赤毛のアン
[Wikipedia|▼Menu]
ダイアナという名前について、アンは文句なしに素晴らしいと言ったが、マシューはあまりキリスト教徒らしくない名前だと苦言を示す(ジェーンやメアリーというまともな名前の方が性に合っているという)[注釈 3]。この名前は、ダイアナが生まれる時に部屋を貸していた学校の教師につけてもらったものである。口を開く前に必ず笑う子で、本を読むのが大好き。続編では、フレッド・ライトと結婚する。
バリーの奥さん (Mrs. Barry)
ダイアナの母親。子供の育て方が厳しいと評判。髪も目も黒色。背が高く、意志の強そうな口元をしている。
ギルバート・ブライス (Gilbert Blythe)
アンより3歳年上。背が高く、茶色の巻き毛にはしばみ色の瞳。4年前、父親の病気のためアボンリーを離れ、その間学校に行けなかったため、アンと同じクラスになる。学校に復学して早々に、アンの赤毛をからかってニンジンと言ったため、アンに石板で頭をたたかれ、その後数年間口をきかれなくなる。その後アンとは成績トップを争う仲になる。18歳の年にクィーン学院にアンと同率1位の成績で入学、翌年に金メダルを取って卒業。アボンリーの教員に内定していたが、アンに仕事を譲り、和解する。続編では、2年間ホワイトサンズの学校で教えて、20歳でレドモンド大学に入学。4年後レドモンド大学卒業。医学生になり、3年後に27歳で卒業。25歳でアンと婚約、28歳でアンと結婚。
主な日本語訳一覧アンの家のモデルになったモンゴメリーのいとこの家(プリンスエドワード島アンの家のモデルになったモンゴメリーのいとこの家の中(プリンスエドワード島

(1952年) 村岡花子訳 - 三笠書房。日本にアンを普及させた訳として知られている、原作の抒情的な表現やユーモラスな物言いを巧みに生かした文体は、長く読み継がれている。完訳ではなく所々に省略箇所があり、誤訳も見られるが、現在の新潮文庫版では、孫で、翻訳家の村岡美枝によって訂正されている[7]

(1957年) 中村佐喜子 訳 - 角川文庫

(1969年) 岸田衿子 訳 - 学習研究社

(1973年) 神山妙子 訳 - アニメ作品の底本となった訳。旺文社文庫、新学社文庫。旺文社文庫版は絶版入手困難。グーテンベルク21のデジタルブック版は入手可(外部リンクを参照)。新学社文庫版は中学生用図書教材であり、一般書店では流通しておらず、最寄りの新学社教材取扱店が注文を受けてくれれば個人でも現在入手可。

(1975年) 猪熊葉子 訳 - 講談社文庫(旧版)。

(1987年) 茅野美ど里 訳 - 偕成社

(1989年) 石川澄子 訳 - 東京図書

(1989年) きったかゆみえ 訳 - 全訳に近い抄訳。金の星社

(1990年) 谷口由美子訳 - 少年少女世界名作の森 14。集英社

(1990年) 谷詰則子 訳 - 篠崎書林。

(1990年 - 1991年) 掛川恭子 訳 - 日本初の完訳シリーズ。ただし、トビラでのブラウニングの詩の引用がない。講談社(2005年4月から文庫化)。

(1992年) 曾野綾子 訳 - 抄訳。河出書房新社河出文庫、新学社世界文学の玉手箱シリーズ。

(1993年) 松本侑子 訳 - 注釈が豊富な訳本。文学引用を解説している。集英社

『赤毛のアン』ISBN 4087740072集英社文庫、2000年、ISBN 978-4-08-747201-1

『アンの青春』ISBN 4087752887(集英社文庫、2005年、ISBN 978-4-08-747867-9

『アンの愛情』集英社文庫、ISBN 978-4-08-760562-4


(1999年) 山本史郎 訳 - 『完全版・赤毛のアン』(: The Annotated Anne of Green Gables 注釈つき『赤毛のアン』)の翻訳。原書房

(2008年) 村岡花子 訳 - 1954年に出版された村岡花子訳を、孫の村岡美枝が改訂・補訳した版[7]。新潮文庫。

『赤毛のアン』2008年 ISBN 978-4-10-211341-7

『アンの青春』2008年 ISBN 978-4-10-211342-4

『アンの愛情』2008年 ISBN 978-4-10-211343-1

『アンの友達』2008年 ISBN 978-4-10-211344-8

『アンの幸福』2008年 ISBN 978-4-10-211345-5

『アンの夢の家』2008年 ISBN 978-4-10-211346-2

『炉辺荘(イングルサイド)のアン』2008年 ISBN 978-4-10-211347-9

『アンをめぐる人々』2008年 ISBN 978-4-10-211348-6

『虹の谷のアン』2008年 ISBN 978-4-10-211349-3

『アンの娘リラ』2008年 ISBN 978-4-10-211350-9

『アンの思い出の日々(上)』2012年 ISBN 978-4-10-211351-6

『アンの思い出の日々(下)』2012年 ISBN 978-4-10-211352-3


(2014年 - ) 河合祥一郎 訳 - 角川つばさ文庫

『新訳 赤毛のアン(上) 完全版』2014年 ISBN 9784046313737

『新訳 赤毛のアン(下) 完全版』2014年 ISBN 9784046313867

『新訳 アンの青春(上) 完全版 -赤毛のアン2-』2015年 ISBN 9784046314963

『新訳 アンの青春(下) 完全版 -赤毛のアン2-』2015年 ISBN 9784046314970

『新訳 アンの初恋(上) 完全版 -赤毛のアン3-』2021年 ISBN 9784046319418

『新訳 アンの初恋(下) 完全版 -赤毛のアン3-』2021年 ISBN 9784046319425


(2019年 - 2023年) 松本侑子 訳 - 文春文庫。同氏訳集英社版の新訳改訂版

『赤毛のアン』 2019年 ISBN 978-4-16-791324-3

『アンの青春』 2019年 ISBN 978-4-16-791359-5

『アンの愛情』 2019年 ISBN 978-4-16-791395-3

『風柳荘(ウィンディ・ウィローズ)のアン』 2020年、ISBN 978-4-16-791433-2

『アンの夢の家』 2020年 ISBN 978-4-16-791600-8

『炉辺荘のアン』 2021年 ISBN 978-4-16-791789-0

『虹の谷のアン』 2022年 ISBN 978-4-16-791964-1 

『アンの娘リラ』 2023年 ISBN 978-4-16-792150-7


邦題

邦題の『赤毛のアン』は、村岡花子が初邦訳を手掛けた時に付けられたものである。村岡は教文館の同僚、カナダ人宣教師ミス・ショーが戦局から1939年にカナダに帰る際に原書を渡された(ショーは出版の翌年に亡くなり、再会することはなかった)。当初、村岡は『窓辺に倚る少女』という題を考えていた[8]が、刊行する三笠書房の編集者・小池喜孝が『赤毛のアン』という題を提案し[9]、当時の社長の竹内道之助が村岡にこれを伝えた。

村岡はこれを一旦断るが、これを聞いた村岡の娘のみどり(当時20歳)が『赤毛のアン』という題に賛同し、これを強く推した。このため村岡は、娘のみどりのような若い読者の感覚に任せることにし、『赤毛のアン』という邦題を決定した[10]。しかし、こうして刊行された『赤毛のアン』の表紙に描かれていたのは、どう見ても金髪の少女[11]であった[12]

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}なお、イタリア語訳の題名も「赤毛のアン」を意味する Anna dai capelli rossi となっているが、これは、翻訳書の刊行よりも先に、日本のアニメ作品が、この題名でイタリアで放送されたことが影響していると考えられている[要出典][13][出典無効]。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:72 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef