ある。 正門から本館へと向かう左右(東西方向)に建つ旧衛士詰所。シンメトリーで双方とも23.3×6.4m、地上1階地下1階、寄棟造、スレート葺き。国宝指定。 ヨーロッパにおける貴族の邸宅は、中央にある大広間と食堂部分だけが共有で、夫婦は両翼の別棟でそれぞれの暮らしが出来るような構造になっていた。そのため政略結婚した夫婦は、同じ屋根の下に住んでいても、赤の他人も同然の暮らしをしていた(事実、不倫も珍しいものではなかった)。赤坂離宮は当時の皇太子夫妻の新居として造営されたにもかかわらず、こうした造りの建物がモデルになっている。ヨーロッパ貴族の生活習慣を知らずに、西洋建築のモデルをそのまま真似て設計したことが原因であったと、建築史家の藤森照信は論じている[7]。 石川県金沢市にある谷口吉郎・吉生記念金沢建築館には迎賓館赤坂離宮和風別館「游心亭」(谷口吉郎設計)の広間と茶室を再現した展示がある[8]。
和風別館
游心亭(ゆうしんてい)
1974年(昭和49年)に、谷口吉郎の設計により新設された。主和室は47畳の畳敷である。現在の和風別館は「日本らしいもてなしを行う施設」として、主に国公賓の会食や茶会などに供されてきた。珍しいところでは2016年12月に将棋の第2期叡王戦第2局が行われている[6]。なおこれらの施設は残しつつ、新たに宿泊施設を設けるなどの施設拡充が計画されている。和風別館の増改築事業については、安藤忠雄らの設計共同体が設計者として選定された。
衛舎
ギャラリー
正門(2018年6月24日撮影)
主庭の噴水
前庭
主庭
正面玄関と庭
国会図書館として使用されていた当時
フォードとゴルバチョフの庭園植樹
游心亭
衛舎
ライトアップ時(東京パラリンピックの聖火の集火式にて)
エピソード
備考
游心亭の再現
ドキュメンタリー
ハイビジョン特集「華麗なる宮殿への招待 迎賓館百年の物語」(2006年、NHK-BSP)[9]
脚注^ a b c d 本田榮二『ビジュアル解説 インテリアの歴史』秀和システム、2011年、461頁。
^ 迎賓館ねらい火炎車 中核派サミット・ゲリラ『朝日新聞』1979年(昭和54年)6月8日夕刊 3版 11面
^ 迎賓館改修工事延長のお知らせ
^ a b c 【ぐるっと首都圏 旅するみつける】東京 迎賓館赤坂離宮/最高峰「おもてなし」空間/国内観光客に人気