西の善き魔女
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ルーンが姿を消したあと、彼を追って王宮を飛び出し南部領まで捜しに行くなど、周りをあきれさせるほどの行動力がある。オーガスタ王女に会う為イグレインと共にギルビア公爵の城へ向かった際、まだ幼い雄のユニコーンと遭遇。そのユニコーンがエディリーンの女王試金石に反応したため、貰い受けることに。運動神経は抜群だが、料理と裁縫の腕は今ひとつ。ルーンは彼女がお茶を入れようとすると拒む。
ルーン(ルー・ルツキン、本名:ルンペルシュツルツキン
声 - 平田宏美[3]ディー博士の弟子。フィリエルにとっては弟のような存在。グラール北部では珍しい、黒髪に煙水晶のような瞳(後に東の国の特徴であることが判明)。ディー博士から贈られた、度なしの黒ぶち眼鏡をいつもかけている。また長い間、博士のお古である黒服を着続けていた。普段は眼鏡とぼさぼさ頭という格好のせいで気づかれにくいが、作中で女装して女学校に紛れ込んだ際にも気づかれなかったほど、実は非常に整った容貌をしている。フィリエルが8歳の時セラフィールドに連れて来られ、以来、博士とともに天文台に住まう。もとは旅芸人一座で育てられていた子供で、誕生時の天体の位置を記した紙も持っておらず、名前を持たなかったため、出自は一切不明。旅芸人一座にいた頃は、膨大な桁数の暗算を一瞬でこなし、芸として披露させられていた。長い本名は童話に登場するこびとの名前で、博士が名付けた。フィリエルは弟のように思っているが、ルーンの方もフィリエルに対して世話を焼かせる妹のように接しており、そのことで口喧嘩になることもしばしば。性格は非常に内にこもりがちで人付き合いが悪く、物語当初は博士とフィリエル以外に心を開くことはなかった。しかし後にヘルメス党の仲間らと親交を深めていく。ディー博士の元で暮らし、フィリエル達と人間的な交流を重ねるにつれて、連れてこられた当初の怯えた態度は次第に薄れていく。また、神がかり的な早さこそ失われたものの、現在でも煩雑な計算をすらすらとこなし、天文学の弟子として非常に重宝される。チェスの腕前は天才的で、作中で何度かユーシスを負かしている。また、博士から贈られた眼鏡をかけることでかつての自分と現在の自分を分けている節があり、フィリエル達から言葉を教わり、自分から話すようになると、フィリエルに過去のことを訊かれた際は自分のことでありながら「彼」と称していた。研究の師である博士に対する敬慕の念が非常に強い。そのため博士の研究を弾圧した貴族側に属するユーシスやアデイルに対して、棘のある態度をとる。その穏やかならぬ態度は、フィリエルが博士の研究に理解のない言動をした場合でさえ同様である。
ギディオン・ディー
フィリエルの父親。濃い茶色の髪と瞳。髪より赤っぽい髭を生やし、背の高い偉丈夫である。グラールの北の果て、セラフィールドの天文台で、異端とされるエフェメリスの研究をしていた。星の観測と研究に没頭し、一人娘であり亡き妻の忘れ形見であるはずのフィリエルを顧みることはほとんどなかった(とフィリエルは感じていた)。そのためか実の娘であるフィリエルからも「博士」としか呼ばれない。フィリエルが女王聖誕祭の舞踏会へ出かけた夜、南の果てへ出かけてくると手紙を残し、行方不明になってしまう。亡き妻・エディリーンの元へ帰ったのだと、フィリエルは思っている。
ボゥ・ホーリー
声 - 中博史ディー博士の天文台の近くに住む農夫。タビサの夫。口数は少ないがまじめで実直な性格で、フィリエルを幼い頃からやさしく見守ってきた。物語序盤でギディオンを逃がした後、責任を取るように天文台から飛び降りた。
タビサ・ホーリー
声 - 鳳芳野フィリエルの育ての母。ボゥの妻。フィリエルからは「ホーリーのおかみさん」あるいは「おかみさん」と呼ばれる。ディー博士が子育てを疎かにするため、見かねてフィリエルを自分の家で育てていた。フィリエルだけでなく、ルーンのことも実の子どものように世話を焼いてきた。
ロウランド家とその周辺
アデイル・ロウランド
声 -
斎藤千和[3]北部の有力貴族ロウランド家の養女。フィリエルの従姉妹。オーガスタ王女の次女で次期女王候補のひとり。小麦色の髪に金茶色の瞳。人形のように華奢で可憐な少女で、周りを穏やかにさせる雰囲気を持つ。一方で芯は強くレアンドラとも対等に渡り合う。飛燕城の舞踏会にて、フィリエルの持つ青い宝石が王族しか持つことのできない女王試金石であることに気づき、フィリエルの素性が明らかになるきっかけを作った。自分がロウランド家で大切にされるのは、女王候補であるがため、という現実を理解しており、同じく女王家の血を引きながらそれに縛られることなく育ったフィリエルを「自分の夢」だと語る。趣味は小説執筆で、トーラス女学校内で絶大な人気を誇った。ペンネームは「エヴァンジェリン」。特技は笑ってごまかすこと。義兄であるユーシスには兄妹以上の感情を持っているが本人は自覚がないようで、フィリエルにそれを指摘されても真に納得がいかない様子であった。運動神経は皆無で、特に乗馬が苦手。
ユーシス・ロウランド
声 - 谷山紀章[3]アデイルが育てられたロウランド家の長男。ルアルゴー伯爵の実子で次期伯爵。赤い髪はしばみ色の瞳。近衛師団に所属している優秀な騎士。後に南部の竜討伐隊の指揮官になる。義妹であり女王候補であるアデイルの一の騎士として彼女を守ることを使命としている。生真面目なあまり、恋愛に関しては誰よりも鈍く、アデイルの想いにもまったく気づかず、レアンドラの誘惑すら通用しない。フィリエルに対しては、王宮の息苦しさよりも自由を好むという点で親近感を抱いている。またフィリエルが王宮でライアモン殿下に狙われたため、彼女の安全のため結婚を申し込んだこともあったが、断られている。ルーンとは、彼の見知らぬ人間を拒絶する性格ゆえに険悪な関係であったが、ユーシスの屈託のない性格が彼の態度を徐々に軟化させたのか、最終的には友情に近いものを持っている。ルーンにチェスを教え、チェスの才能を開花させるきっかけになった。
ルアルゴー伯爵(オーウェン・ロウランド)
声 - 土師孝也グラール王国の北部に位置するルアルゴーの当代伯爵。
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