2021年8月10日、台湾のシンクタンクである台湾制憲基金会(中国語版)が実施した台湾の世論調査結果を発表し[32]、アメリカに好感を持つ人が75.6%、日本に好感を持つ人が83.9%、中国に好感を持つ人は16.4%にとどまり、9割近くがアメリカや日本と正式な外交関係を構築することを支持した[32]。
『ワシントン・ポスト』は、「台湾は、1895年から1945年まで日本の占領下にあったにもかかわらず、アジアにおいて稀有な親日感情を抱き続けている。台湾人の年輩者らは未だに日本語と日本文化に大変な共感を示す。台湾は毎時200マイル走行が可能な日本の新幹線を30億ドルで導入し、先月(試験走行を)開始した。また、日本政府は、12月に台湾の李登輝元総統(彼は日本で教育を受け、親愛の念を抱く大学時代の元教授と再会を果たした)に観光ビザを発給したが、中国側はこれに激しく反発した」と報道した[33]。
馬英九総統の外交政策・対日戦略のブレーンで中華民国総統府国家安全会議諮問委員を務める楊永明は、「一般的に言って、日台間では相互に友好感情が存在するという基本認識がある。台湾はおそらく世界で最も親日的な社会であり、日本でも台湾に対する好感が広範に存在するのである」と指摘している[34]。同じく中華民国総統府国家安全会議諮問委員(閣僚級、日台関係担当)を務める李嘉進は、「日台は『感情の関係』だ。普通の外交関係は国益が基本だが、日台は特別。お互いの好感度が抜群に高い。戦前からの歴史が育てた深い感情が出発点となっている」と発言している[35]。
2018年8月20日、韓国メディアの『Money Today(英語版)』は、「2011年に台湾で、韓国の斗山重工業と日本の三菱‐日立コンソーシアムが2兆ウォン規模の火力発電所受注競争を行ったが、施工能力では斗山重工業が優位と評価されたが、反韓情緒と親日感情のために結局、受注を受けられなかった」と報じた[36]。
2021年6月1日、アメリカのマシュー・ポティンガー(英語版)国家安全保障担当副補佐官(英語版)は、「自衛隊には『台湾防衛は日本の防衛』という言葉がある。私は日本がこれに伴い、行動すると思う」と語り、台湾有事の際に日本が台湾防衛に参戦するという認識を示した[37]。これについて韓国メディアの『news1(朝鮮語版)』は、「近現代史で韓国と台湾の共通点があるとすれば、一時、日本の植民支配を受けた点だ。ところが韓国は反日感情が非常に強いのに比べて、台湾は反日感情が殆どない。むしろ日本を崇拝する『崇日』感情があるほどだ。台湾の近代化に日本が大きく寄与したという理由からだ」「国際経済の舞台で日本と台湾は最高の相性を見せている。国際経済で台湾が日本と連合し、韓国企業の後頭部を打つことがたびたび発生するほどだ。台湾は私たちの常識ではちょっと理解できない部分のある国である」「植民地支配していた宗主国の義理だろうか? そのような台湾の保護に日本が乗り出している。日本はもし中国が台湾を侵略するなら、これに対抗して台湾を保護するという内心を隠さない」と報じた[37]。
渡辺利夫と西岡力は、「朝鮮・台湾の日本統治 なぜ、かくも評価が異なるのか」という対談で、「台湾が親日的だといっても、親日一色だったといえばそれはいい過ぎです。『台湾人の誇り』を読み違えてはいけません」「17世紀に福建省や広東省からやってきた移住者やマレー・ポリネシア系の原住民の勢力は日本に対して激しく抵抗したということを、台湾人は高く評価しています」「それは国民党系の人々はもとより、民進党系の人々もそうです。黄昭堂先生、許世楷先生といったあれほど親日的で深い日本理解がある人でもそうです」「台湾の国益を損ねかねないような尖閣諸島問題などでは、台湾の公式言論が反日一色になることは珍しくありません」「ですから台湾人を親日一色だと思いこんだり、これに甘え過ぎたりしないことが大事だと思います」と述べている[38]。
2018年3月10日、財団法人「新聞通信調査会」が発表した、アメリカ、イギリス、タイ、中国、韓国、フランスの6カ国の市民それぞれ約1000人を対象に実施した世論調査では、タイの対日好感度が6カ国中最も高く、98.3%だった[39]。さらに、「日本を信頼できる」と回答した人の割合もタイが最も多く96.2%だった[39]。タイのアサンプション大学ABACポール研究所が行った世論調査によると、タイ人が一番好きな国は日本である[40]。