木暮課長役を演じる石原裕次郎の解離性大動脈瘤による長期療養生活からの復帰記念と共に、闘病中に応援してくれた全国のファンに対する謝恩と、自らの健在ぶりをアピールする意味を込め、PART-II?PART-IIIと股にかけて行われた、テレビドラマとしては異例の大規模な地方ロケである。詳細は「日本全国縦断ロケ」を参照 1979年から1984年までの放送の約5年間での数字(いずれも公称)。 他の刑事ドラマと異なる大きな特徴として、PART-I中盤から「スーパーマシン」と称する特殊装備を備えた専用の警察車両が登場する。本作の人気を支えた要因としてこの特殊車両の存在もあり、一般の刑事ドラマとしては異例となる児童・少年向け商品(ミニカー・ラジコン等)の展開も行われた。劇中では何かしらの形で犯人側も特殊車両の存在を知っており、何度か車両が盗まれるエピソードも作られている。 これらの車両製作は、ガゼールを除き日産プリンス自動車販売(当時)の特販推進室(後のオーテックジャパン)が手掛けたものである。当時設計を担当した福田正健によると、改造内容はプリンス側に一任されており、ストーリーについての関連性や指示も特になかったという[6]。そのため特殊装備を披露する機会はマシン初登場回などごく少数に限られ、中にはRS-2の発射筒のように、ドラマ本編で披露されなかった装備もある。またこれらの一部装備は後に形を変えるなどして、2000年代以降現実の警察車両でも実用化されている。
各種データ
制作数…238話
平均視聴率…14.5%(関東地区)
出演俳優…1万2,000人
ロケ地…4,500箇所
封鎖した道路…40,500箇所
飛ばしたヘリコプター…600機
壊した車両の台数…約4,680台(1話平均・20台)
壊した家屋や建物…320軒
使用された火薬の量…4.8t
使用されたガソリンの量…12,000リットル
(爆破シーンをより効果的に見せるための火炎を発生させるため)
死者…0人
負傷者…6人
始末書の枚数…45枚
登場する警察車両
特殊車両
ガゼール・オープン
ガゼール・オープン
(石原裕次郎記念館所蔵時代)日産・ガゼール2000XE-II(S110型)ナンバー「品川58 た 25-78」(初登場時のみ「品川88 い ・・77」[注 9])木暮課長専用車[注 10]。基本的に自家用車であるが、覆面パトカーとして用いられることもある。本車のみガレージタルガが製作を担当した。グローブコンパートメントに警察無線のモニターレシーバー、センターコンソールに自動車電話のハンドセットを装備している。幌は折りたたみ収納式ではなく、支柱を車体に挿して装着するタイプとなっている。赤色灯は基本的に装着されないが、一部シーンにおいてダッシュボードに装着して登場したことがある[注 11]。劇中の設定では、一般車に比べて車高が20cm低いことになっており、これに目を付けた犯人が逃走用車両として指定し、車高を利用して工事中のトンネルで追跡してきたパトカーを撒いたこともある(『PART-I』第75話)。他の車両と異なり捜査用の装備を持たず、木暮課長専用車ということもあり『PART-I』後半以降は登場機会が少なくなった。2006年春の『愛のエプロン特番』のオープニングでは、渡哲也がテレビ朝日に乗り付ける際に使用された。
マシンX
マシンX日産・スカイライン2000ターボGT-E(KHGC211後期型)ナンバーは「品川58 い 97-35」(初登場時の一部シーンでは「多摩58 ね 97-35」)(PART-II一部シーンでは「品川57 た 97-35」)(PART-III第47話での偽装時は「品川58 と 41-52」)第45話「大激走! スーパーマシン」で初登場、PART-III第48話「戦士よ さらば」で“殉職”。初代大門軍団特殊車両。詳細はマシンXおよびスカイラインを参照。
特別機動車両 サファリ4WD
特別機動車両 サファリ4WD(前方)後部扉から司令室部分日産・サファリエクストラバン(VRG160型)ナンバーはPART-I第111話?第116話が「品川88 そ 49-31」、同第117話?PART-II第11話が「品川88 た 71-11」、PART-II第18話以降が「品川88 た 11-10」(同第29話のみ「品川88 た 15-22」)。PART-I第111話「出動命令 特車“サファリ”」で初登場。フロントバンパーに散水銃2門、ルーフ内部に高圧放水銃2門(前者は「第1、第2放水銃」、後者は「第3、第4放水銃」と呼称)を装備する、特別機動車両隊(通称「特機隊」)の旗艦となる指令車。