諸聖人の日
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現代の研究者たちが有力と考えているのは、8世紀前半の教皇グレゴリウス3世サン・ピエトロ大聖堂の中に使徒とすべての聖人・殉教者のための小聖堂をつくり、その聖堂の祝別の日が11月1日にうつされたことでやがて11月1日がすべての聖人と殉教者の日となったというものである[8]。記録によれば、シャルルマーニュの時代にはすでに11月1日に諸聖人の祝いを行うことが一般化していたことがわかる。835年にはルイ敬虔王の布告によって、フランク王国の中で11月1日が守るべき祝日となっている。

その後、宗教改革者たちによってプロテスタントでは聖人への崇敬が廃止されたため、プロテスタント諸国では徐々に廃れていった。しかしスウェーデンでは、諸聖人の日は死者のために祈る日となることで存続した。

アイルランドケルトの習慣では諸聖人の日の前の晩は「ハロウ・イブ(Hallow Eve)」と呼ばれ、キリスト教伝来以前から精霊たちを祭る夜であった。19世紀になって、北アメリカに移住した移民によってアメリカ合衆国に持ち込まれた習慣が「ハロウィン(Halloween)」である。「ハロウィン」は「ハロウ・イブ」がなまったものである。アメリカ合衆国では現在、このハロウィンの方が盛大に開かれる。だが諸聖人の日には、元々アメリカ国内にてカトリック教会の信徒が少ないせいもあって、これといった行事は催されないのが通常である。

なお、イギリスとカトリック諸国では諸聖人の祝日がその後も続いており、例えばポーランドでは11月1日と2日(死者の日)にサドゥスキーといってろうそくを持って墓参りをする習慣がある。ポーランドをはじめ伝統的にカトリック信徒の多い国では、いまも11月1日は国民の祝日になっている[2]ポルトガルでは宗教的儀式に参加したり墓参りをする習慣が[9]フランスではこの日に亡くなった親族のために花をささげる習慣がある[10]。ディアダスブルカスとして知られるポルトガル式のハロウィンは4月30日の夜に行われているが、諸聖人の日との関連はない。
脚注^ “All Saints' Day - The Meaning and History Behind November 1st Holiday”. christianity.com (2021年10月29日). 2021年11月1日閲覧。
^ a b “All Souls' Day: The Tradition of Zaduszki in Poland”. culture.pl (2014年10月30日). 2021年11月1日閲覧。
^ 『日本聖公会 祈祷書』(第一版)日本聖公会、1991年6月20日、2頁、7頁頁。 
^6月の奉事・行事予定 函館ハリストス正教会 2017
^Κυριακ? των Αγ?ων Π?ντων|Χριστιανικ? Φοιτητικ? Δρ?ση
^День Всех святых : Православие и мир
^Υπολογισμ?? τη? ημ?ρα? του Π?σχα, κινητ?ν εορτ?ν και ?λλων βασικ?ν αργι?ν
^ a b “All Saints and All Souls”. catholiceducation.org. 2021年11月1日閲覧。
^ “National holiday: November 1st is All Saints Day ? Portugal”. portuguese-american-journal.com (2011年11月1日). 2021年11月1日閲覧。
^ “The Flower of Death”. couleurnature.com (2021年10月29日). 2021年11月1日閲覧。

関連項目

死者の日 (メキシコ)

外部リンク

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- コトバンク










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