豆腐
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重量100 gあたりのエネルギー62 kcal、たんぱく質5.3 g、灰分0.7 g[36]
充填豆腐
充填豆腐(じゅうてんとうふ)は絹ごし豆腐の一種であり、絹ごし豆腐製造時の濃い豆乳を冷却後に凝固剤を加えてプラスチック製の角型の容器に充填して摂氏約90度で40分から50分加熱し成形した上で冷却した豆腐[38][34]。豆腐はスーパーなどではプラスチック容器に入れて販売されるが、充填豆腐ではない豆腐は容器との間に隙間があり水が充填されているのに対し、充填豆腐はほとんど隙間がない。英語表記はpackaged-tofu[34]。衛生的で保存性が高いのが特徴[14][34]。製品パッケージのまま加熱し凝固させるので殺菌されて衛生的なため、長期保存に優れている。さらに品質が均質で輸送性に優れている上に葉酸(ビタミンB9)の含有量は他の種類の豆腐の約2倍である[39]。重量100 gあたりのエネルギー59 kcal、たんぱく質5.0 g、灰分0.8 g[36]第二次世界大戦後に発明され、普及した[40]
高野豆腐
鎌倉時代に生まれ、「氷豆腐」「凍り豆腐」(こおりどうふ)または「凍み豆腐」(しみどうふ)とも呼ばれる。寒天同様、昔は冬場に晴天の多い地域で凍結と乾燥を交互に繰り返して仕上げたが、現代では工場で一年中生産できる。豆腐を凍結と解凍を繰り返して水分が抜け乾燥状態になっているため、豆腐の栄養成分が凝縮されている。カルシウムとリンなどミネラルが特に豊富で、ビタミンEやタンパク質も多い健康食材である[41]。水(多くは出汁を含んだもの)で戻して用いる。凍り豆腐の水煮重量100 gあたりのエネルギー115 kcal、たんぱく質10.7 g、灰分1.3 g[36]。「高野豆腐」も参照
堅豆腐

堅豆腐 / 固豆腐 (かたとうふ[42])は、現在の日本で一般的となっている製法と異なり、濃度の高い豆乳を使ったり、にがりの代わりに海水を使うなど、様々な方法を用いて保存できるようにした種類の豆腐のことで、なかには荒縄で縛って持ち運びできるほど堅いものもある。

現代に遺る日本の堅豆腐は、そもそも日本で作られ始めた当時のものに近い[42]。つまり、本来的には豆腐は堅豆腐、もしくは、それに似た「堅い豆腐」であった。例えば江戸時代の浮世絵に描かれた豆腐もその多くは大きくしっかりとした長方体の堅豆腐である[42]。現代では流通の不便な豪雪地帯や山岳地域あるいは離島などだけで変わらず作られ続ける伝統製法となっている[42]。堅豆腐を作る地域としてしばしば例に挙げられる場所としては、加賀地方石川県)の白山麓の一円の各所がその一つであり[42]、なかでも旧・石川郡白峰村(現・白山市白峰)の石豆腐や、富山県五箇山の岩豆腐はよく知られている[42]
水分を減らしたもの


沖縄県島豆腐:「生しぼり法」で作られ、豆乳の粘度が低い状態でにがりを混ぜるが、荷重と時間を多くかけて含水率を減らすため硬くなる。また、作りたてで新鮮なものが好まれるため、水にはさらさずに温かい状態で販売される。

京都府宇治市の黄檗豆腐:荷重と時間を多くかけて含水率を減らしたもので、普茶料理に使われる。

濃い豆乳


石川県白峰村の石豆腐(堅豆腐)

富山県五箇山の岩豆腐(堅豆腐)

徳島県祖谷地方(東祖谷山村東祖谷山村)の岩豆腐(石豆腐)

熊本県球磨郡五木村の五木豆腐

海水利用


山口県祝島の石豆腐

長崎県五島列島の潮豆腐

長崎県壱岐市の壱州豆腐

沖縄県の糸満豆腐

沖縄県のシマ豆腐

製法
原料
大豆

大豆は唯一の原料とも言えるものである[43]。まず第一に、タンパク質の含有分の高い事が求められ、香り、また遺伝子組み換えをしているか否かなどの安全面が考慮されることが多い。豆腐に適した大豆品種としてはフクユタカエンレイなどが挙げられる。油糧用(大豆油用)や飼料用を除く食品用大豆の国内自給率は2013年度は25%(大豆全体では7%)[44]、輸入大豆の約7割はアメリカ産である[45]。アメリカ産大豆の作付け面積の9割は遺伝子組み換え大豆であるが[46]、日本へ輸出されている大豆は非遺伝子組み換え大豆である[47]

国産大豆や有機大豆、非遺伝子組み換え大豆など、特色のある原材料を使用していることを表示する場合、「国産大豆使用」などと表示できるのは、100%その原材料を使用している場合のみで、100%未満の割合で使用している場合は「国産大豆○○%使用」もしくは「国産大豆○割使用」などと、使用割合を表示しなければならない。なお、使用割合は切り捨てまたは最小値を表示しなければならない[48][49]

また、遺伝子組み換え大豆を使用している場合、「遺伝子組換え」や「遺伝子組換え不分別」という表示が義務づけられている[50]


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