拒絶された時も自分の意思で彼の元へ戻った。黒岩と惹かれ合うエリを、自分や他者の手で殺そうとしたこともあった。彼女も闇生物のようだが、劇中では本来の姿は明かされなかった。
女王エリーザ
最終話の「もうひとつの世界」に登場した最後の幹部で、同世界における南エリの正体。戦闘時も姿は怪物じみているが、顔はエリと共通。手から光線を発し、剣と鞭が武器。

デザインは企画初期に存在した4人目の幹部「聖王女ユリコ」として描き起こされたものであり、海外セールスとの兼ね合いや登場キャラクターの数を整理する過程で登場が見送られていたところ、最終話の脚本に「エリの変身」が描写されていたことから、既に造形済みだった頭部に胴体部分の衣装を追加、エリーザとして転用されたという経緯を持つ[38]

用語
闇次元(界)
闇生物達が元々居た世界。企画書では、6億年前の次元振動によって生じた地球の“影”として設定されている
[31]。より深い闇の侵食が進んだ結果、物語後半で闇生物たちすら生活できないほど荒廃してしまった。宗方が調査に向かった際利用した洞窟など、地球との出入り口が存在するらしい。
ラーム
人間の生命エネルギーのことで、作中では人格も内包している、いわゆる魂のようにも描かれている。企画段階では「チャクラ」と呼称され[41]、また作中では光として描写されているものの、固形の物体を想定したデザインも描き起こされている[38][14]。闇生物が吸うラームの量は加減できるらしく、吸われた人間が気を失うだけの場合もあれば、肉体ごとひと飲みされる、もしくはラームを吸い尽くされた人間が跡形もなく溶けてしまう場合もある。ラームの“味”は年代や性別、果ては感情や体調で変化するらしく、闇生物たちの好みも「花嫁」「悲しんでいる者」「失血した者」など千差万別である。
闇の種
正式名称は「命の闇の種」。大きな実の中に、丸く平たい種が幾つも入っている。ラームの塊と合わせて祭壇に置くことで、空中にダークゲートを出現させる作用を持つ。ゲートから発する命の闇は地球を新たな闇次元界へと変えてしまう作用があり、直接吸った人々が苦しむ描写も見られた。宗方曰く「闇次元界の根幹にして、闇生物の生命を成すもの」であり、聖幹部たちの間ですら伝説扱いされていた。ダークザイドの弱点を知るのに役立てようと、宗方が決死の調査の末発見したが、勘違いした速水によって全部平らげられてしまった。
キャスト
レギュラー / 準レギュラー

涼村暁 / シャンゼリオン:
萩野崇

橘朱美:林美恵(#1 - 14、27、35、39)

桐原るい:松井友香(#17 - 36)[注釈 8]

速水克彦 / ザ・ブレイダー:相澤一成

南エリ / 女王エリーザ:東風平千香

宗方猛:市山登

銀行員:久保忠郎、関野昌敏

黒岩省吾 / 暗黒騎士ガウザー:小川敦志

片桐一樹:広瀬匠

小夜子 / ザファイア:遠藤あゆみ

ユリカ:木下三枝子

声の出演

リクシンキ:
中村大樹

クウレツキ:田原アルノ

ホウジンキ:郷里大輔

闇将軍ザンダー:大友龍三郎

神官モードス:高橋利道[注釈 9]

博士ヴィンスー:寺井智之

ナレーター:市山登、中村大樹[注釈 10]

主なゲスト出演者

カッコ内は登場話数

校長 -
牧口元美 (1)

鬼頭 - 二瓶鮫一 (1)

通行人 - 安斉英樹 (2)

メグ - 薫みき (3)

神父 - 山崎満 (3)

視察官 - 岩尾拓志 (3)

花婿 - 平山耕哉 (3)

作業員 - 宮下敬夫 (3、4)、永瀬ケイ、福本伸一高橋修 (3)

弘樹少年 - 比嘉武尊 (4)

弘樹の母 - 杉野なつ美 (4)

警官 - 岡本美登 (4)

作業員 - 野呂彰夫、赤堀二英、斉藤史典、高原知秀東真由美 (4)

花村佐和子 - 菊地久美 (5)

平純 - 河田祐作 (5)

隆史 - 大場俊輔 (5)

隆史の母 - 水野令子 (5)

高校生 - 西村大介 (6)

学生風の男 - 勝目整 (6)

水木レナ - 沢木美菜 (7)

マネージャー - 川屋せっちん (7)

レナの恋人 - 上園磨冬 (7)

ステージ司会者 - キャベツ白坂 (7)

南俊介 - 亀石征一郎 (8)

若い刑事 - 坂本隆 (8)

道路工事の男 - 今井耐介 (9)

王女 - エレナ・イシイ (10)

執事 - ロナルド・ヘアー (10)

通訳 - セイン・カミュ、ニール・ハレルヤ、オミッド・モラディ (10)

誘拐犯 - 井之上隆志、原田修一 (10、31)

俊治 - 橋本俊一 (11)

好美 - 鈴木由記子 (11)

主婦 - 武田留美子 (13)

老人達 - 中島元里木佐甫良戸川暁子 、北川博子 (14)

孝則 - 酒本聖也 (14)

園長 - 大坪日出代 (14)

老人ホーム長 - 大矢兼臣 (14)

相良純子 - 高乃リセ (現・瀬戸カトリーヌ) (15)

関谷静香 - 樹高梨菜 (15)

丸尾ルミ - 瞳リョウ (15)

箸袋コレクター - 水木英昭 (15)

花園霧子 - 今井まなみ (16、39)

担任の教師 - 佐々森勇二 (16)

霧子の父 - 田代隆秀 (16)

霧子の子分 - 霜山さと子 、松本明日香 、須賀由美子 (16)

ヤンキー - 外川貴博、中村泰久 (16)

執事 - 山本徹 (19)

篠原教授 - 小寺大介 (19)

鈴木先輩 - 石橋直 (19)

麗華の声 - 柳瀬なつみ (19)

麗華を恨む女子大生 - 阿部美穂子 (19)

池田正之介 - 矢野宣 (22)

ナナコ / クロアゲハ - 牧原里佳 (25)

婦人 - 島ひろ子 (25)

警部 - 諏訪太朗 (25)

記者 - 加藤広照、隼人 (26)

アナウンサー - 小野了 (26、38)

院長 - 篠田薫 (27)

婦長 - 小野田由紀子 (27)

刑事 - 上田日出春、岡島博徳 (28)

アナウンサー - 寺井智之 (28)

亭主 - 山田一善 (29)

主婦 - 安室満樹子 (29)

相原ミク - 鈴木美帆 (31)

ミクの母親 - 仲須有香 (31)

レポーター - 三島ゆたか (33)

アナウンサー - 木村直子 (33)

大道寺監督 - 鈴木一馬 (34)

加奈子 - 片瀬留美子 (34)

木村秀彦 - 井上唯我 (34)

マネージャー - 中村敦子 (34)

北林夢子 - 葉山奈美 (34)

友恵 - 楠木涼香 (35)

美智子 -及川仲 (35)

真由美 - 田中恵理 (35)

直美 - 浜中千歳 (35)

魚住アナウンサー - 南川? (36)

アシスタント - 飯塚園子 (36)

桑島健児 - 岩尾拓志 (36)

吉良三郎 - 小須田康人 (36)

レポーター - IKKAN (36)

上野圭子 - 桜井亜弓 (36)

宝田千八 - 岩城力也 (36)

須藤健一 - 中島元 (36)

笹本敏造 - 谷津勲 (36)

村人 - 大山豊塩野勝美大村亨 (36)

児玉達広 - 畑中研人 (37、38)

鈴木先生 - 三輪優子 (37)

入江正徳 - 井上浩 (37)

総理大臣 - 高松英郎 (37)

達広の父 - 近藤幸介 (38)

研究所員 - 大友龍三郎 (38)

教官 - 岡元次郎 (38)

運転手 - 大栄ツトム (38)

スーツアクター

シャンゼリオン
[25][42][43] - 岡元次郎

闇生物[44] - 清家利一

シャンゼリオン(バイクスタント)[25] - 高橋輝男

スタッフ

プロデューサーの白倉やアクション監督の金田など『人造人間ハカイダー』からのシフトが多い[3]


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