西ベンガル州
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

首都がデリーに移転して以降も、1947年の独立までベンガル州の州都であり続けた[6]

植民地期にはインド独立運動の温床で、かつインドの芸術・知的活動の中心地ともなった[7]。1947年、打ち続く宗派間の抗争をうけて、ベンガル州の上下両院はベンガル分割を決議し、ヒンドゥー教徒主体の西ベンガルはインドの一州に、ムスリム主体の東ベンガルはパキスタン(のちバングラデシュ)の一州となった。独立後は数十年間にわたって東ベンガルからのヒンドゥー教徒避難民が州内にあふれ、州の地勢や政治に大きな影響を与えた[8][9]。早くからイギリスの支配を受けたことによって西洋教育が発展し、科学や教育、社会改革などの分野で「ベンガル・ルネサンス」と呼ばれるような動きに結実した。

州内総生産はインドの州で第6位となる17兆1900億インド・ルピー(2023年 - 24年、以下ルピー)[10]、州民ひとりあたりの州内総生産は同20位の12万1267ルピー(2020年 - 21年)である[11]。近年急速に発展してはいるが、用地買収の難しさやインフラの貧弱さ、非効率な行政などから外国直接投資の呼び込みに苦労してきた[12][13]人間開発指数はインドの州で26位で、全国平均を下回っている[14]。州政府の債務は6兆4700億ルピーで、これは州内総生産の37.67%にあたるが、2010 - 11年の40.65%に比べれば下落した[15][10]。3つの世界遺産があり、観光客数はインドの州で3番目に多い[16]
歴史

植民地時代はベンガル州の一部だったが、1947年インド・パキスタン分離独立にともない、東ベンガルはパキスタン領(東パキスタン、現在のバングラデシュ)となったため、西ベンガルのみで州を形成した。

民族宗教は多様であり、西ベンガル州からグルカランドの分立・独立を求めるネパールグルカ族のような動きもある[17]
地理洪水の様子

南はベンガル湾に面する。南西から時計回りに、オリッサ州ビハール州ジャールカンド州ネパールシッキム州ブータンアッサム州バングラデシュと接する。

バングラデシュを挟んでインド北東部のアッサム地方とインド亜大陸を結ぶ位置にある。北はネパールとブータンに挟まれたヒマラヤ山脈から南はベンガル湾に至る。ガンジス川流域の大部分に相当する。気候は北の亜熱帯から南の熱帯サバンナに及ぶ。ベンガル湾で発達したモンスーンが大量の降雨をもたらす。ダージリンでは年間2,500mmに達する。
主要都市

コルカタ:州都(旧カルカッタ)

ダージリンダージリン・ティーの産地として知られる

ハウラー(Howrah:フグリー河を挟んでコルカタの西側に隣接)

隣接州

オリッサ州

ジャールカンド州

ビハール州

コシ州

シッキム州

サムツェ県

チュカ県

ダガナ県

アッサム州

ロンプール管区

ラジシャヒ管区

クルナ管区

地方行政区分詳細は「w:List of districts of West Bengal」を参照

バーンクラー県(英語版) (Bankura District)

バルッダマーン県(英語版) (Bardhaman District)

ビールブーム県(英語版) (Birbhum District)

クーチ・ビハール県 (Cooch Behar District)

ダージリン県(英語版) (Darjeeling District)

東ミドナープル県(英語版) (East Midnapore)

フグリー県(英語版) (Hooghly District)

ハーウラー県(英語版) (Howrah District)

ジャルパーイーグリー県(英語版) (Jalpaiguri District)

コールカーター県(英語版) (Kolkata District)

マールダー県(英語版) (Malda District)

ムルシダーバード県(英語版) (Murshidabad District)

ナディヤー県(英語版) (Nadia District)

北24パルガナー県(英語版) (North 24 Parganas)

北ディナージプル県(英語版) (North Dinajpur)

プルリヤー県(英語版) (Purulia District)

南24パルガナー県(英語版) (South 24 Parganas)

南ディナージプル県(英語版) (South Dinajpur)

西ミドナープル県(英語版) (West Midnapore)

政治.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}主要施設ラージ・バワーン(州知事公邸)西ベンガル州議会議事堂コルカタ高等裁判所西ベンガル州首相府Writers' Building(州政府事務局)

一院制の州議会をもち、295人の議員で構成されており任期は5年である[18]。国政レベルでは、下院であるローク・サバーの42議席[19]と上院であるラージヤ・サバーの16議席が割り当てられている[20]

州議会では、1977年からインド共産党マルクス主義派を中心とした左翼戦線政権が長期間続いていた[21]。この長期政権は、民主的な選挙によって成立した共産党政権としては、世界的にも前例がない34年間にもわたって存続した。しかし2011年の州議会選挙では、全インド草の根会議派インド国民会議などの連合に敗北し政権の座を明け渡している[22]
州首相

氏名在任期間党派
ビダン・チャンドラ・ロイ
(英語版)1950年1月26日 - 1962年7月1日インド国民会議
プラフラ・チャンドラ・セン(英語版)1962年7月9日 - 1967年2月28日
アジョイ・ムケルジー(英語版)1967年3月1日 - 1967年11月21日ベンガル会議
プラフラ・チャンドラ・ゴーシュ(英語版)1967年11月21日 - 1968年2月19日無所属
アジョイ・ムケルジー(英語版)1969年2月25日 - 1970年3月16日ベンガル会議
アジョイ・ムケルジー(英語版)1971年4月2日 - 1971年6月28日インド国民会議


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:50 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef