2012年暮れ頃の『日刊スパ!』独自の試算によれば、読者モデルの総数は90誌でおよそ4285名。そこでの“読者モデル”の定義は「ファッション・美容ページに出る人物から芸能人、プロの専属モデル、アパレルのプレス・販売員を除外した一般人」で、結果は次の通りであった[16]。
調査対象誌(とその内訳)雑誌名人数
『CanCam』22名
『AneCan』52名
『Oggi』19名
『Domani』36名
『美的』14名
『SAKURA』10名
『MORE』100名
『BAILA』40名
『MAQUIA』10名
『LEE』5名
『Marisol』55名
『eclat』3名
『with』11名
『ViVi』79名
『Grazia』10名
『VoCE』27名
『GLAMOROUS』10名
『GLOW』50名
『InRed』16名
『steady』20名
『mini』8名
『CUTiE』14名
『JJ』76名
『CLASSY』29名
『VERY』42名
『STORY』18名
『美STORY』60名
『HERS
読者側から見て、読者モデルの魅力はお手本にできる親しみやすさ、スターというより友達感覚といった「親近感」という点に集約される[10]。逆に彼女らを雇う雑誌、企業からみると「使いやすさ」である。出演料が安いうえに広告や契約の制約がないため、撮影で融通が利く。プロのモデルとは違い等身大の存在で、読者からはマネのしやすい存在である。また、新商品を試してもらえるうえにSNSで宣伝してもらえる[10]。ファッションプロデューサーの植松晃士は、一部の読者モデルが、カメラを向けると必ず「決め顔」をすることを指摘。2000年代後半の読者モデルがトレンドになり始めたことに絡めて、読者モデルの人気と実力が必ずしも比例するわけではないと述べた。また、読者モデルは「読者代表」なので、ショーモデルと比較するのは、無理があると付け加えた[10]。
パリ・コレクションなどへの出演経験を持つIVANは、読者がモデルに転身することの凄さは評価しつつも、自身のようなパリコレモデルと読者モデルが一括りにされることに疑問を呈しており、読者モデルの呼称として「カリスマ読者」を提唱している[17]。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ スナップを含む。
出典^ 『最高月収1,500万円! 芸能界で勢力を伸ばす読モたち』 2011年6月12日 メンズサイゾー
^ a b c d e 鈴木嘉彦 (2016-04). “「女性ファッション誌における読者モデルの推奨者効果に関する研究”. 経済科学論究 (埼玉大学経済学会) 13: 37-47. doi:10.24561/00015109.
^ “読者モデル募集”. JJnet (2016年3月1日). 2020年12月8日閲覧。
^ 京都府. “ ⇒相談ファイル4 「読者モデルにならない?」と街で声をかけられて・・・”. 京都府. 2020年12月8日閲覧。
^ “読モ・アイドルの悪質勧誘相次ぐ 登録料など高額請求”. 日本経済新聞 (2013年3月30日). 2020年12月8日閲覧。
^ “ ⇒モデルの勧誘トラブル!”. 独立行政法人国民生活センター. 2020年12月8日閲覧。
^ a b c “芸能人予備軍的な立ち位置に批判も、“読モ”のあり方とは?”. ORICON NEWS. 2020年12月8日閲覧。
^ 小宮京 (2019-01). “「読者モデル」の歴史的源流 1970年代の女性ファッション誌を中心に”. 青山スタンダード論集 (青山学院大学) 14: 303-327. doi:10.34321/20738.
^ a b c 週刊プレイボーイ 2012年6月4日 90-91頁 現代"読モ"がよくわかる基礎講座
^ a b c d e f 水口陽子「連載!山田美保子さん&植松晃士さん 有名人ウォッチング対談「美人の国へのパスポート」第56回 もえさんもカエラさんも叶姉妹までも話題の芸能人は“読モ”上がり!?」『からだにいいこと』第7巻第7号、祥伝社、2011年7月、pp.56-57。
^ “ ⇒大出世の可能性ある読者モデル 1日のギャラ2000?5000円”. 女性セブン. ポストセブン (2011年1月21日). 2011年5月20日閲覧。
^ ⇒“経済効果は100億円!?女子高生のカリスマ"ウメツバ"が登場!”. 東京都: チケットぴあ. (2008年2月). ⇒http://ticket-news.pia.jp/pia/news.do?newsCd=200802190002 2011年5月20日閲覧。
^ ⇒“益若つばさ、経済効果100億円 その成功の秘訣とは?”. モデルプレス. 東京都: ネットネイティブ. (2010年1月17日). ⇒http://mdpr.jp/021099708 2011年5月20日閲覧。
^ 竹中文 (2010年8月15日). ⇒“読モ歌手デビュー ネット介入”. iza. 東京都. ⇒http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/music/428208/ 2011年5月20日閲覧。
^ ⇒『青文字系雑誌の読モの"生態"を一冊にまとめた「原宿女子」』 2012年11月8日 Fashionsnap.com