赤穂市
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赤穂市は、恐竜が生息していた約8200万年前(白亜紀後期)に火山が噴火してできた巨大な赤穂カルデラ(赤穂コールドロン)の中に市域がスッポリ入る珍しい特徴の地形にあり、その規模は南北約16キロ・東西約21キロにも及び、日本国内では阿蘇カルデラ(約25km)、姶良カルデラ(約20km)に匹敵する。カルデラに特徴的な地層で、割れ目にマグマが入り込んでできる「平行岩脈群」が赤穂御崎を中心とする海岸域に多く露出しており、現在でも見ることができる[9][10][11][12]
気候

瀬戸内海沿岸に位置する赤穂市は、日本の気候区分でいう瀬戸内海式気候に属し、1年間を通して晴天の日が多いため、古くから塩田が栄えた。平成24年から平成29年(平成27年はデーターなし)の5年間の平均気温は16.2℃、降水量は1,091mm。積雪は殆どない。
隣接している自治体

相生市

赤穂郡上郡町

姫路市(海上で隣接) - 家島と赤穂市を結ぶ海底送水管(1984年開通)は、国内最長、最大規模 (13.862km) で、日本の近代水道百選に選ばれている。

岡山県備前市

歴史
江戸時代まで

赤穂市域では旧石器時代の遺跡・遺物は確認されておらず、赤穂市で人間の活動が確認できるのは縄文時代早期(西有年・馬路池遺跡)以降のことである[13][14]

縄文時代後期以降には市北部の有年地区を中心に集落の増加がみられ、弥生時代中期に入ると大規模な集落(東有年・沖田遺跡、有年原・田中遺跡)が出現する。

弥生時代から古墳時代には、有年原・田中遺跡墳丘墓群(弥生時代後期)や有年牟礼・山田遺跡方形周溝墓群(弥生時代終末期)、放亀山1号墳(古墳時代前期・前方後円墳)、蟻無山1号墳(古墳時代中期・帆立貝形古墳)など、大型の首長墓・首長墳が複数築かれているほか、飛鳥時代から平安時代にかけても市北部の有年地区に遺跡が集中している。

ちなみに福浦地区を除く市域をはじめとする旧赤穂郡(現在の赤穂市・相生市・上郡町域)は古代の令制国における播磨国に属したことが平城宮・京跡出土木簡から判明している[15]。また、『和名類聚抄』では播磨国赤穂郡の項に八つのが挙げられており、そのうち「坂越」は赤穂市坂越、「周勢須世」は赤穂市周世、「大原」は赤穂市西有年もしくは有年原に比定されている[13]

奈良時代から平安時代になると千種川からの土砂の堆積により千種川河口部(現在の市街地付近)の陸地化が進行し、徐々に集落が営まれるようになり、東大寺などが管理する荘園(石塩生荘)も成立した[13]

中世(15世紀中頃)には加里屋(現在の赤穂市加里屋)に「古城」とよばれる砦が築かれるなど、千種川河口部の集落の拡大が進む。このころ赤穂郡は赤松氏の支配下にあったと考えられている[16][17]

慶長年間には、赤穂は池田長政の領地となり「掻上城」が築かれる。その後、垂水半左衛門勝重による郡代支配などを経て、池田政綱元和元年(1615年)に入封し、天正年間に一時的に行われた生駒親正の赤穂支配以来、改めて赤穂藩が成立した。ちなみに福浦地区については江戸時代を通じて岡山藩領となっている[16][17]

その後、正保2年(1645年)に2代藩主池田輝興の改易に伴って浅野家が入封する。しかし3代藩主浅野長矩赤穂事件によって元禄14年(1701年)に改易された。その後永井直敬が一時的に入封するもすぐに転封となり、宝永3年(1706年)に森長直が入封、明治4年(1871年)廃藩置県まで森家が赤穂藩主となった[16][17]
明治年間

廃藩置県後、赤穂藩領であった市域の大部分は赤穂県、岡山藩領であった福浦地区は岡山県となった。赤穂県は飾磨県を経て兵庫県に編入された[16][17]
昭和年間

1976年(昭和51年)9月10日 - 台風(昭和51年台風第17号)の接近に伴う集中豪雨により千種川が氾濫。数日間、市中心部の約一万戸が床下浸水の状態となった[18]

行政区域の変遷

1951年昭和26年)9月1日 - 赤穂郡赤穂町坂越町高雄村新設合併して赤穂市が発足。

1955年(昭和30年)4月1日 - 赤穂郡有年村を編入。

1963年(昭和38年)9月1日 - 岡山県和気郡日生町の一部(寺山を除く大字福浦)を編入。

赤穂郡上郡町との間で合併協議を行っていたが、2007年(平成19年)9月に行われた住民投票で合併反対票が賛成票を大きく上回った。これを受けて、上郡町との合併は断念された。
行政

市長:
牟礼正稔(2019年1月27日就任、現在2期目)

歴代市長

代氏名就任日退任日
初代鳥羽嘉壽夫1951年10月1日1953年4月27日
2代小幡榮亮1953年5月23日1973年5月22日
3代笠木忠男1973年5月23日1989年5月22日
4代岩崎俊男1989年5月23日1990年12月18日
5代北爪照夫1991年1月27日2003年1月26日
6代豆田正明2003年1月27日2015年1月26日
7代明石元秀2015年1月27日2019年1月26日
8代牟礼正稔2019年1月27日現職

議会
市議会

定数:18名

任期:2021年(令和3年)4月9日 - 2025年(令和7年)4月8日

議長:土遠孝昌(赤諒会)

副議長:西川浩司(新風)

会派名議席数議員名(◎は代表)
新風5◎山田昌弘、釣昭彦、山野崇、奥藤隆弘、西川浩司
赤諒会4◎前田尚志、榊悠太、中谷行夫、土遠孝昌
千種3◎田渕和彦、安田哲、荒木友貴
政翔会2◎井田佐登司、家入時治
公明党2◎前川弘文、南條千鶴子
会派に属さない議員2瓢敏雄、深町直也

兵庫県議会(赤穂市、赤穂郡及び佐用郡選挙区)「兵庫県議会」も参照

定数:1名

任期:2023年(令和5年)4月30日 - 2027年(令和9年)4月29日

氏名会派名当選回数
長岡壯壽自由民主党6

衆議院

任期:2021年(令和3年)10月31日 - 2025年(令和7年)10月30日(「
第49回衆議院議員総選挙」参照)

選挙区議員名党派名当選回数備考
兵庫県第12区(赤穂市、相生市たつの市宍粟市姫路市(旧家島町夢前町香寺町安富町域)、神崎郡揖保郡赤穂郡佐用郡山口壯自由民主党7選挙区

姉妹都市・提携都市
姉妹都市

笠間市茨城県) - 1980年(昭和55年)11月7日姉妹都市提携


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