西田健
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旧知の深作欣二監督から呼ばれた『柳生一族の陰謀』テレビ版に始まり、大川橋蔵に可愛がられ橋蔵直々のキャスティングで数々の『時代劇スペシャル』に出演した。その後は、北大路欣也松方弘樹松平健らのさまざまなシリーズにゲスト出演し、所作や時代劇の技を磨いていった。

敬愛していた工藤栄一監督に要請された『必殺仕事人V・旋風編』・『風雲竜虎編』における中村主水の上司、与力の鬼塚(ファンの間では鬼塚様)として知られている。引き続いて、同じく工藤の監修による、山ア努版『雲霧仁左衛門』での筆頭与力・山田藤兵衛は本人が「一番気に入っている」と知人の編集者[誰?]に言いきっている。視聴者の要望に応えるかたちで発売されたDVD-BOXのリーフレットの中で映画ライター金澤誠によって、「剃刀のような山田を演じた西田はクールな演技が光り、現代の警察機構にも似た雰囲気を醸し出している」と絶賛された。

40代以降は、2時間サスペンスドラマや長時間時代劇へも活動の場を広げ、犯人をはじめとしたさまざまな役柄を演じて今日に至っている。特に、日本テレビで放送された『火曜サスペンス劇場』での西田の活躍はめざましく、数回行われた番組パーティでは、最多出演賞の栄誉に輝いている。中でも、いかりや長介 とコンビで十年以上に渡って撮影された「取調室」シリーズへの愛着を、全作品を監督した鷹森立一監督へのリスペクトを込めて周囲に語っている。

映画の出演作も数多いが、中でもベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した熊井啓監督の『海と毒薬』では、米兵の生体解剖に関わる浅井助手役で、人間の心の闇に潜む、弱さ、卑怯さ不純さ、悪意への傾きを演じ、原作者の遠藤周作や映画評論家の淀川長治から高い評価を受けた。淀川は「…なにげないアメリカ兵と日本人医師{西田健}の会話から、だまし討ちのごとく生体実験にもっていく恐怖、このスリル、このショック、この恐怖にはこれまでのいかなるショック映画もこのシーンの足元にも及ぶまい」[3] と記述している。

2015年12月、刑事ドラマ『相棒』に、業界では異例ともいえる3度目のゲスト出演を果たし、高視聴率を獲得した。

科捜研の女』にSeason12からSeason23まで、京都府警本部・佐伯志信本部長として出演している。
人物

2004年10月からは、レギュラー出演している『新・京都迷宮案内』シリーズなどで、それまで着用していたかつらを外してドラマなどに出演し、世間を驚かせたが、本人は「役者にとって、カツラを使用しようがしまいが大した問題ではない!」と意に介さず、『週刊新潮』もコラムで西田の決断を応援した[4][信頼性要検証]。

読書が趣味で志賀直哉阿川弘之曽野綾子佐藤愛子福田恆存丸谷才一高坂正堯佐伯啓思塩野七生の愛読者であり、海外ミステリー(特に英国)にも広く通じている。思想信条的には櫻井よしこを支持している[5]

世阿弥の「風姿花伝書」から「秘すれば花」「花は心、種はわざ」という言葉を愛している、と語っている[5]。また、読売新聞人物データベースには、シェイクスピアマクベス』に登場する魔女のセリフ Fair is foul and foul is fair 「綺麗は汚い 汚いは綺麗」が好きな言葉だと記されている。

テレビメディアなどではいままで自分を語ることのなかった西田だが、2017年1月21日にBS朝日で放送の『ザ・インタビュー?トップランナーの肖像?』で作家の吉永みち子と対談し、自己の俳優生活の紆余曲折を自嘲的にユーモアを交えて初めて語った。

若い頃からの車好きでドイツの名車、英国のスポーツカーを乗り継ぎ、現在の愛車はポルシェ911carrera4である。
出演
テレビドラマ
NHK

大河ドラマ

勝海舟(1974年) - 池内蔵太

元禄太平記(1975年) - 浅野大学

草燃える(1979年) - 平宗盛

武田信玄(1988年) - 細川藤孝


永すぎた春(1975年)

ザ・商社(1980年) - 江坂明太郎

遺書配達人

天下御免

天下堂々

包丁

戦士の休息

女殺油地獄(1984年) - 八弥

ハルとナツ 届かなかった手紙(2005年) - 山辺照彦

ちいさこべ(2006年) - 勘助

わたしが子どもだったころ (2009年) - 押井守 父役

神谷玄次郎捕物控 第5話「霧の果て」(2014年、NHK BSプレミアム) - 水野

京都人の密かな愉しみ 夏 木屋町 珈琲夢譚(2015年、NHK BSプレミアム)

大岡越前3 第7話「過去を失くした男」(2016年、NHK BSプレミアム) - 三崎屋儀兵衛

日本テレビ

火曜日の女シリーズ / ある朝、突然に…(1972年) - 森あきら

太陽にほえろ!

第100話「燃える男たち」(1974年) - 円山

第182話「ボディーガード」(1976年) - 中井刑事

第212話「情報」(1976年) - 岡部

第271話「警察犬ブラック」(1977年) - 友田正毅

第423話「心優しき戦士たち」(1980年) - 村上慎一

第435話「スター」(1980年) - 西田史郎

第478話「汚れた警察」(1981年) - 長谷川主任


長崎犯科帳 第21話「辻斬り犯人を追え」(1975年) - 稲村小太郎

愛のサスペンス劇場 / 歯止め(1976年) - 旗島信雄

熱中時代 教師編第20話「若草物語・熱中篇」(1979年) - 金田三郎

ちょっとマイウェイ 第5話「南代官山戦争!」(1979年) - 勝田

桃太郎侍(NTV / 東映) 第243話「阿波から天女がやって来た」(1981年) - 辻総一郎

大江戸神仙伝(1985年)

八百八町夢日記 第1シリーズ 第33話「次郎吉に惚れた男」(1990年) - 村井宗山

長七郎江戸日記 第3シリーズ 第6話「がめつい女?」(1990年) - 六角義周

刑事貴族 第17話「熱い街から来た刑事」(1990年)

検事・若浦葉子 第8話「死者からの挑戦状・私は夫に殺された!」(1991年)

闇を斬る!大江戸犯科帳 第5話「悲しい嘘」(1993年) - 大黒屋利兵衛

はだかの刑事 第25話「拳銃とお弁当」(1993年)

江戸の用心棒

第9話「残酷!拝領妻」(1994年) - 黒松伊賀守

第28話「男芸者が命を賭けた!」(1995年) - 望月丹波守


グッドラック(1996年) - 黒部辰吉

新宿暴走救急隊(2000年) - 鎌田

ギンザの恋(2002年) - 浅井ケン

ホカベン(2008年) - 笠原理事長

クレオパトラな女たち(2012年) - 梶原

火曜サスペンス劇場

消えた鼓動 心臓移植殺人事件(1981年)

たそがれに標的を撃て(1982年)

死の断崖(1982年1月26日) - 野上

閉じ込められて(1982年)

高校野球殺人事件(1982年8月3日)


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