なおここでいう「小説」という語は、後世のいわゆる小説とは異なっており、現代的な意味で使われるようになるのは16世紀頃である。 講史または演史とは、歴史物語のことで長編のものが多い。『新編五代史平話』『大宋宣和遺事』『三国志平話』などがある。講史の話本のことを特に「平話」という。このうち『宣和遺事』は明代の長編小説『水滸伝』の成立に大きな影響を及ぼし(詳細は水滸伝の成立史参照)、『三国志平話』は同じく明代に完成した『三国志演義』のベースになったことで知られている(詳細は三国志演義の成立史参照)。 『大唐三蔵取経詩話』は『西遊記』のもととなった(詳細は西遊記の成立史参照)。 明代には、宝巻という形式が成立する。
講史
説経に由来する。禅問答形式を真似した説参請などもある。
その他
説諢話 - 滑稽話
合生 - 即興芸
商謎 - 謎解き
日本語文献
志村五郎 『中国説話文学とその背景』ちくま学芸文庫 2006年
志村五郎『中国古典文学私選 凡人と非凡人の物語』明徳出版社 2008年
沢田瑞穂『中国の伝承と説話』 <研文選書> 研文出版 1988年
高橋稔 『中国説話文学の誕生』 <東方選書>東方書店 1988年
注・出典^ 増田渉 『「話本」ということについて : 通説(あるいは定説)への疑問』、大阪市立大学 法文学部文学研究科紀要 『人文研究』16巻5号1965年 p.456-467 ⇒pdf
^ 勝山稔 『白話小説研究における「話本」の定義について:中国白話小説研究における一展望(III)』、国際文化研究科論集、7巻、1999-12-20、p.244-209 pdf
^ りょうもうしょ、1580-1644年、字を玄房、号を初成、また即空観主人ともいう。浙江鳥程に生まれ、1591年12歳で秀才となるも1634年55歳にして上海県丞になる。その後1644年、農民の武装蜂起に抗拒し吐血して66歳で死んだ。著書は頗る多く、二拍も編纂と称しながら創作が多いとされる。
典拠管理データベース: 国立図書館
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