複線
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一方、本線の配線が複線でも両端の駅は単線の場合もあり最小運転間隔の制約となる[1]
複々線詳細は「複々線」を参照
双単線と単線並列詳細は「単線並列」を参照

線路が2本並んでいて両方の線路を複線として運行することも単線として運行することもできるようにした配線を双単線という[4]

一方、単に線路が2本並んでいても、上りと下りの列車の使用する線路が分離されておらず、それぞれ単線として運行されているような例は複線とは呼ばず単線並列と呼ぶ[4]。単線並列では、線路容量や高速化などの複線の持っている多くの長所はないが、路線が分岐する区間などで用いられることがある。複線として建設された区間では、その進行方向を前提として分岐器信号機を設置しているので、そのままでは単線並列運転を行うことはできない。
複線の採用と運行
複線の採用

日本では複線は多く採用されているが、運転間隔が稠密なため双単線はほとんど採用されていない[4]。なお、宮崎県には複線区間が一切存在せず、全線単線である。また、徳島県佐古駅 - 徳島駅間(高徳線徳島線の単線並列)を除き、全線単線である。富山県は、2015年に北陸本線が第三セクター鉄道のあいの風とやま鉄道に転換されたため、JR在来線(より厳密には氷見線城端線高山本線は岐阜県内も含めて)が全線単線となっている。

ヨーロッパでは双単線が採用されている例も多い[4]。フランスのLGVでは数十kmごとに渡り線を配置する双単線を採用している[4]台湾高速鉄道も欧州規格を採用しており同様の双単線が採用されている[4]
複線の運行「en:Double-track railway#Handedness」も参照世界の鉄道の左側通行・右側通行の別.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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出典検索?: "複線" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2018年12月)

複線の路線においては、折り返しや分岐のある駅や信号場の構内を除き、個々の線路での列車の進行方向が一方に定められていることが多い。日本においては左側通行であるが、これは国や路線によって異なる。また道路の通行区分とは必ずしも一致しない。例えばフランス台湾では道路は右側通行だが鉄道は左側通行である。また、中華人民共和国大韓民国では、国有鉄道などの地上路線は左側通行であるのに対し、地下鉄・都市鉄道は一部を除き右側通行である。左側通行の国と右側通行の国を直通する路線では、国境付近で立体交差などにより上下線を入れ替えている。
複線化

単線であった路線を複線にすることを複線化と呼ぶ。一般には単線時代の線路を複線の線路の一方に利用して、もう一本の線路を敷く形で工事をするが、場合によっては単線時代の線路を放棄して、丸々複線の線路を新設することもある。これは複線化に合わせて線路の改良を行う目的などによる[5]
増設の方法

もう一本の線路を既存の線路の脇に増設することを腹付け線増(はらづけせんぞう)と呼ぶ。一方、一本の線路を増設する場合でも、土地の買収の問題や線路改良の意図などから、駅構内のみ上下線を並べて駅間では既存の線路とは離れた場所に線路を敷設する場合があり、このような例を別線線増(べつせんせんぞう)と呼ぶ[5]

別線線増となっている区間としては、

北陸本線

新疋田駅 - 敦賀駅


東北本線

豊原駅 - 白坂駅

松川駅 - 金谷川駅 - 南福島駅


上越線

越後中里駅 - 土樽駅

土合駅 - 湯檜曽駅


伯備線

倉敷駅 - 清音駅


長崎本線

諫早駅 - 西諫早駅


日豊本線

西屋敷駅 - 立石駅

中山香駅 - 杵築駅

東別府駅 - 西大分駅


鹿児島本線

植木駅 - 田原坂駅

伊集院駅 - 薩摩松元駅

上伊集院駅 - 広木駅


南海高野線

天見駅 - 紀見峠駅



豊沙線 (中華人民共和国)

雁翅駅 - ケイ家堡駅

などの例がある。
複線化時の勾配改良

複線化に際して同時に急勾配区間の改良を行う例がある。急勾配の既存路線を放棄して勾配の緩い複線の新線を建設する場合は複線別線線増(ふくせんべつせんせんぞう)と呼ぶ[5]。代表的な例として北陸トンネルがある。

一方、列車の運行上急勾配が問題になるのは下り勾配よりも上り勾配の時であるので、急勾配の既存路線をその勾配を下る向きに再利用して、勾配を登る向きの線路だけを別線線増で緩い勾配にすることがあり、これを迂回線増(うかいせんぞう)と呼ぶ[5]。代表的な例としては東海道本線大垣駅 - 関ケ原駅間があり、上り本線は垂井駅を経由するが、下り本線は旧・新垂井駅1986年廃止)を経由するルートで迂回する。たすき掛け線増の概念図

より複雑な例としてたすき掛け線増(たすきがけせんぞう)がある。峠を越えるためにその両側に急勾配区間がある単線区間を複線化する時に、緩勾配の単線を2本建設して途中で従来の線路に図に示したようにつなぎ合わせる。新たに建設した緩勾配の線路を峠を上る向きに使用し、峠を下る時には従来の急勾配の線路を使用する。このようにすることで、どちらの方向に列車を運転する時も、上り勾配を緩くすることができ、また従来の線路の一部を再利用できるので、すべての区間を勾配の緩い複線で造り直すよりも安く済ませることができる。ただし峠の頂点付近の旧線は再利用できずに廃止になることが多い。この手法は、東北本線の複線化で多用された[5]
脚注[脚注の使い方]^ a b c d e f 井上孝司『配線略図で広がる鉄の世界』p.36、2009年 ISBN 978-4-7980-2200-0
^ 久保田博『鉄道工学ハンドブック』(第4刷)グランプリ出版、1997年2月13日、34頁。


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