豆?
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この製法は、現代の日本の浜納豆大徳寺納豆[2]などの寺納豆に似ており、これらは中国の豆?が鑑真によって、奈良時代に日本に伝えられた結果とされている[2]。食塩の添加の有無や、用いる微生物の種類、含水量などによって多種多様に分類される[2]
用途ブタのスペアリブのトウチ蒸し。

塩辛く風味が強いが、アミノ酸などのうまみ成分を多く含み、独特の香りも併せ持つため、料理の味に奥行きを持たせられる。

刻んだ物を他の材料と合わせて、回鍋肉などの炒め物に用いる。また、他の材料と合わせて蒸して、味と香りを付けるためにも用いられる。広東料理四川料理湖南料理などに、調味料として多用される。

代表的なレシピや商品には、次のような物がある。

麻婆豆腐

ケンヒーのトウチ炒め - 広東省産の魚缶詰の定番

ピーマンのトウチ炒め

ブタのスペアリブのトウチ蒸し

豆?を使った調味料、珍味
八宝豆?
山東省臨沂市の特産品で、黒豆だけでなく、ショウガ杏仁花椒シソナスゴマ油白酒を加えた8種の素材を、同時に醗酵させた食品である。
豆?辣椒醤
湖南省などで作られる、トウチと唐辛子味噌をブレンドした辛味調味料である。
老干媽 風味豆?
貴州省の商品で、固形のままのトウチと、唐辛子、ゴマ油、花椒などをブレンドした辛味調味料である。なお、老干媽(ラオガンマー、ろうかんま)は商標で、この商品を考案した陶華碧(とう・かへき、タオ・ホァビ)その人を指す[9]。陶は夫と死別し寡婦となった際に、生活の為に開いた冷麺食堂で、冷麺よりも自家製の麻辣醤の方が評判を呼び、それが転機となり各種の油辣椒(ラー油系調味料)を製造する町工場を開き、ついには中国のトップブランドに発展させたという逸話を持っており、現在では風味豆?を始めとする各種の辛味調味料が輸出されている[10]
豆?醤(ブラックビーンズソース)
本来は固形のトウチをすりつぶして、ペーストとした食品である。トウチ味噌、黒大豆味噌とも呼ばれる。販売元によりニンニクなどで味付けがされていたり、荒挽きとし粒食感を残す等の差異が見られる。
薬用

生薬としては、陶弘景校定による『名医別録』には「?」として収載されている[11]

漢方方剤では、例えば『傷寒論』を出典とする梔子?湯などには「香?」の生薬名にて配合されている[5]。また、塩分を減らして作った物が淡豆?(たんとうし)と呼ばれ、中国漢方の風邪薬や外用薬に配合されている例が見られる。なお、香?と淡豆?は、いずれも、熱性疾患、病後の不眠、胸の苦しさを改善すると言われている[12]

これに対して、調味用の普通の物は鹹豆?(かんとうし)と呼ぶ。
産地

中国南部と四川省での製造が多い一方で、中国東北地方ではほとんど製造されない[8]。産地によって、麹の作用が強い物と、酵母の作用が強い物などの違いが見られ、風味も異なる。

重慶市永川区

湖南省瀏陽市

広東省陽江市

広東省羅定市

出典[脚注の使い方]^現代漢語詞典 第7版』、商務印書館、2016年
^ a b c d 包啓安「豆鼓の源流及びその生産技術 (1)」『日本醸造協会誌』第79巻第4号、日本醸造協会、1984年、221-223頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan1915.79.221。 
^ 李栄編、『現代漢語方言大詞典』、p1740?1741、1746、江蘇教育出版社、2002年
^ a b 科学技術総合リンクセンター 科学技術用語 豆鼓
^ a b 松田邦夫「康平傷寒論解説17:梔子?湯 梔子甘草?湯 梔子生姜?湯 梔子厚朴湯 梔子乾姜湯」『漢方医学講座』 33巻、津村順天堂〈日本短波放送放送内容集〉、1985年、25頁。 
^ a b 比留間直和 (2011年11月21日). “ ⇒いまどきの代用漢字? ― 変換辞書のはなし10”. ことばマガジン:朝日新聞デジタル. 2020年7月2日閲覧。
^ 笹原宏之 (2008年2月28日). “漢字の現在 第12回 「鼓」か「?」か”. 三省堂 辞書ウェブ編集部による ことばの壺. 三省堂. 2020年6月29日閲覧。
^ a b 金鳳燮「中国の味噌様大豆発酵食品 (醤, 豆鼓, 豆腐乳) について」『日本醸造協会誌』第87巻第9号、日本醸造協会、1992年、629-634頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan1988.87.629。 
^中国の伝説のラー油「ラオガンマー(老干媽)」がマジうめぇぇぇ!! - ロケットニュース24、2011年11月13日
^中国で一番人気がある調味料、老干媽を作った陶華碧の感動物語 - 四川料理コラム - 美味四川、2016年7月29日。
^ 後藤實「生活の中の生薬102:大豆・黒豆・香?」『活』第35巻第9号、1993年9月、p.180。 
^ 山田 陽城・花輪 壽彦・金 成俊 編集 『薬学生のための漢方医薬学』 p.298 南江堂 2007年4月20日発行 ISBN 978-4-524-40214-4

関連文献

包啓安「豆鼓の源流及びその生産技術 (1)」『日本醸造協会誌』第79巻第4号、日本醸造協会、1984年、221-223頁、
doi:10.6013/jbrewsocjapan1915.79.221。 

包啓安「豆鼓の源流及びその生産技術 (2)」『日本醸造協会誌』第79巻第6号、日本醸造協会、1984年、395-402頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan1915.79.395。 

外部リンク

豆鼓エキス
- 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所










大豆加工食品
加工度の低いもの

枝豆ずんだ) - もやし - 蒸し大豆
豆乳・豆腐からつくるもの

豆乳 - おから - 豆腐(黄檗豆腐 - 豆腐の味噌漬け - 焼き豆腐 - 高野豆腐 - 六條豆腐) - 豆花 - ゆば - 厚揚げ - 油揚げ - がんもどき - ごどうふ - トーファーキー - 豆腐かまぼこ - 豆腐カステラ - 呉汁 - 豆漿 - ゼリーフライ
発酵食品

味噌 - 醤油醤油粕 - 醤油の実) - 納豆 - テンペ - 豆腐よう - 腐乳 - 豆汁 - 豆? - チョングッチャン - テンジャン - 豆板醤 - 臭豆腐 - ケチャップマニス - トゥアナオ - キネマ - アナログチーズ - メジュ - もろみ


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