複素数
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z n ¯ = ( z ¯ ) n {\displaystyle {\overline {z^{n}}}=\left({\overline {z}}\right)^{n}} (n は整数)

z ¯ ¯ = z {\displaystyle {\overline {\overline {z}}}=z} (対合

|z| = |z|

zz = |z|2

0 以外の複素数の逆数は、絶対値と共役で表せる[注釈 4]
1 z = z ¯ 。 z 。 2   ( z ≠ 0 ) {\displaystyle {\frac {1}{z}}={\frac {\overline {z}}{|z|^{2}}}\ (z\neq 0)}

z + z = 2 Re z

z − z = 2i Im z

代数方程式の解について、次が成り立つ:「実係数多項式 P(x) が虚数根 α をもつならば、α も P(x) の虚数根である」

つまり、実係数多項式 P(x) について、P(α) = 0 ⇔ P(α) = 0(1746年、ダランベール

このことは、複素共役変換が環準同型であることから容易に示せる。
極形式「極座標系」および「極分解(英語版)」も参照複素数 z は、複素数平面における絶対値 r, 偏角 φ でも表される。すなわち、複素数 z の極形式が
z = r(cos φ + i sin φ) あるいは reiφ
で与えられる。

複素数を実部と虚部で表すのとは別の方法として、複素数平面上での点 P を、原点 O(0) からの距離と、正の実軸(英語版)と線分 OP の見込む角を反時計回りに測ったものの対(P の極座標)で表す方法が挙げられる。これにより、複素数の極形式の概念が導入される。
絶対値詳細は「複素数の絶対値」を参照

複素数 z = x + yi(x, y は実数)の絶対値は 。 z 。 = x 2 + y 2 {\displaystyle |z|={\sqrt {x^{2}+y^{2}}}}

で定義される。これは 0 以上の実数である。z が実数(つまり y = 0)のとき |z| は実数の絶対値 |x| = max{x, −x} に一致する。

複素数の絶対値は、ピタゴラスの定理により、複素平面における原点 O(0) とのユークリッド距離に等しい。そして次が成り立つ。

非退化性:|z| = 0 ⇔ z = 0

三角不等式:|z + w| ? |z| + |w|(劣加法性とも)

乗法性:|zw| = |z||w|

逆に、複素数の絶対値は、実数の絶対値を複素数に拡張したノルム代数として特徴付けられる。

複素数 z の絶対値 |z| は、z を極形式表示:z = r(cos θ + i sin θ)

したときの動径 r に等しい。

共役複素数と自身の積は、絶対値の平方に等しい。すなわち複素数 z に対して 。 z 。 2 = z z ¯ = x 2 + y 2 {\displaystyle |z|^{2}=z{\overline {z}}=x^{2}+y^{2}}

が成り立つ。
偏角詳細は「複素数の偏角」を参照

複素数 z の偏角(応用の場面ではしばしば「位相」とも呼ばれる)arg z とは、複素平面上で、正の実軸から測った動径 OP の角度のことである。偏角 φ の値はラジアンで表すものとする。

角に 2π の任意の整数倍を加えてもそれが表す動径、複素数は同じであるから、偏角を与える関数は多価関数である。

そこで、偏角 arg z を一価関数として定義するには、主値区間 (−π, π] とする場合、逆正接関数から次のようにして定義される[11](計算機言語では、.mw-parser-output .sfrac{white-space:nowrap}.mw-parser-output .sfrac.tion,.mw-parser-output .sfrac .tion{display:inline-block;vertical-align:-0.5em;font-size:85%;text-align:center}.mw-parser-output .sfrac .num,.mw-parser-output .sfrac .den{display:block;line-height:1em;margin:0 0.1em}.mw-parser-output .sfrac .den{border-top:1px solid}.mw-parser-output .sr-only{border:0;clip:rect(0,0,0,0);height:1px;margin:-1px;overflow:hidden;padding:0;position:absolute;width:1px}y/x の逆正接関数を、二つの引数 x, y に対する atan2(y, x) として実装していることが多い): arg ⁡ z = { arctan ⁡ y x if  x > 0 arctan ⁡ y x + π if  x < 0  and  y ≥ 0 arctan ⁡ y x − π if  x < 0  and  y < 0 π 2 if  x = 0  and  y > 0 − π 2 if  x = 0  and  y < 0 indeterminate if  x = y = 0 {\displaystyle \arg z={\begin{cases}\arctan {\dfrac {y}{x}}&{\text{if }}x>0\\\arctan {\dfrac {y}{x}}+\pi &{\text{if }}x<0{\text{ and }}y\geq 0\\\arctan {\dfrac {y}{x}}-\pi &{\text{if }}x<0{\text{ and }}y<0\\{\dfrac {\pi }{2}}&{\text{if }}x=0{\text{ and }}y>0\\-{\dfrac {\pi }{2}}&{\text{if }}x=0{\text{ and }}y<0\\{\text{indeterminate}}&{\text{if }}x=y=0\end{cases}}}


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